また君と出会う未来のために (集英社オレンジ文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086802147

作品紹介・あらすじ

仙台の大学に通う青年・支倉爽太は、人には秘密にしている過去があった。
失意の底にいた小学校三年生の頃、幽霊が出ると噂のある海で溺れたことをきっかけに、遠い未来――2070年――へと時間を超えたことがあったのだ。
そして現代に戻れたあとも、未来で出会った年上の女性を忘れられずにいた。再会する方法など分かるはずもなく、気持ちを押し殺して大学とアルバイトに明け暮れていた爽太。
しかし、大学の室内楽サークルに入っている友人達の揉め事に関わる中で親しくなった八宮和希という青年に「おれは、過去から来た人に会ったことがある」と告げられて……?

大好評を博した『どこよりも遠い場所にいる君へ』に続く、様々な「出会い」の物語!

感想・レビュー・書評

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  • あなたは、こんな話を聞いたらどう思うでしょうか?

     『今から九年前、小学三年の夏、俺は未来にいた』

    う〜ん、どうでしょう。「ドラえもん」の見過ぎですね!と笑って返したいところですが、本人が大真面目で言っていたとしたらそういうわけにもいきません。そもそも時間を超えるという考え方を日本人が違和感なく認識できるのは2123年という未来から来た「ドラえもん」あってのことだと思います。

    そんな「ドラえもん」のいた世界は今からまだ100年も先のことです。私たちが生きる現代から100年前を考えれば、スマホは当然ありませんし、人が月に到着できるなどとは夢にも思わなかったでしょう。となれば「ドラえもん」がいた100年先の未来の姿を私たちが予想することは限りなく困難です。では、その半分近く未来ならどうでしょう?『二〇七〇年』です。そんな未来世界はどんな世界なのでしょうか?

    さてここに、『二〇一一年六月十七日、時間を超えて二〇七〇年六月十七日を訪れ、それから一カ月半を彼女とすごした』と語る一人の大学生が主人公となる物語があります。小学三年生の時に体験した未来世界を語る主人公を見るこの作品。そんな主人公の複雑な想いを見るこの作品。そしてそれは、『あの一カ月半のことは誰にも話したくない』という思いの先に、ある人物との出会いが主人公の未来を勇気づける物語です。

    『支倉って、支倉常長と同じ名字?へー、かっこいいな。俺は尾崎幹也です、今日からよろしく』と『先輩アルバイト』の尾崎幹也に『魅力的な笑顔で挨拶』されたのは主人公の支倉爽太(はせくら そうた)。『東北最大の歓楽街、仙台国分町にある高級クラブ「アルファルド」』で裏方のボーイとして働き始めた大学生の爽太は、『バイトを始めて一カ月もたつ頃』、『東北で一番有名な難関国立大学に通っている』という尾崎にピアノが弾ける『同棲相手』がいることを知ります。ある日、そんな『同棲相手』のことを訊く爽太に『同棲じゃなくて同居。ルームシェアしてる』と話し始めた尾崎は『俺、高校時代はずっと離島で寮生活してた』、その相手とは『寮で三年間同じ部屋』と説明します。そして、別の日、クラブのピアニストが『電撃退職』する中にピンチヒッターとして尾崎の『同棲相手』である和希が呼ばれました。そして始まった和希の演奏。そんな場に『会話も酒も忘れたようにステージを見つめる』客を見て『心をふるわせる、どこまでも透きとおった演奏だ』と思う爽太。
    場面は変わり、九歳からヴァイオリンを弾いてきた爽太は大学の『室内楽サークル』に所属します。しかし、『腕前はサークル内では断トツ』なものの、他の者を激しく見下す三年生の高泉とぶつかり退部してしまいます。そんな中、仙台駅で『アマチュア音楽家の演奏』が披露される『駅コン』にサークルで仲間になった千晴と圭が四重奏で出演することを聞いた爽太。しかし、二人は『ファーストヴァイオリンの女の子』が爽太と同じく高泉のことで辞めてしまい困っていると話します。そして、『メンバーが欠けた以上、駅コンの出演は取りやめ』と高泉に言われていると続ける二人。そんなところに高泉本人が現れます。そんな場で『俺がこいつらと出るんで』と勢いで言ってしまった爽太。そして、練習を始めた四人ですが『セカンドヴァイオリン』で出演するはずだった林までもが高泉からの嫌がらせを受け再度ピンチに陥ります。そんな時、尾崎から連絡を受けた爽太は現状を説明します。そして電話を代わった和希の『ピアノ四重奏はどうかな』という提案を受け、和希がピアノを弾く中に『ピアノ四重奏』として本番を迎えた面々。そして、始まった『駅コン』の場で『和希さんは何というか ー 次元が違う』と感じる爽太。演奏は『惜しみない拍手』の中、成功裡に終わりました。その後の打ち上げの場で和希と二人っきりで話す場が訪れる中で、『小学三年生の時、行方不明になったことがある』という爽太の話を聞いたと和希は話します。そして『一カ月半も行方不明だった』顛末を聞かれた爽太はその話を他の人からも散々にされてきたことに辟易していたこともあり『もう覚えてません。全部忘れました』と話したくない意思を表します。そんな爽太に『おれは、過去から来た人に会ったことがある』と話し始めた和希。『おれは高校一年の時に、その人と知り合った。彼女は一九七四年から来た。一九七四年から、二〇一七年に』という言葉に『ドクドク響く自分の心臓の音を聞きながら』和希を凝視する爽太。『今から九年前、小学三年の夏、俺は未来にいた』という過去に思いを馳せる爽太が、未来を見つめる姿が描かれていきます。

