どこよりも遠い場所にいる君へ (集英社オレンジ文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086801546

作品紹介・あらすじ

秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の高校に進学。初夏、采岐島の「神隠しの入り江」と呼ばれる場所で、和希は少女が倒れているのを見つける。感動のボーイ・ミーツ・ガール!

感想・レビュー・書評

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  • あなたは、『神隠し』に遭ったことがあるでしょうか?

    いやいや、そんな質問はないでしょう。そもそも、”はい!”と答える人がいたら質問した人が固まってしまいます。しかし、そう単純に切って捨てることもできません。なぜなら、『神隠し』とは、”人間がある日忽然と消え失せる現象”として、この国の各地で古の時代から伝えられてきたものでもあるからです。

    “天狗の仕業”、”妖怪の仕業”、そして”山の神のお怒り”など、その原因がさまざまに伝承されてもいる『神隠し』。とはいえ、科学技術が発達した21世紀の現代社会にあって、『神隠し』は”眉唾物”という言葉と背中合わせに語られてもしまいます。しかし一方で、この世にはまだまだ科学技術の力をもってしても解き明かされていない事ごとが多数あります。もしかすると、科学技術が進めば進むほどに、古の伝承は、それ自体が原因含めて事実だとされる未来が訪れることもあるかもしれません。

    さて、ここに古の時代より『神隠し』の言い伝えがある島を舞台にした物語があります。『滝野サヤカ: 昭和十六年に失踪 当時十歳 四年間行方不明』といった過去の具体的な記録が存在するという『中国地方の日本海』に浮かぶ『采岐(とき)島』。そんな島の高等学校に入学した主人公のひと夏の奇跡が描かれていくこの作品。そんな主人公に隠された真実が読者を震撼させるこの作品。そしてそれは、そんな主人公が『過ぎ去った時間のなかで誰かが紡いでくれたもの』の存在をしみじみと感じる物語です。

    『入り江の水面に白い顔を浮かべ、黒い髪をゆらめかせる少女を目にして』『波打ちぎわ』へと走り『大丈夫ですかっ?』と声をかけるのは主人公の月ヶ瀬和希。『ひと気はまったくな』いその場所は『神隠しに遭う』と言われ『集落と入り江をつなぐ雑木林の入り口には』『「入るべからず」と厳かな声が聞こえるような年代物の注連縄が渡してあ』りました。『もう十回はそれを乗りこえてこの入り江に来ていた』という和希は『少女を、水の来ないところまで何とか引っ張り上げ』呼びかけますが反応はありません。『一一九番をしようにも携帯端末は持ってない』中、『救急車を』呼ぼうと『雑木林に足を踏み入れようとした時』、『誰だ?おまえ』と『何となくガラの悪そうな』男に声をかけられます。『人が倒れてるんです』と説明する和希に、男は浜辺へ駆け出し状況を確認すると救急車を呼びました。救急車を呼ぶときに男が高津という名前であることを知った和希。一方でそんな中に『少女の睫毛が小さく震え、ゆっくりとまぶたが上が』りました。『おまえはここでこいつの様子を見てろ』と歩き出そうとした男はふいに動きを止め少女を見下ろすと『おまえ、今の西暦はわかるか』と声をかけます。それに、『せん、きゅうひゃく…ななじゅうよねん…』と『透きとおったきれいな声』で答える少女。『一九七四年?』、『とっさに暗算』する和希は、『今が二〇一七年だから…四十三年前?』と気づきます。『ふざけているとも思え』ず、『朦朧とした少女がそんな遊び心を発揮すると』も思えない和希。高津が去った後、『あの、寝ていいよ。もう大丈夫だから』と声をかける和希に、少女は『シマ高の人?』と訊きます。『うん』と答える和希に少女は『…して…』とかすれた声を発します。『少女が完全に意識を手放したあと』、『どうして、まだ生きてるの』と言った気がする和希は、一方で『どうしておまえはまだ生きているのだと、自分に言われたような気がし』ます。場面は変わり、『昨日、人命救助したんだって?やるな~』とクラスメイトから訊かれる和希。『助けたのって女の子?かわいかった?』と盛り上がる面々。『中国地方の日本海、本土から約五十キロメートルの地点に浮かぶ』『采岐(とき)島高校、通称「シマ高」』の男子寮に暮らす和希は、親元を離れ自ら望んでこの島に渡りました。そんな『シマ高』で『夏休み明け八月下旬の土日に』開催される『文化祭』へ向けた準備が進んでいく中に、和希が助けた謎の少女とのかけがえのない時間を過ごしていく和希の青春の物語が描かれていきます。

