鎌倉香房メモリーズ (集英社オレンジ文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086800075

作品紹介・あらすじ

人の心の動きを香りとして感じとる力を持つ香乃は、祖母が営む香り専門店『花月香房』に暮らしている。鎌倉を舞台に、あの日の匂いと、想いも……よみがえる。ほっこりあったか香りミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • あなたが考えている事、思っている事が、『香り』として現れる…と聞いたらどう思うでしょうか?

    視覚、聴覚、触覚、味覚、そして嗅覚、動物が持つ五つの感覚機能のことを私たちは”五感”という言葉で言い表します。そんな”五感”は私たちが日々の生活を送る中でその場面場面に応じて発揮されてもいきます。

    その一方で、ある感覚を使っているにも関わらず全く違く感覚が刺激されるという瞬間があります。このブクログの場に集う私たちは読書という、文字だけの情報を目で追う行為の中にそれを体感する時があると思います。私は2019年12月に、恩田陸さん「蜜蜂と遠雷」を読んでいる時、文字を読んでいるのに頭の中に音楽が流れ始めたという経験をし、これが読書&レビューの日々が始まるきっかけとなりました。そんな私は同様に例えば伊吹有喜さん「オムライス日和」を読む中に味覚が刺激されるという経験もしています。なかなかに読書というものが持つ可能性には驚きます。

    さて、そんな”五感”の中から嗅覚というものに着目した作品がここにあります。この世のあらゆる存在が発している『香り』に何かを感じてしまうという『体質』を持った一人の女性が主人公となるこの作品。そんな女性がその『体質』を使ってさまざまな事ごとを解決していく様を見るこの作品。そしてそれは、そんな物語に『香り』というものが秘める何かを読者のあなたが感じる物語です。

    『お線香をいただきたいのだけど』と『その人が店に入ってきた時から、その人がかなしんでいることはわかっていた』というのは、鎌倉にある『「花月香房」の店主の孫で』高校二年になる主人公の咲楽香乃(さくら かの)。『どのような香りがお好みですか?』、『ああ、煙が少ないのがいいわ』と対応する中で『その人のかなしみ』は、『冷たい冬の雨のような、静かに胸を刺す香りだ』と思う香乃。そんなところに『ただいま戻りました。ー ああ、いらっしゃいませ』と『来月大学二年生に進級予定』でアルバイトをしている岸田雪弥(きしだ ゆきや)が帰ってきました。『若旦那さまと若奥さまみたいだこと』と二人が並んだ姿を見てその人、老婦人は微笑みます。そして、『お線香の包み』を受け取ると『ありがとう』と店を後にする老婦人…。そんな時『出ていったはずのその人の香りが、店の前を行ったり来たり』するのに気づいた香乃は『どうなさいました?』と声をかけます。『本当にごめんなさい』と言う老婦人は『自分の家がどこだったかわからなくなってしまった』と説明します。しかし、持ち物に住所を記したものがない老婦人。『警察に届け出るのが一番いい』と進言する雪弥に対し、落ち着くまで少し待つよう提案する香乃は、『気持ちを落ち着けるにはどうしたら』と思案した結果、店でやっている『聞香(もんこう)体験』を勧めます。『聞香炉』の準備をして、『香木』を載せる香乃。そして、老婦人が『静かに目を閉じた時、痛いほどはりつめていた彼女の香りが、ふうわりとやわらぐの』を感じた香乃。そんなところに『ただいま〜』と帰ってきたのは祖母の三春。そんな三春が『糸子ちゃん、来てくれたの!』と語ると『え、三春ちゃん?』と返す老婦人。そして、お孫さんが迎えに来て糸子さんは帰っていきました。そんな夕刻、『もしかして、何か感じたんですか』と訊く雪弥に『… かなしんでいたんです。とても』と返す香乃。そんな香乃は『小学二年生の時に、わたしは問題を起こした』という過去を振り返ります。クラスで発生した財布盗難事件に、『わたしは犯人がわかっていた』という香乃は『恐れと興奮がないまぜになった強烈な香り』をある女の子に感じ『みんなの前でその女の子を告発』します。大騒ぎになった教室、そして、その子の荷物から財布が発見され、その女の子は『不登校になり、翌年に転校していった』という展開。小さな頃から『かなしんでいる人からはかなしい香り、怒っている人からは攻撃的な香り…』がすることを口に出して『両親を怒らせ』てきたという香乃。そんな香乃の言うことが真実だったと知った両親は香乃を『忌避するようにな』り、『鎌倉の祖父母のもとで暮らす』ようになります。『この体質によって何を知ったとしても、それを使って何かをすることはルール違反』だと認識して今を生きる香乃。そして、翌日、糸子の孫が店を再び訪れ、亡くなった祖父が遺した手紙を糸子が失くして元気がないと話します。そんな話を聞いた香乃は…と続く最初の短編〈あの日からの恋文〉。主人公・香乃の人となりを鮮やかに描写しながら『香り』を元に身近な謎を解決していく香乃の物語が描かれた好編でした。