    “仙台の大学に通う青年・支倉爽太は、人には秘密にしている過去があった。失意の底にいた小学校三年生の頃、幽霊が出ると噂のある海で溺れたことをきっかけに、遠い未来 ー 2070年 ー へと時間を超えたことがあったのだ”と内容紹介にうたわれるこの作品。そんな本の帯には”どこよりも遠い場所にいる君へ 姉妹編”という記述があります。そうです。この作品は2017年10月に刊行された阿部暁子さんの感動作「どこよりも遠い場所にいる君へ」の続編とも言える作品なのです。同作で主人公を務める月ヶ瀬和希が、本作の物語を動かしていくキーマンとして再登場しています。そして、本作の物語は、「どこよりも…」の物語を知っている前提で書かれている一方で、2018年10月刊行の本作の内容は前作には全く登場しません。このことを踏まえると、”姉妹編”という記述はミスリードの危険性があり、読む順番は「どこよりも…」→「まだ君と…」一択であるべきだと思います。ということで、これからこの作品を読まれる方はここから先のレビューはお読みになられずに、まずは「どこよりも…」を先に手にされてください。両作ともに文句ない感動作です。決して遠回りではありません。

    では、まずは前作である「どこよりも…」の内容に簡単に触れておきたいと思います。詳細は私の同作のレビューをご覧いただければと思いますが、その内容紹介はこんな風に記されています。

     “ある秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の采岐島高校に進学した。采岐島には「神隠しの入り江」と呼ばれる場所があり、夏の初め、和希は神隠しの入り江で少女が倒れているのを発見する。病院で意識をとり戻した少女の名は七緒、16歳。そして、身元不明。入り江で七緒がつぶやいた「1974年」という言葉は?”

    なんとも意味深な記述が並びます。このレビューは「どこよりも…」のレビューではないのでハッキリ書かせていただきますが、同作は上記の和希の台詞にもある通り、『一九七四年から、二〇一七年に』やってきた女性と和希との出会いの先の物語が描かれていきます。そうです。時間を超える物語=”タイムスリップもの”な物語がそこには描かれているのです。私は今までに800冊の小説ばかりを読んできました。そのレビューの中でも何度か書いてきましたが、私はすべての小説のジャンルの中で”タイムスリップもの”が最も好きであり、小説ばかりを読み続けているのは一冊でも多くの”タイムスリップもの”に出会うためです。実際に今まで10冊程度の作品に出会ってきました。「どこよりも…」もその一冊になりますが、その感動的な作りに熱いものが込み上げるのを堪える読書となったことをハッキリと記憶しています。そんな物語は、過去からやってきた七緒が確実に過去に戻ったことを主人公の和希が結末に描かれる事実によって知るという涙なくしては読めない物語でした。

