オルフェウスの窓 9 (集英社文庫(コミック版))

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086170093

感想・レビュー・書評

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  • サンクトペテルブルクが舞台の第三部が終わり、
    第四部は再びドイツのレーゲンスブルクへ。
    そしたら流れがまたミステリーに。

    最後の最後に重要な人物が再登場。
    「彼だけ顔が違う、もしかしたら池田理代子さん以外の人が描いたのではないか?」
    と私がずっと疑問に思っていた人物。
    名脇役といいますか。


    さて第三部に描かれたロシア革命ですが、
    この『オルフェウスの窓』では
    「二月革命でうまれた臨時政府は悪で、
    十月革命でうまれたボリシェヴィキが善」
    のように受け取れてしまうのです。

    でも今年刊行された池田嘉郎さんの『ロシア革命―破局の八か月』を読むと、
    その解釈は間違いです。

    おそらく「この漫画が描かれたのがソ連が崩壊した1991年より前の、1975年~1981年だから」ではないか?」と。
    「池田理代子さんが今描いたら、また違ったものになっていたのではないか」と思うのですが、どうでしょう?

  • コミック・ラノベ・BL

  • 2015年4月13日読了。最終巻。「オルフェウスの窓」を介して出会った若者たちの恋と運命の結末。長い物語を読み終えた、という満足感がある。多くの主要人物たちが死を遂げるが、人にとって「充実した人生」とは何か?ただ生き延びることなのか、子を産み育てることなのか、それとも短い時間に自分の信念に従い行動して死ぬことなのか…?など考えさせられたりもする。とはいえ、クラウスやユリウスの最期はあんまりといえばあんまり、という気もする…。

  • 第三部<ロシア編>完。そして完結編へ。

    イザークの子、ユーベルがピアノの道を歩み始めるなど世代が移り変わっていく様子が描かれている。
    全体的に年号が歴史的事実の部分にしか出てこないので、彼らが一体今何歳なのか、またユリウスの物語と同時進行で進んでいるはずのイザークの物語が、一体今どの辺なのか、もう少し分かりやすくても良かったかな、と思う。

    しかし、主要登場人物がほとんど死んでしまい、3人しか生き残っていないっていうのはちょっと悲しいかな。

  • 本編の解説に大島渚監督の文章があります。出会うことがなかった革命前夜に対する思いが学生運動を含む自身の半生とともに綴られています。まったく作品のことを書いていないようで核心をつく、解説の名文だと思う解説です。

  • いまさらながらに読了。

    ピアノとバイオリン、燃え上がる恋と戦争、人のぬくもりと裏切り。
    そうそう、王道ってこんな感じでしたね。

    登場人物はみんな不幸せな境遇ながら幸せで、
    孤独を感じながらも絶対に一人じゃない。

    読んでいて、とても安心して、幸せな気分になれます。

  • キャラクターの人間味とストーリー展開に深みがあって、個人的にはベルばらより面白かったです。
    ラストは若干駆け足で、イザークの孤独とユリウスの闇が救われないままなのが少し残念。

  • ベルばらよりも好き・・という声を耳にしたが
    わかる気がする。

  • 私の中のベスト・オブ・少女漫画。

    ドイツの古都、レーゲンスブルクにある音楽学校の「オルフェウスの窓」から始まる3人の主人公たちの悲劇を描く。
    救い難いラストが読了後に何とも言えない余韻を残す。「オルフェウスの窓」がある「音楽学校」のモデルになった、トルン・ウント・タクシス公の屋敷へは一度行ってみたいものだが、前回の渡独でも果たせず。今度こそ。

  • ”ベルサイユのバラ”は良質の少女漫画に過ぎないが”オルフェウスの窓”は少女漫画の究極を極めた大傑作です。
    ”ベルバラ”の主人公がオスカルではなくアントワネットだったように、”オルフェウス”も主人公はユリウスではなくイザークだったんですねえ^^;息子ユーベルとの別れのシーンは何度見ても泣けます。

    オルフェウスの窓・・・
    かぎりなき青春の軌跡・・・・・・

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著者プロフィール

1947年12月18日大阪市生まれ。
東京教育大学(現・筑波大学)文学部哲学科在学中より漫画を描き始め、1972年から連載を始めた代表作『ベルサイユのばら』は空前のヒットを記録し、宝塚歌劇団の舞台でも上演されるなど、漫画の枠を超え幅広い層に永く愛される。
現在は活動の幅を広げ、劇画家、声楽家としても活躍の幅を広げている。

主な作品
『ベルサイユのばら』
『オルフェイスの窓』
『女帝エカテリーナ』
『天の涯まで-ポーランド秘話-』
『栄光のナポレオン-エロイカ-』
『おにいさまへ…』

「2013年 『聖徳太子(7) <完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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