    “ある秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の采岐島高校に進学した。 采岐島には「神隠しの入り江」と呼ばれる場所があり、夏の初め、和希は神隠しの入り江で少女が倒れているのを発見する。病院で意識をとり戻した少女の名は七緒、16歳。そして、身元不明。入り江で七緒がつぶやいた「1974年」という言葉は?”と、少し長い引用になりましたがこの物語の背景を絶妙に説明する内容紹介に読後ものすごく納得してしまったこの作品。最初から最後まで一貫して主人公の月ヶ瀬和希視点で描かれる四つの章+終章から構成されたファンタジー作品です。しかし、単純にファンタジーというよりは、”学園モノ”、”ミステリー”、そして”恋愛モノ”とさまざまな魅力を見せてくれる作品だとも思います。このそれぞれの側面を順に見ていきたいと思います。

    まずは、前半二章を色濃く彩っていく”学園モノ”としての魅力を見てみましょう。

    シマ高の男子寮の『二段ベッドの上段』を生活の拠点とする和希。そんな部屋はこんな設定がされています。

    ・『寮の四人部屋は奥行きのある十二畳。ドアから見て左手の壁ぞいに細い本棚を衝立がわりにした四人分の机が並び、反対側の壁際には人数分のロッカーと二段ベッドが二台配置されている』。

    まさにイメージ通りの学生寮は、食事も提供されます。

    ・『今朝の献立はアジフライ(朝から?)と温泉卵、海藻サラダ、そしてご飯と切り干し大根の味噌汁』

    『港から徒歩十分という立地にあるので食事にはよく新鮮な魚介類が出る』と美味しそうな食事の光景が思い浮かびます。そんな離島の学校に島外から学生がやってくるのには理由がありました。『子供たちとこの島の未来のために!』と立ち上がった『第十六代校長』の取り組みによって『島の小さい学校なのにおもしろい授業たくさんやってて、海外交流とかもあるし、進学率も高くて、すごい』と特集番組が放送されるなど全国から注目されるようになった『シマ高』。物語は、『シマ高の文化祭にかける情熱はものすごい』と言われ『夏休み明け八月下旬の土日に』開催される『文化祭』の準備から本番へと向かって盛り上がっていく様がその背景に描かれていきます。『一クラスを「調理班」と「展示班」に分けて、模擬店とクラス展示の両方を行う』というその本番へ向け『人数が少ない分みんなでいっぱい働く』生徒たちの姿が描かれていくのはいかにも”学園モノ”の醍醐味です。そんな学校生活を送る和希は何かを隠していることが節々に匂わされてもいきます。これこそがこの作品の”ミステリー”の側面です。

    ・『どうしておまえはまだ生きているのだと、自分に言われたような気がした』

    ・『楽しいなんて、もう、感じることはないのではないかと思っていた』

    ・『こんな平穏な毎日が、いつまでも自分にゆるされるはずはない』

    なんとも思わせぶりな表現が物語のあちこちに散りばめられていく物語は、一方で前半二章ではそんな謎解きが前に進むことはありません。ファンタジー要素も”ミステリー”の一部となって全ての登場人物が何かしらの謎を抱えていることが匂わされる物語前半の展開は、我慢のしどころ、ひたすらに耐えるしかありません。前半二章は”学園モノ”を楽しみつつ”ミステリー”の伏線を垣間見る、そして後半三章で、怒涛の伏線回収を満喫する、それがこの作品の楽しみ方だと思いました。

    そんな作品では、架空の島とはいえ、『中国地方の日本海』に浮かぶ『采岐島』の美しい自然の描写も印象的です。そんな描写も見ておきたいと思います。

    この作品の舞台となる『采岐島』は、『時代の流れとともに過疎化が進み、島で唯一の高校であるシマ高も入学者が三十人を割りこむようになった』という設定です。そんな離島だからこその自然の美しさをこの島は秘めていますが、物語の主要舞台となる『入り江』は『誰かが自分のためだけに海を切りとってきて隠したような美しい場所』として特別感をもってこんな風に描かれていきます。

