宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛 (集英社オレンジ文庫)
- 集英社 (2018年12月18日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086802260
作品紹介・あらすじ
夏の南仏プロヴァンスで、正義とリチャードの宝探しが始まる……!
きっかけは、リチャードに母のカトリーヌからメールが届いたことだった。
カトリーヌが正義に会いたがっているという。
どこで正義のことを知ったのかなど、分からないこともあり不審がりつつ、
正義はカトリーヌが夏のヴァカンスで滞在しているという、南仏プロヴァンスの屋敷を訪ねることに。
到着したばかりのリチャードと正義を前に、カトリーヌはゲームをしろと言い出した。
敷地中のどこかある32個の石を探し出せというのだが、
そこには一族の過去にもかかわる秘密が隠されていて……?
感想・レビュー・書評
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リチャードの過去は複雑で、少しずつわかってきてるのか、謎が深まってるのか。
少しずつ、家族との関係は改善?
次作が気になるところで終わった。 -
シリーズ第八作目。
2ndシーズン2作目は、南フランス、プロヴァンス!
フランスは卒業旅行で行ったきり。
しかも安いお上りさん観光客コース(それはそれでとても楽しかった)だったので、今度行ってみたい場所の一つ。
さて、話を戻すと、リチャードのお母さん、マダムカトリーヌが登場する。
どこに行っても美しくて目立つカトリーヌ。
悩みなんてなさそう、きっと彼女はそう言われて来続けたのだろう。
羨望と嫌味を、笑顔で「わからなーい」とかわす術を身につけながら。
自由に生きている人は時に真面目に生きている人からは眉を顰められる。
それでも、どこか惹かれてしまうのは、人はそんなに単純ではないからだろう。
過去があって、今がある、そんな言葉通りに。
また、容姿の美しさなんてそんなに大切なものでもない。
それはミラボーの話が象徴的に示している。
本作で胸に響くのは、190頁。
「あっちこっちでつらいことばかり起こるもんだから、誰も彼もが『自分が世界で一番不幸だ』って思いこむ。
それが心の貧しさだと俺は思う。そうすると他人を傷つけるのは簡単だ。」
「自分で自分の心に栄養をやれる人間は強い。そういう人間は決して貧しくならない。」(191頁)
思い出のヴィラでの宝探し。
宝箱には、美しさとは、という難しい課題と、誰をかを思う気持ちの優しさと残酷さがはいっていた。
そして物語はスリランカに戻り…突然の軍事衝突。正義、君はどこへ向かう? -
今度は正義とリチャードがリチャードの母親・カトリーヌに会うために南仏プロヴァンスへ訪れる。ヴィラでの宝探しやカトリーヌの母、強いてはリチャードの血縁者の間に広がる謎を辿って明かされる真実。カトリーヌのテンションの高さが読んでいて楽しい。子供っぽいところがとてもチャーミングだけど実母だったらかなり大変だろうなとリチャードの心情をお察し。リチャードと正義のやりとも微笑ましい。この2人は夫婦漫才かという突っ込みも多々ありつつ(今に始まったことじゃないけど)87頁の最後から2行目を読んで、リチャードは思っていた以上に正義のことが好きなんだなあと。一瞬、母親に大事な人を取られてしまったと思ったのかな。今回の物語ではリチャードが凄く人間臭いというか、彼だって完璧ではないんだなっていうのが垣間見えて何だか素敵だと思いました。ピエールさんもいい人だったし。ヴィンスさんも再登場。この人の立ち位置はまだ正義達と敵対って感じだけど、でもヴィンスさんの行動を見ていると敵という一言では済まない部分があって、気になる存在。ヴィンスさん好きだから彼にも注目です。ラストが不穏な幕切れなので続き読みます。
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今回は欧州かーーー
正義がどんどん言語マニアになってく。笑
などと笑っている場合じゃなかったエンドでしたがうあああああ -
カトリーヌさんかわいかった
思っていたのとイメージが180度違う -
話の上でしか出てこなかった、リチャードの母親カトリーヌが登場!今まであったカトリーヌの印象が変わった。リチャードと母親の確執が緩和されてほっこりして終わったと思ったら…
著者プロフィール
辻村七子の作品





