下鴨アンティーク 暁の恋 (集英社オレンジ文庫)

著者 :
  • 集英社
4.03
  • (53)
  • (77)
  • (42)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 762
感想 : 63
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086801362

作品紹介・あらすじ

慧に告白後、関係がぎくしゃくしてしまっている鹿乃。そんな折、知人に若い男性を紹介される。佐伯稜一と名乗る彼は、実は蔵の着物の関係者で、大伯母の椿柄の振袖について訊きたいというが…?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 彗と鹿野の関係に一旦区切りがついて、それぞれが前に進もうとしたり、なかなか気持ちの整理がつかず足踏みしたり。
    梅の花がたくさん出てきて、金地院や京都御所に行きたくなった。

  • ヤキモキしながら見守っていた2人の恋がようやく終結。収録されている話も自然と彗と鹿乃の話に関係するものだった。
    お互いを思うからこそのすれ違いと辛い恋。
    ちゃんと2人が納得のいく答えが出てよかったなって思う

  • やっと…!と思ったらそんなすっとばして!と突っ込みたくなる展開。

    前巻のラストで告白した鹿乃に対して、妹みたいに思ってると返す慧。

    出生という、本人にはどうしようもできない所を蔑まれて育った慧には、世間体が悪く、普通の人から祝福されない恋(別に祝福されない訳じゃないけど、同じ屋根の下で暮らす10代の子と付き合う大学助教授、は知らない人が聞くと外聞は悪いかもしれないなぁ)をするには覚悟がいるよね。

    打ち明けることができるのは、相手を信頼して、心をさらけだしてくれたときだ。

    相手を信じること、相手を欲しいと思う心、打算がある心とも向き合っていく…本気の恋をした人は、こういう体験をしてきてるから泰然と物事を受け止められる強さを持てるのかな。
    慧の父もやったことは世間的にNGではあるけど、自分の思いを貫き、想い続ける態度は凄いと思う。

    そしてデートもまだなのに一足飛びにプロポーズしちゃう慧w
    覚悟が決まったら行動が早(笑)

    そして春野君本当にただの当て馬じゃないか…。
    大学では女泣かせなのかもしれないけど、恋愛が絡まなければめっちゃイイヤツだ。彼にも幸せになってもらいたい。

    鹿乃ちゃんおめでとう。

  • あー、やれやれ、長い道のりだったなあ(しみじみ)。今回の謎は2人を後押しするようなラインナップだったので、読みながら「早く気づけ!自分にあてはめろ~!」と応援する形だった。そして2人の幸せの陰にある良鷹の複雑な心情にこれまた胸を締めつけられた。しかしみんな1人ではないのだ。自分を見てくれている人が必ずいるということに気づけたとき、自分は自分でいいんだと思えるだろう。

  • 鹿乃の成長が目まぐるしい。
    今回は良鷹と一緒に蔵の着物の謎に探る。

    慧と無事上手いこといってよかった。
    春野さん可哀想やったけど。

    義理の兄妹の話よかったなぁ。
    泣けた。

  • ふだんはぐうたらな良鷹が、かいがいしく鹿乃の世話を焼いていて、ほほえましい。
    そして、その陰にあるへこみっぷりには、なぐさめたくなるものが。
    慧が距離を置いている分、兄妹の仲の良さを感じられるエピソードが多く、ほっこり。
    良鷹と真帆の関係性が、まさかの方向で意外。
    今までの問題がもろもろ落ち着いて、シリーズ完結か、と思うまとまり方だけど、まだ続編があるよう。
    シリーズ第6弾。

  • 正確に書くと星3.4。
    恋の結末みたいな感じだった。

  • シリーズ第6弾。

    「椿心中」「月を隠して懐に」「暁の恋」「羊は二度駆ける」の
    4作を収録。
    今回も、着物に込められた想いを解きほぐしながら、
    色んな分野の蘊蓄と合わせて、鹿乃と慧の恋の行方と
    良鷹の微妙な兄心(^◇^;)とアンソニー!
    アンソニーがいい人過ぎて驚いて、その後の急展開に驚愕。
    あとは良鷹だなぁ~・・・あの寂しさは、真帆がそばにいれば
    安心っていうのとはちょっと違う気もするんだが・・・

  • 鹿乃と彗の気持ちが片方が近づいたと思ったら、もう一方が離れていって…
    とずっとヤキモキさせられた。

    和泉式部は情熱的な歌を読んでいたんだと発見した。

  • 全巻一気読み。
    そうだ、読書ってこんなふうに楽しんでたなぁ、って昔々の気持ちを思い出すような本だった。
    ずっと本が好きで、図書館にない本を本屋さんで買うようになったあのころの気持ちを思い出せて、なんだか嬉しかった。

全63件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

三重県出身。同志社大学文学部卒。雑誌「Cobalt」短編新人賞に入選の後、2012年度ロマン大賞受賞。主な著書に『下鴨アンティーク』『契約結婚始めました』「後宮の烏」シリーズ(集英社オレンジ文庫)『三日月邸花図鑑』『九重家献立暦』(講談社タイガ)などがある。

「2023年 『海神の娘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

白川紺子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×