    そして、この作品はその続編となり、主人公として支倉爽太という大学生を登場させます。そして、爽太と前作の主人公である和希の運命の出会いから物語は展開していきます。そんな物語は前作と異なり未来に目が向かいます。それこそが内容紹介にある通り、”小学校三年生の頃”、“遠い未来 ー 2070年 ー へと時間を超えたことがあった”という爽太の過去の経験がキーになるものです。そうです。前作で過去から現代に時を超えるのは主人公・和希が出会った少女・七緒でしたが、本作では主人公自身、爽太が現代から未来へと時を超えることになります。そして、”遠い未来 ー 2070年 ー”に一人の女性・五鈴(いすず)と出会ったことがそこに語られていきます。これが両作の相違点です。

    そして、そんな物語の概要を知った私は興奮を抑えられなくなりました。上記したとおり”タイムスリップもの”をこよなく愛する私ですが、今まで読んできた作品はことごとく現代から過去へと時間を遡るものばかりでした。そもそも未来へ”タイムスリップ”する作品自体読んだ記憶がありません。ただし、実は数多の小説の中には”タイムスリップもの”ではないのにしれっと未来社会を描く作品があるのです。この視点からまとめられた資料はあまり見ないのでご参考までここにご紹介しておきます。

    ● “タイムスリップなし”で、さりげなく未来を描く作品

     ・山本文緒さん「落花流水」:『町と都心を結ぶリニアモーターカーの路線が建設中』という2027年を描く(1999年刊)

     ・一穂ミチさん「きょうの日はさようなら」:『最高気温30度超えの日が下手すると十月まで続く』という2025年を描く(2015年刊)

     ・森絵都さん「カザアナ」:『いじめの問題って今はないんだよね』、『はい。学校もセンサーだらけですぐにバレます』という2040年を描く(2019年刊)

     ・瀬尾まいこさん「私たちの世代は」: コロナ禍が過去のものとなり『マスク世代』という言葉が登場する2035年を描く(2023年刊)

    それぞれの作家さんがそれぞれの刊行年にどのような未来を見ていたのか、なかなかに興味深いものがあります。一方で本作の”遠い未来 ー 2070年 ー”はあまりにも先のことです。「ドラえもん」とまではいきませんがそれでもこんな未来世界を描くハードルは極めて高く、相当な力量が問われると思います。では、阿部さんが描くそんな未来世界を少しだけご紹介しておきましょう。まずは乗り物です。

     『エンジン音がほとんど聞こえないからふしぎに思って五鈴に言ったら「電気自動車だからね」と返された。電気自動車?そんなのに乗っている人を俺は見たことがなかった』

    ここ数年、『電気自動車』は街中でもそれなりに見かけるようになりましたのでこれはまあこんなものかなと思います。次は時代感を表す時には必ず登場するアレです。

     『ポケットから携帯端末 ー 二〇二一年の俺が使ってるスマホよりもずっと薄くて軽そうな ー をとり出して「ほら」と俺に液晶画面を見せた』

    すでに液晶ではなく有機EL製のディスプレイも登場していますし、そもそも今の携帯端末のあの一般的な形は個人的にはそう遠くなく終わりを告げるような気もしますが、さてどうでしょう?…あまり斬新さがないような…と油断しそうになったところでこれは未来!が登場します。

     『あれは、MR電話…電話だから離れた場所にいる人と話ができるし、カメラを使って姿も見えるようにしてあるから、まるでそこに一緒にいるような感覚でやり取りができる…体につけた装置から筋肉に電気信号が伝わって、私がホログラムにさわると実体にさわったような手ざわりが再現されるし、逆にあの人にも私に本当にさわられたような感覚が再現される…』

    これはまさに未来世界ですね。『MR電話』というこの発想はすごいです。遠隔地にいる人がホログラムを使って目の前に実体として表示される仕組み。昨今、オンライン会議が一般的になりましたが、あと一歩感があります。この『MR電話』は早く実現して欲しいですね。

