異人館画廊 贋作師とまぼろしの絵 (集英社オレンジ文庫)

著者 :
  • 集英社
3.74
  • (50)
  • (113)
  • (86)
  • (15)
  • (1)
本棚登録 : 903
レビュー : 95
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086800013

作品紹介・あらすじ

ブロンズィーノの贋作の噂を聞いた千景と透磨は、高級画廊プラチナ・ミューズの展覧会に潜入する。呪いの絵画の鑑定を依頼された千景は、その絵が展覧会にあった絵とタッチが似ているのに気付き…!?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 美術に絡んだ探偵もの。
    ミステリというには軽く、ぎこちない恋愛の行き違いもあったりと若々しいけど、芸術の暗部を扱う陰影も含んでいます。

    表紙イラストに惹かれて読みました。
    じつはシリーズ2作目だったんですね。
    最初ちょっと入りづらいと感じたのはそのせいでしょう。

    千景は、英国で図像学を学んだ早熟な天才。
    祖母と暮らすために、帰国しました。
    祖母は屋敷の一部を改装して「異人館画廊」とし、祖父の絵を展示し、常連のためにささやかに喫茶もやっています。
    千景は幼い頃に両親が離婚、その時どちらにも望まれなかったことがトラウマになり、祖母以外の人間にはなかなか心を開かなかった。
    とはいえ、この頃には既に友達というか~仲間はいるんですね。

    若き画商の透磨も仲間の一人。
    子供の頃から知り合いの透磨は、千景と顔を合わせるたびに憎まれ口を利いてしまうが、傍目には特別な存在なのはありあり。
    お互いにまだ全然、恋愛とは思っていないのだけどね。

    イタリアの画家ブロンズィーノの贋作が出回っているという噂があり、千景は展示を見て回ることになる。
    高級画廊の展示会にまぎれ込んだが、贋作は見つからない。
    死の舞踏がテーマの絵には、ある秘密が隠されているという‥
    関係者に事件が起き、さらに‥?

    「思い出のとき修理します」と同じ作者なんですねえ。
    普通の子と優しい彼が主人公だった「思い出‥」とは、話も雰囲気も真逆かも。
    これぐらいのふり幅はあったほうが楽しいかな。
    最初の刊を読まなくちゃ☆

  • 贋作師の作品を挿絵で見たくなる。

    千景と透磨の絶妙な距離感が好き。
    お互い素直になれない所と鈍い?性格がすれ違いを生むことが多い。

    千景の気持ちや心理展開に共感を得る。
    巻末で二人の心の距離が少し縮まる際の光景が好き。

  • 男性の方が、恋になる手前って感じで、そこが新鮮だった。

    画廊というだけあって、ピンとした空気がある作品だった。

  • 1作目同様、千景と透磨の関係といい、話の道筋といい、分かりやす~い展開。
    図像術やキューブメンバーにもっとフォーカスしてほしいな。もっと各メンバーを掘り下げないともったいない気がする。
    ミステリーと言うよりは少女漫画。

  • 贋作がある、という噂を聞いて、真実を確かめるため
    動き出したはいいものの…。

    この二人の屈折したというかなんというか…。
    関係性、最後の方には多少動いてますけど
    他からみたら、ほぼ動いてないに等しい状態。
    幼馴染の警察は、確実にあと一歩どころか
    やろうと思う所で阻止されまくりそうです。

    発見された絵に、画廊に、昔の彼女。
    色々掘ったら出てきました状態なのに
    本人達が掘り下がらない…!
    事件だけが掘り下がって、発掘されて終了。
    そのついでに、と双方の感情がでてきたりしますが
    この温度差、というか気になり具合の違い差。
    うん、これはさっさと別れて正解です。
    相手に失礼。
    付き合う事を選択した時点で、結構失礼。

    事件としては、出てくる人間限られてるので
    分かりやすいというか、何かある、と。
    感情って、すごい。

  • 1作目よりふたりの関係と気持ちに変化が現れはじめていて、たびたびもっと背中を押したくなります。とはいえ過去がまだはっきりしていないので、次回作も読みたいですね。今回はやきもちを焼き余計なことをしてしまう千景がかわいいです。そして自覚のない千景に翻弄される透磨もかわいいです。

  • 絵画をめぐるミステリーのシリーズ第2弾。
    贋作の噂を聞き展覧会に偵察に行くことから話は始まる。
    贋作は見つからなかったが、ある収集家が持っている呪いの絵と展覧会で観た絵のタッチが似ていることから、贋作に対する調査を進めていく。
    今回はあまりにも犯人がわかりやすすぎてあっけなかった。
    明らかに怪しくないように見せかけて、かなり怪しく描かれているので、すぐにわかると思う。

    また、主人公が少しずつ他人に心を開いていく様子が描かれていて、少しずつ変わっていくんだなあと思える作品になっている。

  • 第2弾。透磨の元カノも出てきて、ブロンズィーノの贋作も出てきて、そしてちょっと二人の距離が縮まった?
    というか、恋愛というには曖昧な二人の想いが少しだけ形を成したというか…。

  • 一作目よりも好き!でした。
    前回は、図像術がイマイチ前に出てこず、怖い怖い詐欺みたいになっていたような気がしたんですが、今回のは本当に怖かったので。ブロンズィーノの「愛の寓意」を恥ずかしくも知らなかったのですが、この作品を読んでいる最中に実物を見たくなって検索をかけたら、とっても素晴らしい絵画に出会えました。絵画はやっぱり、裏側というか、何のシンボルが何を表しているのかが分かった方が断然面白いですね。
    1作目に比べて、千景と透磨の関係性が深くなったので、少女漫画的な楽しみがありました。特に、透磨の「目に毒の意味が〜」の部分は、ぐっときました。理性的な男子が思わず理性を失いそうになって、それを必死にこらえる、というシチュエーション。良いです。とても。
    その分?千景の、「自分がいかに美しいかについて無頓着な美少女」設定が鼻につくというか、何をどうしたらそこまで捻くれた解釈ができるのだ、と思ってしまいました。が、よくよく考えれば、渦中にいるひとに全体像を見ることなどできず、そこに気持ちが加われば益々、真実からは遠ざかっていくものなのかもしれません。
    透磨がうろたえ、千景が捻くれるのと比例して、彰と瑠衣の大人っぷりが目立ちますね。グループとしてまとまりが出てきたなあと感じました。ということは、今後、この二人が輝くエピソードなどがあるのかもしれません。楽しみ!

  • 谷瑞恵さんの他の小説「思い出のとき修理します」が好きだったので
    手に取った本、シリーズ2作目
    まだ続きがあるはずですが、
    ちょっと私にはあわないみたい。
    こっちはもうギブアップしようかな。

全95件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

谷瑞恵(たに みずえ)
1967年、三重県出身の作家。三重大学卒業。1997年に『パラダイス・ルネッサンス―楽園再生―』で第6回集英社ロマン大賞佳作入選。ライトノベルで「魔女の結婚」「伯爵と妖精」などのシリーズを刊行。『思い出のとき修理します』が書店での仕掛け販売もあって、50万部を超えるベストセラーとなり、コミカライズされている。2019年5月17日、新刊『めぐり逢いサンドイッチ』を刊行。

谷瑞恵の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印

異人館画廊 贋作師とまぼろしの絵 (集英社オレンジ文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×