妖怪ハンター 地の巻 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2005年11月18日発売)
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本棚登録 : 451
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・マンガ (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086183901

感想・レビュー・書評

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  • ヒルコに「ぱらいそさいくだ」に「あんとく様お許しを」にヒトニグサに…トラウマ漫画だらけで最高。

  • 妖怪ハンターシリーズの中でも代表作が収録されている。なかでも「生命の木」は議論の余地なく傑作中の傑作。これだけの内容をわずか数十ページで描き切るっつうのは破格。何度読んでもほんとに感心する。あんとくさまやヒルコも収録されて、かなりお得な一冊。

  • 何度目かの読み直しにつき記事編集。
    妖怪ハンターこと、考古学者・稗田礼二郎シリーズを纏めた文庫
    ――といっても、まだ完結したわけではなさそうだけど。
    単行本『海竜祭の夜』と『天孫降臨』を、
    引っ越しの際、誤って処分してしまい、後から購入した全3巻のパート1。
    ちなみに、読むべき順序は《地の巻》→《天の巻》→《水の巻》。
    で、この《地の巻》ですが。
    『海竜祭の夜』の一部を削って「蟻地獄」という新しめのエピソードと、
    凄く古い「死人(しびと)帰り」及び、これに対応する「プロローグ」を掲載して
    地(地中,地底)のイメージで纏めた一冊。
    執筆時期に隔たりがあるので絵柄がバラついているのがご愛嬌。
    人類とは違う進化を遂げ、地中に潜んだ異形のものどもが、
    時折、封印を解かれて姿を現す……というラヴクラフト的世界観を
    考古学・民俗学と結びつけた、
    学者がフィールドワークの途上で様々な怪異に出会すという筋立てのマンガ。
    この作者・シリーズにハマるきっかけになったのは、
    今となっては結構しょーもない出来事だったのだけど、
    何度読んでも面白さが色褪せないし、
    どんな経緯を経ても
    絶対いつかどこかで手に取ることになっていたはずの作品だと確信している。
    そのくらい、自分が「物語」に求める要素がギッシリ詰まっている。

  • 2018/01/20 0:23:12

  • コミック

  • ポリコレがー は前からあったんだけどー
     さういへば昇天のあとは光の十字架が「隣村からも」見えるんだった。
     あとあんとく様がトラウマである。

  • ■妖怪ハンター プロローグ
    ■黒い探究者……古墳は異世界への扉。蛭子。
    ■赤い唇……唇が乗り移り鬼女になる。
    ■生命の木……★東北隠れキリシタン。生命の実を食べた「じゅすへる」は「エヴァ」の使徒だ。「じゅすへる」すなわちルシファーの子孫のためのキリストが必要なのだ。
    ■海竜祭の夜……安徳天皇。
    ■ヒトニグサ……人に似た草。
    ■闇の客人……★祭りで呼ばれたのは鬼だった。
    ■蟻地獄……★無数の「良い穴」と「悪い穴」。
    ■闇の中の仮面の顔……タイムスリップ→呪い。
    ■死人帰り……★反魂→アメノミナカヌシやエホバのような原始生命が!

    古事記にも旧約聖書にも、非正統な人類以前の生き物……ヒルコ、リリス……が。
    これは短編集ほぼすべてにあてはまる着想。
    ラヴクラフトと民俗学の結婚ともいえる。
    エヴァへの影響大。
    強烈な見開きがほぼ毎話。

  • 異端の考古学者、稗田礼二郎が謎を解く、禁忌の日本史。「黒い探求者」「赤い唇」「生命の木」「海竜祭の夜」「ヒトニグサ」「闇の客人」「蟻地獄」「闇の中の仮面の顔」「死人帰り」

  • 目に見えないものって、たくさんありますね。

    神とか仏とか、天国と地獄とか、悪魔とか妖怪とか、死後の世界とか常世とかニライカナイとか…。

    旧約聖書も古事記もうそか本当か分かりやしません。

    だけれども、それらは人間の想像力の産物です。
    想像したものだからウソ、とは言い切れないものです。

    たとえば夢と現実。
    夢は夢だけど、悪夢で出た冷や汗は本物です。

    たとえば物語と現実。
    漫画や小説や映画はフィクションかもしれないけれど、そんなフィクションで人生を変えられてしまうこともあります。

    たとえば死後の世界。
    死んだ人でなければ分からない死後の世界はある意味フィクションですが、そんなフィクションを恐れて、人々は祭りをし、葬儀をし、墓を建てます。

    だから、目に見えないものの実在は証明できないのですが、目に見えなものの存在によってこの世は回っています。

    それは「虚実混交」というよりは「虚実まとめて実」と言える状態で、まさにそれを漫画というフィクションで描き切る諸星大二郎という人の手腕が、すごい!

    絵は異様に上手いし、その上手さが異様さを増している。

    題材も、古事記の水蛭子、隠れキリシタン、平家伝説、もがりと、憎たらしいまでに憎い。

    どこまでが史実でどこまでが作者の想像力かと考えてしまうがそれらまとめて史実なのである。
    前近代の人たちが実践してきた宗教的な営みと同じ構造を漫画の中で営んでいるという、荒唐無稽な漫画かもしれないがとっても高等無形の漫画です。

    「生命の木」なんて、やばいですね。
    日本の山村の閉塞感。常民の「はなれ」への蔑視、異端視。そして、一神教であるキリスト教の殉教への崇拝、弾圧や迫害からの信仰への傾斜。
    このあたりにの描きっぷりがたった31ページのド迫力。

  • 先に映画の「奇談」を観て諸星大二郎さんの作品を知り、それから購入したもの。

    奇怪なもの大好きな私にとっては良作!と思うけれど、奇怪なもの、現実離れしたものはちょっと…と言う人には「わけわからん」になってしまうかもしれない。
    読む人の捉え方によって賛否両論ありそうな作品。

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著者プロフィール

漫画家。『西遊妖猿伝』『妖怪ハンター』『栞と紙魚子』『マッドメン』『諸怪志異』『暗黒神話』『孔子暗黒伝』など、数多の作品で唯一無二の世界観を確立。2014年、第64回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。

「2018年 『諸星大二郎 <大増補新版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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