    さて、そんな”遠い未来 ー 2070年 ー”へと小学三年生の時に時を超え、一カ月半の後に戻ってきたという衝撃的な体験をした主人公の爽太。当時九歳という子どもが語るそんな内容を大人が易々と認めるほどに大人世界は柔軟ではありません。やがて口を閉ざし大学生となった爽太は、『おれは、過去から来た人に会ったことがある』と語る和希と運命の出会いを果たします。”時間を超え”ることができるというそれぞれの経験に基づく事実を共通項に関係を築いていく爽太と和希。過去と未来という違いこそあれど他人が一笑にふすような内容を信じ合える二人の絆の強さが支えとなって物語は展開していきます。

    また、「どこよりも…」は、1974年から現代へと”時間を超えた”少女・七緒の印象が主人公・和希の心の中に強い印象を残したからこその物語でした。そして、続編となるこの作品では”遠い未来 ー 2070年 ー へと時間を超えた”爽太の心に、そこで出会った五鈴の印象が強く刻まれたからこそ展開する物語です。一見シチュエーションの似た両作ですが過去と未来ではその先に展開する物語が根本的に異なることに気付かされます。過去は結果である一方で、未来はこれから変化しうるものであるからです。物語は、この点に焦点を当て、そんな現実に苦しむ主人公・爽太の心の揺れをリアルに描いてもいきます。

     『未来は長い長いトンネルの向こう側みたいに、何が待っているのか見ることができない。だからそこに暗い予感や、かなしい結末を思い描いて恐れたりする』。

    そう、私たちが未来を想う時、『何が待っているのか見ることができない』が故に悲観することも多いと思います。これは、確定した過去への思いにはないものです。

     『けれど、そこには同じ強さで、かがやく可能性だってあるはずだ』。

    『見ることができない』ということは、そこには反対の可能性だってあるはずです。私たちも日々生きていく中で、さまざまな不安に押し潰されそうな気持ちの先に、ホッとする結果を見る、このような経験は決して少なくないはずです。『かがやく可能性』は誰にだって、どんな時だってあるはずです。だからこそ、私たちはこんな思いを持つことができるのです。

     『絶望も希望も等しくはらんだ未来を、自分たちの望むものにするために努力することだけは、誰にだってゆるされるはずだ』。

    この作品では、そんな思いの先に、葛藤を続けながらも前に向かって突き進んでいく主人公・爽太の力強い姿が描かれていきます。そして、「どこよりも…」の物語をも総括する形で物語は納得感のある結末を迎えます。「どこよりも…」と、「まだ君に…」の二つの作品でひとつの世界観を描き出す物語。阿部さんの描かれる神秘的な世界観の物語の中に、人の心の機微に触れる極めて繊細な物語がこの作品には描かれていました。

     『どうか、あなた自身と、あなたが歩んでゆく未来を信じてください』

    小学三年生の時に”遠い未来 ー 2070年 ー へと時間を超えた”主人公の爽太。この作品では、そんな爽太が、前作「どこよりも…」の主人公・和希と心を通じ合わせていく先に『信じよう、未来を』とその先に続いていく自身の未来を見据える姿が描かれていました。未来の描写が興味深く登場するこの作品。「どこよりも…」→「まだ君に…」の順に読むことで物語の奥行きが何倍にも深まるこの作品。

    切なさ募る物語の結末に、書名に込められた阿部暁子さんの深い想いが浮かび上がる傑作だと思いました。

  • 爽太が幼い頃に未来にタイムスリップして五鈴に出会う。現代に戻ってきてから再び五鈴に出会う事ができるかと言う話。

    東日本大震災で爽太が負った心の傷は、読むのが辛い。預けられた親戚の気持ちも分かる。こういう事が現実にもあるんだろうと想像すると、居たたまれない。

    登場人物が魅力的で、まだまだ読み続けたい感じ。
    和希の物語が先に発売されているみたいなので、また読もう。

  • また君と出会う未来のために (集英社オレンジ文庫) | ダ・ヴィンチWeb
    https://ddnavi.com/book/4086802147/

    また君と出会う未来のために | 阿部暁子 | 集英社オレンジ文庫
    http://orangebunko.shueisha.co.jp/book/4086802147