    “人の心の動きを香りとして感じとる力を持つ、高校二年生の香乃…鎌倉を舞台に、あの日の匂いと、想いも…よみがえる。ほっこり、あったか香りミステリー”と内容紹介にうたわれるこの作品。阿部暁子さんの代表作の一つでもあり、このレビュー作成時点で5作目までシリーズ化されてもいます。私が読んできた小説でたびたび目にしてきた、げみさんによる表紙のイラストがこの作品世界を鮮やかに表現してもいるこの作品。そんな作品の魅力を書名そのままに『鎌倉』と『香房』という二つの視点から見てみたいと思います。

    まずは、『鎌倉』です。この作品は書名そのままに『鎌倉』が舞台となって展開していきます。物語の舞台となる都市はさまざまです。空想の街もあれば現実世界に実在する街もあります。そんな中で敢えて現実世界に実在する街を舞台にする場合には、その街に対して読者が抱くある種の共通イメージを作者が敢えて利用する側面があるのだと思います。その代表格が”京都”だと思います。”京都”という街には独特なイメージが存在し、”京都”を舞台にした作品を読みたい…と探した結果、その作品に行き着いたという結果論での読書をされている方も多いようです。そんな中でこの作品が取り上げる『鎌倉』も”東の京都”と呼ばれるなど、その街が持つ独特なイメージに魅せられる人が多い街だと思います。私が読んできた小説の中にも小川糸さん「ツバキ文具店」、「キラキラ共和国」、そして青山美智子さん「鎌倉うずまき案内所」が思い浮かびます。私も『鎌倉』を訪れたことがありますが、この作品はそんな街の雰囲気感を上手く作品内に利用した好作だと思います。そんな『鎌倉』を阿部さんはこんな風に描きます。

    ・『午後二時に稲村ヶ崎駅で待ち合わせだった』という場面
    → 『わたしと雪弥さんはお昼をすませたあとに鎌倉駅でおち合い、江ノ電に乗りこんだ』。

    『稲村ヶ崎』、『江ノ電』ともうこれだけで頭の中にイメージが湧いてきます。しかもそれは極めて前向きです。

    ・『稲村ヶ崎駅までの道を、雪弥さんと歩く』という場面
    → 『歩道のすぐ向こうには海岸があり、夕陽に染め上げられた海が夢のように美しかった。遠くには江の島、そして富士山の影も見える』
    → 『海岸にはカメラを構えた人や、親子づれ、寄り添って歩く人たちが、影絵のように立っていた』。

    もうこれだけで絵になっています。認知度全国区と思われる『江の島』、そこに『富士山』が重なってしかも『夕陽に染め上げられた海』がそれらを演出します。『影絵』のような人々のイメージさえ浮かんでくる、これはお見事です。

    ・雪弥と『若宮大路のほうへ歩き出した』という場面
    → 『北へ進むと、やがて鶴岡八幡宮前の巨大な鳥居にたどり着く。宝石のような美しい新緑につつまれた境内はすでに観光客でいっぱい』
    → 『朱塗りの舞殿、そして大石段の頂上におごそかにそびえる本宮へと、人々が長い石畳を進んでいく』

    この先にある『金沢街道』を歩いて二十分前後のところに『花月香房』があるという設定のようですが、有名どころがいくらでもある『鎌倉』という街の懐の深さ。そして、そんな街を舞台にするからこそ、読者の頭の中には共通のイメージが思い浮かびます。架空の街を描く作品にはもちろん架空である分、読者の想像力が翔ける余地が残ります。例えば村山早紀さんの”風早の街”のような展開ももちろん楽しいです。でも、『鎌倉』のような街をわざわざ登場させる意味は確実にあると思います。その街に憧れ、物語を読んでさらにそんな街が好きになる好循環。『鎌倉』の街を舞台にしたこの作品を読んで改めてそう思いました。

    次は、『香房』です。この作品では主人公の香乃の祖母が営む『花月香房』が一つの舞台となります。『香道は、ご存じですか?』と香乃が尋ねるその先にある世界。”華道”、”茶道”という”和”を感じさせる世界同様に『道』という漢字一文字で表される『香道』。残念ながら私はほぼ知識がない世界ですが、阿部さんはそんな初心者にも分かるように『香道』の世界を描かれていきます。『こんな道具を使います』と説明されるのは『香盤、火道具、香炉』といった道具の数々。『香道具は、小さいながらもどれも精緻で、完璧な結晶のように美しい』というそれらを用いて『香』の世界を説明する香乃はこんなことを口にします。

