- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086800501
作品紹介・あらすじ
夜見坂少年の生業は、先代から引き継いだ金物屋。もうひとつ引き継いだのが「まじない業」。不本意ながら、こちらの方が繁盛している。ある日、男爵家から「呪殺を阻止してほしい」という依頼が…?
感想・レビュー・書評
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舞台は架空の日本、明治~大正あたりの時代設定。文体だったり、作品全体に漂う雰囲気がすごく好みだった。第一話は確かコバルト本誌で読んだのだけど、そのときから「これは書籍化したら買おう」と決めていたほど。夜見坂少年の年齢不詳な感じもいいなあ、と思う。現在三巻まで刊行されているのだけど、また続き出ないかなあ、と楽しみにしている。
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他界した先代から引き継いだ金物屋を営む夜見坂少年。引き継いだのは金物屋だけでなく、副業の「まじない屋」もで・・・。その「まじない屋」に依頼された不可思議なことの裏にある真実を夜見坂少年が解き明かしていく・・・。これがデビュー作だそうですけど、なかなか読みごたえがあって、面白かった。大正から昭和初期あたりの雰囲気(架空の国ですが)や、夜見坂少年の年齢(いくつなのかな?)と言動にギャップのあるキャラもよかったです。
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夜見坂少年の食えないかんじがいいねー
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タイトルから妖怪ものかなと思って購入したのですが、人間の情を色濃く書いたミステリーでした。
大正時代の日本のような国で、金物屋を営む少年が副業のまじない屋を通じて事件に関わっていくという筋書き。ほとんど異能の力は出てこず、陰鬱でどこか懐かしい世界で生きる人たちの秘密が事件の鍵になっています。
切った張ったも大どんでん返しもない地味なミステリーですが、美しい文章で丁寧に描写された世界にふと迷い込んだような気持になる。そんな話。 -
その金物屋の副業は、まじない屋。
よくある事、といえばそうな、1話目。
この頃の女性の地位の低さと身分の上下がすごいです。
そして思い切りの良さも…。
2話目は、それで家族の気が収まって落ち着くなら
やってもいいのでは? と思いますが。
権威の方々は、自分こそが正しい、という判断が
いつ間違っている事に気が付くのでしょう?
衣食住の裕福だけは約束された
不自由な生活のお姫様、な3話目。
こういう場合、のセオリーをきっちりと踏んでいました。
結局、すべては少しずつ全員から漏れていった事。
誰が…というよりも、こうせざる得なかった
原因が一番問題あり、ではあります。
最初から、そういうものだ、と約束して
何か妥協点を出していれば良かったものを…。 -
もっと金物屋の本業場面があると良かった。副業のまじない屋に持ち込まれる案件は家族内のトラブルばかりで重い。
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うん、面白かったです。ラノベだし、と侮って読み始めたら結構読み応えがあり、大正時代的な(作中では明正時代らしい)背景描写や言葉の選び方など上手いと思いました。この作者さんは他にどんな作品があるのだろう?と、調べたら、なんとこの作品がデビュー作とは驚きです。続編と、今後の活躍にも期待して注目します。