  • 「どこよりも遠い場所にいる君へ」の4年後。
    主人公は違うが、前作の人物たちも出てくる。
    続編だけれどこちらから読んでも問題ない。むしろ前作の切なさが増すかもしれない。

    震災で生き残った罪悪感と生きる意味を失ってしまった少年が迷い込んだのは未来。そこで出会った女性とまた会うことができたとしたら。

    高津邸のような立派な家ならいざ知らず、普通の家が60年後も同じように住めるのかと疑問だったが、その違和感の意味が分かった時は目が覚めるような思いがした。
    同時に前作の主人公である和希には得られない未来がある爽太がどういう選択をするのか目が離せなくなった。

    爽太が選んだ先の未来が本当はどうなるのかは誰にもわからない。でも希望がある終わり方だったと思う。
    遠い未来のマレビトと出会った高津の物語も読んでみたい。

  • 『どこよりも遠い場所にいる君へ』に続いて、
    言葉選び、展開などやっぱり綺麗な内容だという印象。
    前作の登場人物たちもでてくるけど、
    必ずしも2冊を繋げる必要はない。
    それぞれ1冊の独立した物語として十分楽しめる。

  • どこよりも遠い場所にいる君へ、の続編。前作のキャラクターが出てくるが、知らなくても特に問題ない。
    むしろ前作を読んですでに重要な設定のことを知っていると、驚きが薄れるかもしれない。
    個人的には前作がとても好きだったのでまたあの世界観に没入できたのは嬉しかった。

  • どこよりも遠い場所にいる君へ
    を読んだあとに、また君と出会う未来のために
    を読みました。
    最初から、知ってる名前が出てきて、キャラクターも
    知っていたので、とても読みやすかったです。
    読みながら、わたしも葛藤しました。
    どうするべきなのか。
    でも、わたしも主人公の彼と同じ選択をすると思います。
    過去や未来にとらわれないこと。
    今を大切に生きること。
    でも、その過去や未来も大切にすること。
    いろんな感情が芽生えました。
    とてもいい本に出会えました。

  • 青春SF恋愛小説ってな所でしょうか?
    東日本大震災が根底に有り、所々悲しい過去があるのですが、元気を貰える青春物語です。
    最近どちらかと言うと重い話の小説を読む事が多かったので、読み終えてホッコリいい気分になれました。準主役的な登場人物にも主人公と同じタイムスリップの経験があり、その登場人物が主役の小説が先にある事を知ってしまったので、読むしかない!

  • 『どこよりも遠い場所にいる君へ』から設定やキャラを引き継いでいるので順に読むのがよい。前作が切ない感じ、今作は前向きな感じ、と思ったら時間軸の向きと同じって事で納得。過去は変わらないけど、未来はね。



  • このシリーズ好き
    前作の「どこよりも遠い場所にいる君へ」の続編
    和希や幹也が出てくるんだけども思ってたよりもガッツリ登場する。
    東日本大震災で両親を亡くし、息子を亡くした叔父叔母に引き取られ、自分は息子の代わりにされてるんじゃないかと自分という存在に疑問を持つ。幼い颯汰の抱く怒り、寂しさ、恐怖そんなものに酷く共感してしまう。そしてそれを優しく包んでくれる五鈴に安心する。でも五鈴にも秘密はあって……
    感情が見える小説が大好きだからこの作品も本当に好き。もっと読みたい

    「どこよりも遠い場所にいる君へ」があるからこそ、和希の想いや気持ちを知ってるからこそ和希や七緒のひとつ一つの言葉が重く深く鋭くそして綺麗で残酷に見える。2冊で完成すると言ってもいいと思う。

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著者プロフィール

岩手県生まれ。『陸の魚』で雑誌Cobalt短編小説新人賞に入選。『いつまでも』で2008年度ロマン大賞受賞。集英社オレンジ文庫に『鎌倉香房メモリーズ』シリーズ(全5冊)、『どこよりも遠い場所にいる君へ』コバルト文庫に『屋上ボーイズ』、ノベライズ『ストロボ・エッジ』『アオハライド』シリーズ、他の著書に『パラ・スター 〈Side 宝良〉』などがある。

「2022年 『読んで旅する鎌倉時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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