ベルサイユのばら 全5巻セット 化粧箱入り (集英社文庫(コミック版))

著者 :
  • 集英社
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感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784086179195

感想・レビュー・書評

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  • 初めて読んだ高校時代からウン十年振りの再読。改めて、作品の色褪せなさに驚愕。池田さんが20代にこんな名作を生み出したということにもまた驚く。
    そして、史実とフィクションの絶妙な融合!物心ついたころから、アニメで「ベルばら」には触れていたわけで、マリー・アントワネットとオスカルの共存を自然に受け入れていたのだが、自分がある程度フランス革命やアントワネットについて知ったうえでオスカルに出会ったら、どうこの作品を受け止めただろう…。それでも、十分にこの作品にのめり込んだと思う。
    ずっと再読したいと思いながらなかなか手に取れなかったのは、高校時代に感じた作品の重厚感ゆえ、あの悲劇を受け止めるにはそれ相応に心の準備ができてからじゃないと…と思っていた。再読してみて、ただただ重く悲しいだけではなく、前半では時々コミカルな描写もあり。個人的には愛らしいばあやが大好きである。
    そして、やはりオスカル…!こんなに魅力的なキャラクターにはなかなか出会えない。雄々しく凛々しく振る舞いながらも、時に女性らしく繊細な面が見え隠れし、切なくなる。革命の戦闘シーンは、圧巻。オスカルを傍で支え、愛し続けるアンドレにもぐっとくる。快活な青年から、だんだん憂いを帯びてくるその姿にハートをつかまれっぱなしである。見たのはいくつだったか忘れたが(小学生になるかならないか?)、「ベルばら」アニメの断片的な記憶で一番印象的だったのは、片目を失明してからのアンドレの苦悩する姿だ。
    何だろう、「ベルばら」についてはエンドレスで語れそうだ。それほどまでに魅力的。集英社文庫版は解説陣も豪華で、思いがけなく氷室冴子さんの文を読めて、胸が熱くなった。
    改めて、近年出た番外編も読み直したいと思う。本編再読後となれば、色々感慨深くなりそう。
    読みながら、脳内であのアニメの主題歌が流れっぱなしでした。機会があればアニメも見たいかも。

  • 日本で日本人が描いたフランス革命。多少何かクレームあっても問題無し。
    これは、コミックではなく挿絵が豊富な文学です。
    令和の現在でも、オスカル様は時折出現しますから、パロディを楽しむためにも必読書。

  • わあーい!「ベルばら」読んじゃった!やっと念願、果たした気分。

    とっくに皆さんは読んでいるよね。

    もちろん怒涛の感激、不朽の名作まんがで文句なし、それでわかったこと。

    わたしの世代は手塚治虫の「リボンの騎士」(少女クラブ版の)派、「ベルばら」とちょうど同じように夢中になったのだが、何であんなに魅了されたのか、はっきりとは意識してなかった。「ベルばら」を読んでみてああそうだったのかと。

    一口に言えば、少女(12歳くらい)にとって、自分が人間である前に女の子であることを自覚せざるを得ない理不尽な気持ちを味わっている時に、男の子の格好でさっそうと動ける素晴らしさがたまらなかったのだ。

    こういう長期的なベストセラーまんがは、読む世代によって思いがさまざまだろう。少女の頃夢中だった人も、また大人になって読むと一味もふた味も違うという。

    フランス革命時代前後の歴史だけでなく、文庫版(1)の解説で林真理子も書いているように、1970年代の女性が目覚しく活動しよううとしていた時代背景とも重なる深い内容なのだ。

    池田理代子の「ベルサイユのばら」はある年代の人はリアルタイムで、それも年代幅広く人気と興奮を巻き起こしたことである。そして長く読まれて続けている。もう、女性の活躍も十分出来る時代になってしまった現代のようなのだが…。

    さて「リボンの騎士」はどうなんだろうか。

    私は「リボンの騎士」を12歳の時(1953年)、リアルタイムの興奮で味わっている。つまり連載されている少女クラブという雑誌の発売が待ちきれなかった経験をしている。その興奮を懐かしく重ね合わせて読んだ。

  • 自ずとしれた大名作。オスカルとアンドレとの関係に身を焦がして、色んな妄想しちゃった女子もきっといたはず。沼にハマるとフランスまで行っちゃうことになります。

  • 「心優しく温かい男性こそが真に男らしい頼りにたる男性なのだということに気づくとき…たいていの女はもうすでに年老いてしまっている…
    よかった…すぐそばにいてわたしを支えてくれる優しいまなざしに気づくのが遅すぎなくて…」