    『香は「嗅ぐ」ではなく「聞く」というんです』

    『香道』をご存知の方には当たり前のことなのかもしれませんが、私にはもうビックリな世界です。そして、

    『香十徳(こうのじゅっとく)といって、お香には心身を清めたり、感覚を研ぎ澄ましたり、さまざまな効能があると言われているんです。しかもこの香十徳を伝えたのは、あの一休さんだと言われています』。

    まさかの一休さんの登場。なるほど、歴史にも裏打ちされた『香道』の世界がそこにあるわけですね。

    『お香を聞いたら、心が落ち着いてすっきりしますよ』

    そんな風に『香』を勧める香乃。『お香を聞く』という表現が『遠く響く音色にじっと耳をかたむけるように、ささやきかけるような繊細な香気を、全身をかたむけて感じとる。その一心さから、香は「聞く」と表現されるようになった』、そんな説明含め、その先にも細かく紹介がなされていく『作法』を読んでなんだかすっかり物知りになった気分です。全く知らなかった未知の世界を知るきっかけともなるのが読書である。読書を始めてそのことにとても感じ入ってきた私ですが、この本を読んで改めてそのことを思いました。

    そんなこの作品は『香り』というものに強く光を当てていきます。”五感”の一つでもある嗅覚、そこに着目する作品としては千早茜さん「透明な夜の香り」、小川洋子さん「凍りついた香り」などが思い浮かびます。いずれも嗅覚という小説世界ではあまり光が当たらない感覚に触れる分、そこに独特な光を放つ作品でもあります。そして、この作品では、主人公の香乃に特別な能力を持たせるところがポイントです。

    『この世界では、土、水、木々や花、虫も、動物も、そして人間も、あらゆる存在がオーケストラの楽器のようにそれぞれ固有の香りを絶えず発している』。

    そんな風に感じることのできる『体質』をもった存在、それが主人公の香乃です。一見、魔法のように感じもしますが『体質』とすることでファンタジー感が薄まるのも面白いところ。そんな物語では香乃が関わる人たちが発する『香り』にヒントを得て数々の謎を解決していく、それが基本ストーリーです。四つの短編が連作短編を構成するこの作品。

    ・〈あの日からの恋文〉: 認知症を患う糸子が失くしたという夫からの手紙の行方を探す物語

    ・〈白い犬は想いの番人〉: 旧家の遺産相続に関して、行方不明になった伽羅(きゃら)のありかを探す物語

    ・〈恋しい人〉: 雪弥が失くしたという眼鏡の行方と、その真犯人を探す物語

    ・〈香り高き友情は〉: 香乃の妹、香凛が登場し、彼女の友人に隠された背景を巡る物語

    四つの短編では、主人公の香乃の他、アルバイトの雪弥、祖母の三春、物語によっては妹の香凛らが登場しながら、どこまでも『香り』にこだわる物語が描かれていきます。シリーズ化されていることが象徴する通り、そこには極めて読みやすい、それでいて『鎌倉』の街を舞台にした文字通り”ほっこり、あったか”な物語が描かれていきます。サクッと気軽に読めて後味も良いこの作品、なるほど人気も出るだろうなと、続編も読みたくなるそんな作品でした。

    『だって、わたしのしてることって、のぞき見と同じだから』

    『香り』からその人の心の内を見ることができる『体質』を持つ主人公の香乃。この作品では、そんな香乃が、さまざまに思い悩みながらも、そんな『体質』を前向きに使ってさまざまな事ごとを解決に導いていく姿が描かれていました。『鎌倉』の街の描写に行ってみたくなる気持ちを抑えられなくなるこの作品。『香り』というものが秘める力に驚きもするこの作品。

    物語が形作る独特な世界観の物語世界の中に、スイスイと読み進めていける心地良い読書の時間を味わえた、兎にも角にもほっこりした作品でした。

  • 「香り」で謎解き、というのが面白い。
    鎌倉を舞台に、香りに鋭敏な少女が身近な謎に関わっていくシリーズ、1作目です。

    高校生の咲楽香乃は、香り専門店『花月香房』の店主の孫で、土日は店にも出ています。
    香乃には、香りで人の感情を感じとる不思議な能力があるのですが、そのためにいろいろあって親元を離れ、祖母と暮らしていました。
    大学生の雪弥は、土日はバイトに来ている大学生。
    二人は子供の頃からの付き合いで、香乃の想いは伝えられないまま、静かに時を育んでいます。