    『入り江の波は、外の海岸よりも穏やかだ… 青空にクリームを絞ったような雲が浮かび、翼を広げて風をつかまえた鳥が高く尾をひいて鳴く』。

    なんとも魅力たっぷりに描かれる島の風景が行ってみたいという思いを掻き立てます。そして、そんな『入り江』のある島の特別感をこんな感覚で綴ります。

    『この島にいると、世界はきれいで穏やかなものだけで出来ていて、誰もが傷つけることも傷つけられることもなく生きているのではないかという気がしてくる』。

    この表現が登場するのは物語冒頭です。入り江に見ず知らずの少女を見つけた和希という場面の描写ですが、物語に緊迫感は全く感じられない中に、美しくのどかな島の印象だけが強く打ち出される場面です。まるで天国のようなこの描写が物語が進むにつれて効いてきます。物語の後半、冒頭のこののどかさが嘘のような緊迫感にあふれた物語展開が待っているからです。静と動の見事な対比という意味でもとても効果的な演出だと思いました。

    そして、物語の舞台となる『采岐島』には、『神隠し』と『マレビト』という言い伝えがあります。

    ・『神隠し』: 人が突然『行方不明にな』り、『島の人みんなで』捜すも見つからず『どうしようって言ってたら何カ月もしていきなり戻って』くる。

    ・『マレビト』: 『島の人じゃない、どこから来たのかもわからない人が、ある日突然』現れる。『ときどき未来を予言することもあ』り、『大事にしてもてなし』てきた。

    そんな不思議な言い伝えが起こる場所が、冒頭に和希が少女を見つけた場所であり『神隠しの入り江』とも呼ばれている場所です。

    『おまえ、今の西暦はわかるか』

    という高津の質問自体、意識を取り戻したばかりの見ず知らずの少女に向ける質問としては違和感があります。そして、そんな質問に、

    『せん、きゅうひゃく…ななじゅうよねん…』

    と答える少女。それが何を意味するかはおおよそお分かりいただけるかと思いますが、ファンタジーにはネタバレは禁物ですので、種明かしはもちろん避け、この位にしておきたいと思います。一点補足させていただくとすれば、この冒頭の不思議な会話に隠されたファンタジー要素が結末に怒涛の如く物語を盛り上げていきます。絶妙な年代設定と、その結末への伏線が極めて巧みに織り込まれてもいることに驚くその結末。ファンタジーものには慣れているはずの私ですが、その鳥肌モノの涙を誘う鮮やかな展開にはとても魅了されました。この側面だけでもこの作品は読むに値するものだと思います。そこに上記したようなさまざまな要素がプラスされている贅沢さがこの作品の他に変えがたい魅力だとも思いました。

    そんなこの作品はもう一つ、”恋愛物語”としての要素も持ち合わせています。表紙に描かれた制服姿の二人、そこに記される書名は「どこよりも遠い場所にいる君へ」です。”10代の夏の痛みと輝きを描きたいと思いました”とおっしゃる阿部暁子さん。そんな阿部さんが描く10代の夏を共に過ごした和希と謎の少女・七緒。二人はそれぞれにとても重いものを背負って今を生きていました。物語前半には全く想像だに出来ない重量級の過去を抱えた和希と七緒。

    『どうして、まだ生きているの』と呟く七緒

    それに、

    『どうしておまえはまだ生きているのだと、自分に言われたような気がした』という和希

    そんな二人が運命の夏を過ごしていく物語は、二人それぞれの心の中に相手のことが強く刻まれる瞬間だったのだと思います。一方でそんな二人の時間の描写は儚さと背中合わせです。この作品はいわゆる”恋愛物語”のような”恋愛感情”を前面に押し出すことはしません。でも、だからこそ、この作品の切なさと愛おしさが押し寄せてくる結末の強い説得力が生まれるのだと思います。まさしく”10代の夏の恋愛物語”、ウルッとするその結末に、深い味わいをじっくりと感じる素晴らしい”恋愛物語”だと思いました。

