あこがれくじら (集英社文庫(コミック版))

著者 : おーなり由子

• 集英社 (1998年12月11日発売)

感想・レビュー・書評

[宮桃さんの感想 · 1999年3月3日]

「六月歯医者」
女の子には、いつか訪れるのです。
そのハラハラは梅雨時の色と重なる。
小さい頃、ビー玉をオルゴールに大切にしまってたことを思い出す。
私にとっておーなり作品はそういう存在。


「はくしょんの時計屋」
切ない…
この商店街とオカダ時計店がただでさえいい。
私は俗物な花見が嫌いだ。
そうだよね、春と桜ってこういうことだよね(p_q)
泣きながら桜の中を歩くラストシーンが更に切ない。
春は、花とクシャミの季節、桜の花びらに出会いと別れが見え隠れする季節です。


「くどうくん」
流山なのに何故たえこもくどうくんも関西弁なんだろう？？
おーなり先生の描く季節がすごい好きですがこの『夏』もやっぱり、どうしようもなく好き。
夏や、プールの水や泡や水泳の授業が恋しくなる。
そして夕暮れ時。夕焼けと雲。
小学校の頃､夏休みの夕方。


「なつやすみ帳」
やっぱり、切ない…
ラムネのびんは、宮沢賢治のクラムボンを思い出させる。
海で、のりこちゃんはお母さんに会えた。
レモンはいつまでも夜空に…

[まさんの感想 · 2022年10月1日]

カバーイラストみたいな絵のおーなりさんの作品しか見たことなかったので、この短編集はとても新鮮だった。

六月歯医者で面食らった。
そこからどんどんおーなりワールドに引き込まれて…。最後の表題作はお守りみたいな話。

[8chiさんの感想 · 2012年6月8日]

職場の人から借りた。初おーなり由子である。

[miyu215さんの感想 · 2010年9月1日]

[北村薫さんが解説を書いている]
ぶらんこ ゆらん　北村薫

[月曜日の海月さんの感想 · 2010年1月14日]

秋のまばたき、てのひらの夜が好きです

いや、全部好きなんだけど

純粋で、真っ直ぐ

だけど、不思議で、アンニュイ


いつのまにか消えてしまった、心に残る小さな出会いと思い出

子供のころの淡い思いは、永遠にやさしくまるで風のように吹き抜けていく

そんな感覚を感じさせてくれる本だと思います

[jさんさんの感想 · 2009年12月6日]

学校にあったので読んだ漫画
とても心温まったです
欲しいなあ〜

[ᑦᑋªᐢLeaさんの感想 · 2008年10月27日]

　ずっと読みたかったのやっと読みました♪おーなりさんスキ☆童話的なほわほわさがたまらん！

[なおさんの感想 · 2007年5月5日]

バクは悪い夢を食べてくれる。
クジラは憧れを食べてくれるそうです。

[はるみんさんの感想 · 2006年10月6日]

とても暖かいキモチになって、なんてことないのになぜか泣ける。
大好きな一冊。

[yukinariさんの感想 · 2004年12月17日]

短編集の第一弾。
　「六月歯医者」が一番印象的。
　梅雨の季節になると、歯にもカビが生えてしまうのですが、そうなったら歯を引き抜く歯医者が現れる。それも必ず。
　そして、自分のところにもくるんじゃないかと心配になった主人公の元にも、恐怖の歯医者さんが現れるのです。
　どきどきの展開でした。
　最後はとてもよいエピソード。
　うそ！？　という感じの展開です。

著者プロフィール

おーなり　由子（おーなり　ゆうこ）
絵本作家、漫画家。主な作品に『ことばのかたち』『ラブレター』『あかちゃんがわらうから』『どしゃぶり』『ワニのガルド』、翻訳に『たいせつなあなたへ　あなたがうまれるまでのこと』『ごはんのじかん』『おにいちゃんといもうと』など。漫画に『あこがれくじら』『ともだちパズル』『てのひら童話』ほか。エッセイ、詩集に『きれいな色とことば』『だんだんおかあさんになっていく』『ひらがな暦　三六六日の絵ことば歳時記』など多数。

「2023年 『幸福な質問　New　Edition』 で使われていた紹介文から引用しています。」