  • 何度も泣いた。

  • 4年ぶりの再読。今回も一気に読み切りました。
    男装の麗人オスカル様、それを影ながら支えるアンドレ、最期まで女王たるマリー・アントワネット、どの登場人物も輝くばかりの魅力がある。
    それだけでなく、フランス革命という難しい史実を、ここまで面白く読ませる池田先生の手腕に驚かされる。
    この作品を24歳前後で描かれたというから更に驚愕してしまった。

  • 『週刊マーガレット』連載40周年記念
    ベルサイユのばら展

    ◎4月30日(火)~5月13日(月)
    ※閉場30分前までにご入場ください。※催し最終日は午後6時閉場
    ◎9階 阪急うめだギャラリー
    ◎入場料:一般800円、大学生・高校生600円、中学生以下無料
    阪急阪神お得意様カード・ペルソナカード・阪神エメラルドカード・エメラルドSTACIAカードのご呈示で、ご本人様に限り、入場料から200円割引いたします。

    1972年から少女マンガ誌「週刊マーガレット」(集英社)に連載され、一大ブームを巻き起こした池田理代子さんの「ベルサイユのばら」。本展では、貴重な原画、初公開となるアニメのセル画や設定資料、宝塚歌劇の華やかなステージ衣装など約300点をご紹介します。
    9階 アートステージでは、グッズショップが登場!

    【主催】朝日新聞社 【協賛】大日本印刷株式会社
    【協力】池田理代子プロダクション、集英社、トムス・エンタテインメント、阪急電鉄(株)、宝塚歌劇団、(株)宝塚クリエイティブアーツ、(株)宝塚舞台
    【企画協力】メイプル

    NHKカルチャー特別講座 阪急うめだホール
    「40周年記念ベルサイユのばら展」開催記念(4/30~5/13、阪急うめだギャラリー)
    劇画家・声楽家 池田理代子「自分の舞台をつくる ~ヒロインは私~」
    ◎5月8日(水)午後2時30分開演(約1時間30分、開場:午後2時)
    ◎9階 阪急うめだホール
    ◎受講料:一般 3,465円
    ※女性限定
    漫画家から声楽家へのあきらめない人生。更年期障害のことや夢の実現についてなどの豊かな人生経験から、女性へのメッセージを語っていただきます。

    女優・歌手・元宝塚歌劇団 花組トップスター 安奈 淳「オスカルのように ~強く、正しく、美しく~」
    ◎5月8日(水)午前11時開演(約1時間15分、開場:午前10時30分)
    ◎9階 阪急うめだホール
    ◎受講料:一般 3,465円
    “オスカル”を演じたのは、もう何年前だったでしょうか。確かなこと、それは、“潔く生きる尊さ”。 オスカルは今も私の中に生きているのです。

    【お申込み受付中(各先着順)】
    お申込み・お問合せ:NHK文化センター梅田教室
    電話:(06)6367-0880(受付時間:午前9時30分~午後7時 ※日曜のみ午後3時まで)またはホームページにて受付。
    http://www.nhk-cul.co.jp/school/umeda/

  • 中学生の時の感動をもう一度!と手に取ってみると、
    あの時以上に興奮しました。
    特にアンドレ!昔はオスカル命!だったけれど、30余年の
    時を経た今はアンドレファンに。
    ただ、老眼が進んでいる現在、やはり大きな画の方が見やすいのは
    確か。というわけで★4です。

  • 時代を超えて愛される作品。

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著者プロフィール

1947年12月18日大阪市生まれ。
東京教育大学(現・筑波大学)文学部哲学科在学中より漫画を描き始め、1972年から連載を始めた代表作『ベルサイユのばら』は空前のヒットを記録し、宝塚歌劇団の舞台でも上演されるなど、漫画の枠を超え幅広い層に永く愛される。
現在は活動の幅を広げ、劇画家、声楽家としても活躍の幅を広げている。

主な作品
『ベルサイユのばら』
『オルフェイスの窓』
『女帝エカテリーナ』
『天の涯まで-ポーランド秘話-』
『栄光のナポレオン-エロイカ-』
『おにいさまへ…』

「2013年 『聖徳太子(7) <完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池田理代子の作品

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