    『誰にも気にとめられない影の薄いやつになりたい。そうして何事もなく、ひっそりと、平和に三年間をすごすことを願ってこの島に来たのだ』。

    そんな思いの中に『中国地方の日本海』に浮かぶ『采岐島』の『シマ高』へと入学した主人公の和希。この作品ではそんな和希が『神隠し』や『マレビト』の言い伝えのある『入り江』で謎の少女と出会った先の物語が描かれていました。少人数校ならではの『文化祭』への盛り上がりに”学園モノ”の側面を堪能できるこの作品。そんな物語に少しずつ匂わされていく”ミステリー”の要素に息を呑むこの作品。

    巧みに張り巡らされた伏線と、ファンタジーとしての感動が読者を包み込む圧倒的なその結末に、ただただ驚きを見る素晴らしい作品でした。

    • みたらし娘さん
      【金環日食】、また機会のある時に読んでみたいと思います☆オススメありがとうございました(*´ω`*)
      【鎌倉香房メモリーズ】もほっこり系の面...
      【金環日食】、また機会のある時に読んでみたいと思います☆オススメありがとうございました(*´ω`*)
      【鎌倉香房メモリーズ】もほっこり系の面白そうな本ですね\( ´ω` )/
      私はいつもその時の気分とあらすじやあとはブク友様のレビューを読んで本を選ぶのですが、同じ作家さんを数冊ずつってのも面白そうですね♪
      同じ作家さんでも違った世界が覗けるとさらに楽しいと思います☆
      これからも楽しい読書ライフ過ごしましょう(*´ω`*)
      2023/05/12
    • さてさてさん
      みたらし娘さんの「蝉かえる」も面白そうですね。
      一生のうちに読める作品数は当然限られるので、とにかく自分にとって良い作品、当たりの作品に少...
      みたらし娘さんの「蝉かえる」も面白そうですね。
      一生のうちに読める作品数は当然限られるので、とにかく自分にとって良い作品、当たりの作品に少しでも多く出会いたいですね。
      どうぞよろしくお願いいたします!
      2023/05/12
    • みたらし娘さん
      さてさてさん☆
      イイネありがとうございます(*´ω`*)
      【蝉かえる】面白かったです♪
      またさてさてさんのレビュー楽しみに待っています!
      久...
      さてさてさん☆
      イイネありがとうございます(*´ω`*)
      【蝉かえる】面白かったです♪
      またさてさてさんのレビュー楽しみに待っています!
      久しぶりにお話出来て嬉しかったです☆
      ありがとうございました\( ´ω` )/
      今後ともよろしくお願いします(* . .)))
      2023/05/12
  • ライトな感じかと思って読み始めたら、そうでもなかった。

    時を飛び越えて伝える好きと言う気持ちが感動を与える。
    犯罪者の息子だと言う事の偏見も盛り込まれ、さらにその犯罪者になった経緯も、やるせないものだったり、悲しいことが多い感じでした。

  • 良かった〜!!
    ブク友様のレビューから出会えた1冊。
    読むのが楽しみで、でも読んだら終わっちゃうのが寂しくて温めておいた1冊…!良かった…!

    島の描写も素敵だし、ストーリーも最高。
    登場人物のそれぞれのキャラもGood☆
    主人公和希の毒づきも良い!笑

    ほっこりかと思いきや和希の秘密は重くて悲しいものだったり、終盤にかけて明かされる秘密はもう一気読み。

    ミステリーもファンタジーも青春も楽しめた1冊!最高でした☆

    こちらの作品と出会わせてくださったブク友様に感謝\( ´ω` )/

    • さてさてさん
      みたらし娘さん、
      この作品、お書きになられている通りミステリーとファンタジーのブレンド具合が良いですよね。丁寧に伏線が張られていて、結末に...
      みたらし娘さん、
      この作品、お書きになられている通りミステリーとファンタジーのブレンド具合が良いですよね。丁寧に伏線が張られていて、結末に見事に結実していく様は読んで良かった!という読後に直結していると思います。七夕に読み終えられたのもロマンティックで良いですね!
      2023/07/07
    • みたらし娘さん
      さてさてさん☆
      こんにちは\( ´ω` )/コメントありがとうございます(*´ω`*)
      いやはやこちらの作品、ほんっと良かったです!!
      個人...
      さてさてさん☆
      こんにちは\( ´ω` )/コメントありがとうございます(*´ω`*)
      いやはやこちらの作品、ほんっと良かったです!!
      個人的には高津が大好きですね笑
      キツい性格の子もいたりだけど、どの登場人物も印象に残るキャラクターで良かったです!

