- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086800464
作品紹介・あらすじ
かなりや荘で元漫画家幽霊・玲司や住人の編集者・美月に見いだされ、漫画家をめざす茜音。なかなか芽が出ず焦る中、かなりや荘で事件が!? そして、美月の編集部にも動きが…回復と救済の物語第2弾!
感想・レビュー・書評
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シリーズ第2弾! 番外編が特に良かった。リカバリーというかレジリエンスというか、人は独りだというのは思い込みなんだなぁ...と。茜音や美月のその後が気になるので第3弾を仕入れて来なければ!
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まだ知らないライバル達。
コミュニケーションが苦手だからと避けることは簡単だが、逃げてばかりでは何も始まらなかっただろう。
前向きになれたのは良いことだが、渡しそびれた金のせいで何が起きるのか知らされてなかったのだろうか。 -
かなりや荘浪漫シリーズ第二弾。
周りの期待と本人の納得と、何かを作るというのは難しいですね。
好きなものだけ作っていればいい趣味とは違う。
お金をもらう、仕事にするとは、そういうこと。
そして友人でありライバルという存在はいいですね。
敵だけど仲間みたいな。
お互い良い刺激を与えられる関係って、仕事において、ものすごく大きなモチベーションになりそう。
いたことないので羨ましいです。
後半は、夜逃げした茜音のお母さんの話。
とても弱い人なのはわかるけど、どんな事情があれ、黙って子どもを捨てるのは理解に苦しむ。
想ってるからこそと言われても、残される側の気持ちを本当には考えてないだろうと。
でも、ラストはぐっとくるものがありました。 -
んー、なかなか話が先に進まないのね。
登場人物のライバルが数人出てきたけど、まだ心に染みるようなシチュエーションはなし。
続き、出るよね? -
キラキラしていて文章に妖精の粉でも振り撒かれているみたい。天使を重ねるくらいにひたすら茜音を持ち上げたり、その割に茜音には自分を下に見る自分に対する否定を期待する、ある意味普通の女の子っぽさがあったり他、引っ掛かる部分もちらほらとある。でもたまに入るピリッとしたスパイスや好ましい部分がそれらをくるみ込んで自然と気にならなくなっていた。自殺志願の母を描いた番外編はしんしんと降る雪の日みたいで静けさが丸ごとしっくり来た。キラキラした本編描写もすきだけれど、著者の本は前向き過ぎない方が私には合うのかもしれない。
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さて、どんな翼でどこまで飛ぶのか。楽しみ。
そして、番外編は…。それぞれにそれぞれの物語。ずるいなぁ。憎めなくなっちゃう。 -
優しい気持ちになれる話。玲司の出番がとても少ない。玲司と茜音の話だと思っていたので意外、というか。登場人物全員にスポットが当たっていて、それはそれで楽しいのだけど、着地点が見えないというか。ふわふわ。この本がどういう話なのかちょっとよく分からない。
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かなりや荘浪漫、第2弾。
今回は物語が大きく進んだり、あるいはエピソードが完結するような訳ではなかったけど、次回展開していく為の準備がなされていると感じる一冊だった。
予告編のような感じで、次巻でお話が動き出すんだな、と誰でも感じることができる。
美月の好敵手にして親友である絵馬とその息子の登場や、絵馬の見出した新人作家や美月の後輩が見出した新人作家が名前だけ登場したりして、これから物語のキーパーソンになってきいそうな雰囲気でわくわく。
あとがきを見たら、新人さん達は茜音のライバルであり親友になっていくそうな…バラしちゃうの?そこ。
と、思いながらも、すでにそんな雰囲気は読めてますので、オッケーオッケー
こういう分かりやすいお話も安心できて読めるので、好き。
余談だが、最近かなりや荘に越してきた怪しい男、明神ジャガーさんは、実は絵馬の元ダンナだったのでは、と踏んでいたんだけど、全く違う所にお話が落ち着いたので、ある意味裏切られて、良かった(笑)
ただただふんわり優しいだけのお話じゃなく、所々に逃げられない現実や向き合わなければならない問題を置いてあって、それが物語にピリっとした緊張を与えてる。そこが大人が読んでも楽しめて、かつ心に響くんじゃないかなと思う。
番外編のましろさんの話が、本編が前を向いて空を見上げて深呼吸するような成長のお話なのに、それとは全く違う、正反対の雰囲気だったので、ちょっと心に重たさと闇を伴って読み進めなきゃいけなかった
でもその明暗のギャップがすごく良くて、ましろの存在が、本編である茜音の物語自体に重みと深さを与えてる様に感じた。
ましろの繊細さがよくわかったし、彼女が自身が1人ではなかったと周囲の存在を認めて前に進もうとする姿が美しく、静かに涙が止まらなかった。
絵馬にも一波乱ありそうだし、次巻も楽しみ! -
好きな雰囲気で優しい感じがするのに、書いてる事は所々厳しい。そういうところが児童書ではなかったのかな。
この方の他の作品とつながっているのかもと感じた部分があったので、機会があったら読んでみようかと思います。