これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ 3 (集英社オレンジ文庫)
- 集英社 (2017年10月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086801515
作品紹介・あらすじ
経理一筋の森若沙名子27歳。ある日広報課の室田千晶に相談を持ちかけられる。千晶は仕事ができ、好感が持てるいい子だったが、社内で浮いている。一部女子社員からは嫌われてさえいて……?
感想・レビュー・書評
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<経理部の森若さん>シリーズ第三作。
ドラマ化された話が三話、経費とは関係ない太陽視点の話が一話。
契約社員から正社員になれるかどうかの瀬戸際で『必死』になっている女性社員。
気持ちは分かるがそれはそれ、これはこれ。
ドラマの方では女性社員が真っ直ぐすぎて基本が見えなくて…というような設定だったような気がするが、こちらの当人はもう少しあざとさが感じられて不穏な感じが。
困った事態になると逃げる男。ドラマではいかにもそれっぽい山崎体育氏が演じていたが、こちらは外見ではものすごく仕事出来そうな設定。
自分では動かないのに保身のためならどんな小細工も根回しも出来る。その努力を仕事に生かせよ。
だがそれ以上に営業のあの人が怖い。
総務部のベテラン女性社員の別の顔。こちらもドラマとは少し展開を変えて。
ベテランと言ってもお局だったりバリバリキャリアウーマンでもなく、黙々真面目という感じ。
途中、なぜ森若に振る、彼女もまた逃げる人なのかと思ったら意外な真相があった。
一皮むけて自然体になったら良いなと思える結末。
夜にみんなで作り上げたクリスマスツリーが一夜明けてみると無残に倒れメチャクチャになっていた。呆然とする太陽に森若からまるで見透かしたかのようなメールが。
森若が安楽椅子探偵ばりに真相究明のヒントを次々くれる。何故そんなに分かるのか、と当然不思議に思う太陽。
何だかんだで森若も太陽のために懸命だ。太陽の存在のせいで森若の生活ペースはメチャクチャになったが、それでも太陽に会うための服選びに悩んだり、普通の女性らしくてホッとする。
しかし毎作毎作いろんな問題社員、性格に難のある社員が出てくるわけだが、どなたかのレビューにもあったが、天天コーポレーション、大丈夫なのか? いや、天天コーポレーションが懐の深い、器の大きな会社ということか。
最後に経理部に新メンバーが。麻吹美華来たー!こちらはドラマ通りのキャラでワクワクする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やっぱりこのシリーズ面白い!!!
経理女子の目線で見る、お仕事小説。
様々な部署とのやり取りから見えてくる人間模様、少しハラハラドキドキしながら読み進める場面もあったが、そこを率なくこなしていく森若さんに拍手!!!
なんか太陽くんも、ちょっと成長したかな。
新入社員も気になってきた。
でもやっぱり応援したくなる。
頑張れ太陽くん!!!
頑張れ森若さん!!! -
3巻目もサクサクっと読めました。今回は広報課の千晶ちゃん、企画課の馬垣さん、クリスマスフェアーの太陽くん、総務課の由香利さん、とそれぞれ違う主人公でお話が進んでいく。とりあえず、馬垣、鎌本は嫌い(笑)
私的には、4話の由香利さんのお話が面白かったかな。
お金を借りているのに、なぜか貸した風に話を持って行ける由香利さんのお友達みなみちゃん、こんな人いるよな〜と思いました。今の時代、女性も結婚だけが人生ではないって思うけど、やはり恋と結婚は永遠の課題ですよねー。それと若さ。婚活パーティーで30代の由香利さんには男の人が話しかけに来ないっていうのが、なんとも…。結局、由香利さんは、自分の趣味を謳歌することで吹っ切れたようで、よかったです♡それと…朝吹さん、ついに来ましたね〜。私の私見ですが、江口のりこさんは絶対これでブレイクしたと思います。ほんとにぴったりな配役です!!
これからがますます楽しみです♪♪ -
寿司職人椙田さんイチオシで。
今回の登場人物の中では、馬垣さんが痛かった。エピローグで再登場し、痛さ倍増。ドンピシャな仕事仲間はいないけれど、一緒にやりにくいあんな人、こんな人のことを思い出し、森若さんを師と仰ぐ日々です。 -
シリーズ3巻目。経費で落とすべきもの、落ちないもの…改めて仕事っていろんなお金がかかるんだなぁと実感。太陽くんとのやりとりは読んでてほっこりする〜。森若さんは以前の自分の方が完璧だったと思っているけど、勇太郎や真夕的には良い方に変化してるみたいで、そのままいけ〜と応援したくなる。
ドラマの内容とも重なっておもしろかった。 -
’22年1月1日、読了。青木祐子さんの小説、三作目。
面白かったです。充分に楽しめました。
流れに任せていたら、新年最初の作品、となってしまって…正直、もう少し重い?作品が良かったかなぁ、なんて、始めは考えましたが…最近軽めの小説を好ましく思って読んでいるので、まあこれはこれで。
最後の章で新しいレギュラーメンバー(?)が紹介されて…なにやら波乱の予感。あと、これも最後の章で、勇太郎先輩に、なにやら変化が…これは、僕としては楽しみな予感です。
とりあえず、手持ちはここまで…次の巻も、ゲットしようかな…(• ▽ •;) -
シリーズ3作目。おもしろくてどんどん読んでしまう。
今日、仕事やってて森若さんの仕事スタンスってこんな感じかなとなんとなく感じられた気がした。
経理の仕事ってたぶん、各部署の上長が承認してるものをひっくり返すことはできない。むしろ承認あるならそのまま処理するのが正解。ただ、ちょっとした不正に気づいてしまうから、森若さんを騙すことはできないから、だから森若さんは社内で怖いと思われてるんだと思う。
森若さんとしては気づいてしまったら言うしかない。気付かないふりはできない。ほんとに会社としてダメなとこはちゃんとNGだして、それ以外のグレーゾーンには目をつぶる。ただそれだけが淡々と何回も繰り返されてるストーリーなのにこんなに飽きさせずおもしろいの不思議。 -
森若さんシリーズ第三弾。今回もクセの強い人物が出てきますが、それに対する森若さんの大人な対応が素敵。凪のような心が見習いたいです。
小狡い社会人は探せばゴロゴロいるし疲弊することも多いけど、この本を読むとちょっとだけ疲れた心が癒されます。捻挫したときに貼る市販の湿布くらい。でもそれくらいの効果が心地よい。
軽く読めはするけど心に残る内容がある訳ではない。そんな最初は微妙と思っていた特徴が段々と愛おしくなってきました。
ちなみに作中ではデッドプールを観たと書かれていた森若さん。こんな映画もみるのか…と勝手に好感度あがりました。 -
千晶ちゃん、山崎さん、馬垣さん、鎌本さん
こんな社員確かにいるいる〜と思う。
ゆかりさんの目が覚めてよかった。
森若さんが、ついに「います」と言ったのが少し嬉しかった。
天天コーポレーション
癖のある人が多いし、水面下で悪意や嫉妬が渦巻いるけど、そこそこ大手みたいだし、ちゃんと仕事してればある程度融通が効くし、ちゃんと有休取れてるみたいだし、真っ当な評価もされるようで、なんだかんだホワイト企業だよなぁ、と思う。