      ほんとだ、七夕ですね!全然気づいてなかったですが、思い出に残る良い1冊になりました‹‹\(´ω` )/››
      ありがとうございました☆
      2023/07/07
  • 時を超えて繰り広げられるラブストーリー。青春の甘酸っぱい記憶がよみがえる。1974年から2017年にタイムワープしてしまう入り江での運命的な出会い。人はそれぞれ辛い過去を持ちながらも人を愛することで救われていく。

  • タイムスリップもの。
    ラストもうまくまとまっていて、読み心地がよい。

  • 阿部暁子さんは本作が初読みでした。

    自然豊かな離島である采岐島の描写が丁寧で美しく、前半は島で寮生活をする主人公 和希の生活が穏やかで楽しく進んで行く…

    一方、島に古くから伝わるという
    『神隠し』と『マレビト』

    和希も島の入江で救助した少女 七緒との出会いを通じて、徐々にその不思議な世界へと足を踏み入れていく…

    後半からは一気に物語が進み、和希の抱えている秘密も明らかになって…

    扱っているテーマがなかなかヘビー級だったが、それを感じさせない筆力でテンポ感が素晴らしく、登場人物の個性が随所に光っていた。
    また文庫の装画と挿絵の美しさも印象的だった。

    青春ものでもあり、恋愛も友情も家族愛もあり、時空を超えたファンタジーでもあり、ミステリー要素もあり、全てが繋がるラストが圧巻!!
    読後は何とも爽快な気持ちになる作品だった。

    十六代校長!昭和パワー笑
    なかなかやり手ですなぁ。

  • ありがちな恋愛物語にタイムリープをつけ加えた感じだけど、好きな風景とすきな終わり方だった。ずっと話しが面白かった。素直な感情を書く描写が好き。
    あー好きになる↩︎このセリフ好き
    正直ここの学校にいきたい!あの小説ずっと読んでいたい。少し急すぎたかもしれない部分はあった。でも伏線凄かった。

  • 大好きな1冊になった。
    長い時を超えて届いた願い。


    やさしいということは、強いのです。それは敵を打ち負かす強さとは違う、どんなに傷を負っても人の心にかがやくものを見失わずに生きていける力のことです。
    人間は醜い。この世界は冷たい。あたりを見まわせば嘘と悪意ばかりが目について、敵だらけのような生きづらい場所で、ときどき無性に消えてしまいたくなる。
    でも同じ人間が肩を貸してくれることもかれば、世界がふいにほほえんでくれることだってある。

    それは百回苦しんでやっと一回報われるような、ささやかすぎるものではあるけれど、私たちが生きる場所はそこまで捨てたものじゃない。

  • いろんな悩みを抱えてでもみんなそれぞれ頑張っていて感動的なラブストーリーでした。おもしろい展開で引き込まれとってもいいお話しでした。

    ひとつ気になることは高津さんと仁科先生は七緒のこと気づいてたのかな?

  • とっても悲しいけど
    あたたかくて、微笑ましいシーンも
    たくさんのお話。
    人を信じることを諦めない
    本当の優しさに感動した。

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著者プロフィール

岩手県生まれ。『陸の魚』で雑誌Cobalt短編小説新人賞に入選。『いつまでも』で2008年度ロマン大賞受賞。集英社オレンジ文庫に『鎌倉香房メモリーズ』シリーズ(全5冊)、『どこよりも遠い場所にいる君へ』コバルト文庫に『屋上ボーイズ』、ノベライズ『ストロボ・エッジ』『アオハライド』シリーズ、他の著書に『パラ・スター 〈Side 宝良〉』などがある。

「2022年 『読んで旅する鎌倉時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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