妖怪ハンター 天の巻 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2005年11月18日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086183918

感想・レビュー・書評

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  • ブクログを始めた当初から、フォローさせてもらってる方の要素のひとつとして「諸星大二郎が好きな人」というのがあります。
    歳がだいたい10こ上ぐらいの人で、話が合う人とよくツルんでいると、必ず諸星大二郎とか星野之宣とか花輪和一とかが好きで。

    色んな好きなものを掘り下げていくと、必ず諸星大二郎と出会う。
    それは必定。
    なんたって、細野晴臣も吉野寿も諸星ファンなのだから・・・。


    昔、『暗黒神話』かなんかを大判の方で買ったのだけど、これは当時あまり面白いと感じませんでした。でそこで一旦興味が途切れちゃって。
    2000年代に入ってから、文庫サイズで色々出ていることを知った。
    うをーこりゃ手軽に安く買えるぜ!!と思って、色々とお薦めを訊いたりしつつ集めてました。
    その中で、最初に買うならやっぱり『妖怪ハンター』と『マッドメン』がとっつきやすくていいのかな、と。

    最近、諸星クラスタ(あるのか?w)の人たちに触発され
    棚を探したんだけど、この『天の巻』だけ購入していなかった・・・。
    なので早速購入。

    文庫版だと、テーマ(登場人物)ごとにまとめられているので読みやすい。
    今回は初期の頃よく取り上げられてた「生命の木」から派生して「大樹伝説」が全体のテーマ。
    ウチの県にもあるんですよ・・・伐株山っつって。
    山が伐株の形をしているので、楠の巨木を切り倒した跡だとされていて、倒れた木の先端が「ながさき」、葉っぱの跡がついたから「はかた」。
    そのぐらいデカかった、という伝説。

    他にも、石川県の白山比咩神社が登場しておおっ!?となる。
    石川へは今秋旅行予定なので探訪ツアーしたいな~。


    諸星ギャグは2箇所ほどで爆笑しました。
    「私の髪は二十年前からこうだ!」

    『栞と紙魚子』もそうだけど、'90年代の諸星ギャグはツボに入るなあ・・・。
    そんな稗田礼二郎先生も来年で40周年ですか。

  • 日本の神話や伝承、童歌に隠された恐ろしいストーリーが興味深い。

  • 薫と美加の兄妹が出てくる生命の木シリーズ。
    「花咲爺論序説」「幻の木」「川上より来たりて」「天孫降臨、第1章大樹伝説、第2章樹海にて、第3章若日子復活」「黄泉からの声、第1章井戸のまわりで、第2章読みからの声」「天神さま」

  • 生命の木映画化記念。全部大きいので持ってるはずなんだけどつい買ってしまう

  • <目次>
    花咲爺論序説
    幻の木
    川上より来たりて
    天孫降臨
    黄泉からの声
    天神さま

    <内容>
    妖怪ハンターシリーズで、高木神と溶岩樹形、日航ジャンボの事故を巧みに組み合わせた「花咲爺論序説」「幻の木」が秀逸。その「花咲爺論序説」は、のちの「魔障ヶ岳」につながる。「黄泉からの声」は、皿屋敷伝説をうまく使っている。カッパ伝説の「川上から来たりて」、通りゃんせからの「天神さま」も面白いし、「花咲爺序説」からの連作の「天孫降臨」は,力作といっていいだろう。

  • 読んでいる最中、没頭してしまって、これは実際にあったことなのではと思うくらいだった。
    重厚な面白さ。

  • 稗田先生が考古学の先生ぽい仕事をしてゐる。
     祭祀場としてのストーンサークルの関係は実はー はこっちの方が面白い。
     なんか見てしまふ。

  • ●花咲爺論序説 幻の木 川上より来たりて 天孫降臨
    ●黄泉からの声
    ●天神さま

  • [ 内容 ]
    〈地の巻〉
    ぬばたまの闇の底どよもす呻き声。冥き世界にうごめく異形の者ども…。
    異端の考古学者・稗田礼二郎が暴きだす、触れてはならぬ…暗黒の日本史! !
    その圧倒的スケールで、漫画界を震撼させた空前絶後の傑作「妖怪ハンター」第一弾! !
    幻のミッシング・ピース「死人帰り」も掲載! !
    暗黒の邪神、深き底より…まいる。

    〈天の巻〉
    ひさかたの天より降りきたるは、幸神か?
    邪神か! ?
    甦る超古代の神々。
    日本神話に隠された不死の秘法。
    禁じられた童歌。
    暗黒の祭祀。碩学・稗田礼二郎、生命の木の謎を追う! !
    伝奇コミック浪漫「妖怪ハンター」第二弾! !
    天空より、古の忌まわしき神々…降臨! !

    〈水の巻〉
    わたつみの神の国より流れ着く妖しき舟。
    底なしの冥き淵より、濃霧をまといて古の邪念と妄執が、おぞましき姿で甦る。
    稗田礼二郎が禁断の書を紐解く時、神話は民話と交響し、魔の物語が溢れ出す。
    妖怪ハンター第三弾は水と雪と官能の物語。
    水泡とともに禍々しき神々…浮かぶ。

    [ 目次 ]
    〈地の巻〉



    〈天の巻〉


    〈水の巻〉


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 地の巻・天の巻・水の巻一気読み。何度読んだか覚えていないけどやっぱりおもしろい。なかでも「生命の木」が傑作中の傑作なのは周知の通り。創世記から福音書までをわずか数十ページで描き上げてしまうのは諸星大二郎以外にはいない。

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著者プロフィール

1974年、「生物都市」で手塚賞入選。「週刊少年ジャンプ」で「妖怪ハンター」連載デビュー。民俗学、中国の古典、SF等を題材に、幅広い分野で活躍する漫画家。代表作に「暗黒神話」「マッドメン」「西遊妖猿伝」がある。その独創的な作風から、高い評価を受け、2000年に手塚治虫文化賞マンガ大賞、2014年に芸術選奨文部科学大臣賞、2018年に日本漫画家協会賞コミック部門大賞等、受賞歴は多い。ジャンルを越え、多くのクリエイターに影響を与えたとされる。

「2019年 『幻妖館にようこそ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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