    店に来た人のために尽力していると、特殊な能力を生かすことが出来る場合もあります。
    感情がわかるだけで、すべてが見えるわけではないのですが。
    そんな香乃をいつもサポートしてくれるのが雪弥。
    とても優しく完璧に見える雪弥さんですが、他所ではおそらく違う‥?
    事件に巻き込まれるうちに少しずつ、いろいろな面が明らかに。
    それもこれも、じわじわとこそばゆ~く進む可愛らしい恋のひとつの段階でしょうか(笑)

    内気でおっとりして見える香乃ですが、意外に強い発言をして周りを驚かせることも。
    それは内心、葛藤があって当たり前ですかね。

    鎌倉の風物がしっとりしていて、いい雰囲気です。
    登場する大人たちも個性があって、全体はほんわかしたトーンのこの世界の厚みになっています。
    ちょっとお茶目だったり、口が悪かったり、意地っ張りだったり、人間臭くいきいきと描かれているので、面白く読めました☆

  • 書店のpopに引かれて購入
    初めての作家さんだったけど
    ほっこりして毒舌の雪弥さんも優しさが見え隠れしてよかった
    次回購入予定です

  • 泣き虫の女子高生と生真面目な男子大学生のコンビが良いですね✨
    気の強いお祖母ちゃんも魅力的です

  • 人の心の動きを香りとして感じとる力を持つ
    高校二年生の咲楽香乃。

    香乃?....香乃ちゃん...? あら...??

    少し前に読み始めた
    「下鴨アンティーク」でも主人公は華乃ちゃんだったのではなかったかしら。
    しかも確か高校三年生だった。そして和の世界(着物)が背景にあって...

    出版社も同じで舞台こそ、京都(下鴨)と鎌倉とで違ってはいるけれど
    あちらは着物、こちらはお香と和の世界観が背景にあることでも類似しています。
    もう一つあげればおばあちゃんが関わっているというところも同じでした。

    これでは混同してしまいそう...
    読む時期を間違えてしまったかな....

    少しばかり戸惑ってしまいましたけれど
    似たり同じだったりする名前の人と知り合うことはよくあること。
    趣味や境遇がよく似た人にも出会うことはある。というなら
    せっかくの出会いですから、こっちのかのちゃん、あっちのかのちゃん
    (どちらがあっちでこっちなのかはわかりませんが...笑)
    どちらも一緒に楽しませて頂きましょう。
    混同しないように精々心がけて。^^

    丁寧な言葉遣いをする香乃ちゃんに好感が持てます。
    4つの短編連作のうち特によかったのは
    ・第一話 あの日からの恋文
    ・第四話 香り高き友情は

  • 香りを主とした小説。鎌倉、和というのがいい。
    また主人公の力?はやはり異質なものと捉えられ世の中生きにくそうだなと思うけど、私は憧れを持ってしまう。

  • 両親も妹もいるのに、何故に祖母と暮らしているのか。
    雪弥さんがアルバイトをするようになったきっかけは・・・
    そういう背景を感じながら、香りにまつわる
    優しいミステリーと静かに育まれる恋に
    色んな感情の揺れを感じます。
    静かに時を重ねるように育っていく恋って いいわぁ~

  • 人の心の動きを香りとして感じ取る力を持つ香乃、という設定だけど、それなくても十分楽しい。成立するような。雪弥さんとの関係がどうなっていくのかが楽しみです。

  • 香りの専門店「花月香房」。
    店主の孫娘である香乃とアルバイト・雪弥を中心とした心温まるストーリー。
    人の心の動きを香りで感じ取る特異な力を持つ香乃と雪弥のやり取りとか関係性がすごく好きです。あと雪弥とアサトの会話の応酬。ポンポンとやり取りしてるところが楽しかった。
    話も温かくて、よかったなーと思えるものばかり。続き出て欲しいな

  • 彼と彼女の雰囲気が非常にいいです

    内容は全部で4話の構成になっていますが
    どれもドロドロとした展開はなく、心暖まるお話ばかりでした。

    続編希望です。

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著者プロフィール

岩手県生まれ。『陸の魚』で雑誌Cobalt短編小説新人賞に入選。『いつまでも』で2008年度ロマン大賞受賞。集英社オレンジ文庫に『鎌倉香房メモリーズ』シリーズ(全5冊)、『どこよりも遠い場所にいる君へ』コバルト文庫に『屋上ボーイズ』、ノベライズ『ストロボ・エッジ』『アオハライド』シリーズ、他の著書に『パラ・スター 〈Side 宝良〉』などがある。

「2022年 『読んで旅する鎌倉時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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