威風堂々惡女 13 (集英社オレンジ文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086805193

作品紹介・あらすじ

瑞燕国幼帝の摂政となった雪媛。高葉国平定で順調に武功を上げた青嘉に、いよいよ将軍位を与えようと考えていたところ、臣下の薛雀熙から青嘉を伴侶とするつもりなのかと問われる。肯定する雪媛に、「私は反対です」ときっぱり告げる雀熙。皇帝の側に強大な権力を持つ者が侍ることは、必ずや国の分断と反乱を招く――女帝と将軍という関係であれば尚更である。それを防ぐため、婚姻するならば青嘉から兵権を取り上げ、後宮に入れて静かに暮らさせるべきだというのである。歴史に名を残す大将軍となる青嘉をみすみす後宮に閉じ込めるなどありえない、そもそも青嘉が私を裏切るはずがない、と雀熙の憂慮を退ける雪媛だったが、あるきっかけから青嘉に対し抱いた疑念は次第に大きくなっていき……。歴史と運命に抗う叛逆の中華逆行転生譚、ついに堂々完結!

感想・レビュー・書評

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  • んぁぁあー!まーじーかー

    しばらく身悶えました。(ゴロゴロゴロ)
    この終わり方ですかー、そうっすかー…orz

    2年半前にはまって以来、読み続けてきた「威風堂々惡女」の最終巻。
    表紙の雪媛が美しくてほうっとなる。
    でも表紙に雪媛が一人だけなことが気になっていたのだ。

    尹族の少女が、ひいては女性達が、理不尽に虐げられ、差別され、殺されることのない未来へ─。

    そうだった、と思い出す。
    これはそういう物語だった。
    雪媛は玉瑛で、その記憶は失われない。
    何度も夢を見て思い出す。
    走って逃げ、追い詰められて…、そして老将軍・王青嘉に殺される玉瑛の夢を。
    この記憶が雪媛の原点で、彼女が雪媛として生きる理由なのだ。

    だから雪媛の選んだ道に納得がいかない…というわけではないけど、最終巻、二人がすれ違ってすれ違って、苦しかった。
    女帝の夫が権力を握ることは避けなければならない。
    でもそれだけでなく、雪媛の心に、未来を知っていることを黙っていた青嘉に対する疑いの心や不信の心が芽生えてしまったことは悲しい。
    あと1巻あればどうにかなったんじゃないかと思うような気もするし、どうにもならなかった気もするし…。

    思えば、話を広げすぎてちょっと迷走気味とも思えたクルム編が一番幸せな時期だったよね。。
    妃と護衛ではなく、国も民族も身分もなく、ただ男と女としてしがらみから解き放たれて。
    寒さに凍えながら、青嘉のいるユルタの前で立ち尽くしていた雪媛を思い出す。
    あぁ、8巻、9巻あたりから、あのまま瑞燕国に戻らなかったら…のパラレルワールドが読みたい…(現実逃避)。
    1巻のレビューで「結ばれない美」を叫んでいた私のバカバカバカ!!!

    集英社のサイトから読める書き下ろし後日譚に、ちょっとだけ癒された。(ちょっとだけかい)
    二人の目指した未来がそこにあった。

  • なんてこったい。

    終わってしまったー。
    それもだが、最終巻いろいろなんてこったい。

    文庫 購入のときにうっかり某密林サイトのレビューの1行を目にしてしまい(ご存じのようにブクログのようにネタバレモザイクなどという優しい仕組みはないので)、 雪と青の結末を大筋知ってしまったので 、日を置いて読み出しましたが、今思うとかえってそれがよかったかもしれないです。

    何も知らずこの結末を読めば恐らく悲しくて到底、腑に落ちなかったかもしれません。
    しかし わかった上で読んでいたのでどこか達観できたというか どうせ と思いながら読んだのでむしろ冷静に読めました。

    やはりクルム。。クルム編が良すぎた。
    あの巻があったから期待もし あの巻があったから悲しいし せめていっときあの巻があってよかったとも思い。 国に戻ると言ったときに、あーもう2人の時間はおわったと少し悟ったけど的中してしまいましたね。

    終わってみれば、こうなるしかなかったのでしょうし 総じて楽しめました。
    久々に夢中になれるシリーズでした。
    楽しい読書時間と感動をありがとうございました。

    • マリモさん
      みのるさん
      初めまして!いきなりのコメントで失礼します。
      「あの巻があったから」の部分にはめっちゃ共感でした。幸せな寄り道でしたよね。
      少し...
      みのるさん
      初めまして!いきなりのコメントで失礼します。
      「あの巻があったから」の部分にはめっちゃ共感でした。幸せな寄り道でしたよね。
      少し時間が経って、今はじんわりと、あの結末も良かったなと思えるようになってきました。まだパラレルワールドを夢想しちゃいますが。。笑
      2023/10/02
  • 威風堂々完結!
    1巻発売から長いようであっという間に終わってしまったと感じるほど面白いシリーズでした!


    途中からきっと皇帝になった雪媛と青嘉は結婚できないんだろうなぁと嫌な予感はしてたが、やはり…

    本当に愛しているからこそ、青嘉を後宮に入れる事はできなかった雪媛。そのおかげで、尹族は差別されることもなく玉瑛を救うことができたんだと思うとこれで良かった気がする。
    雪媛と青嘉はクルム編が1番幸せそうだったと改めて感じた。
    クルム編といえば…



    ナスリーンと潼雲!!!おめでとう!!
    本編ではこの二人の行く末が描かれていなかったので、焦ったが、番外編でようやくくっついてくれた!!嬉しすぎる!!

    番外編すごすぎないか…??
    なんと言っても威風堂々惡女シリーズ私の最推しシディの5年後!!ありがたすぎる…
    想像なんだが髪が伸びているシディは美人すぎる…
    しかも、一男一女の母!!!
    シディとユスフの間の子供とか可愛すぎる…(?)
    しかも、将来シディとユスフの息子と雪媛の娘が結婚するとか、シディと雪媛はもう家族じゃん…
    最高やん…
    でも、最後のシディの左目が見えなくなってる情報は少し気になるな。想像するしかないけれど…。
    最後の最後でナスリーンのことを大切な妻だというシディ。シディがどれだけナスリーンの事を大切に思ってるかが伝わり、最高でした!



    色々と感想を書きましたが、本当の本当に最高のシリーズでした!!
    威風堂々惡女完結、おめでとうございます!!!!

  • シリーズ全体を通しては登場人物が多くて、カップリングが乱立したり、間伸びした印象もありましたが、最後は綺麗にまとまったなぁ…という感想です。特に最終章の後日談が良かった。

    ネタバレ↓
    ・雪媛は皇帝として即位しますが、権力均衡のために皇帝の夫は後宮に入る=二度と表舞台に立てないことが求められる。側近たちは飛連を推すが、雪媛は江良を選ぶ。
    (飛連はそこを慰めた眉娘とくっつきますが本当カップリング多いな!)

    ・求婚を断られた青嘉を、お前もついにこっち側に来たか、と慰める尚宇が良かった。あんまりこのキャラは男のヤンデレ強くて好きじゃなかったけれど最後のフラれた男同士の友情は爽やかでよかった

    ・即位後の雪媛と、五国平定を成した大将軍青嘉との接点は少なめ。雪媛は即位26年後に病没。最後は引退の許しを得るために登城した青嘉が、雪媛の息子である皇太子が科挙の合格者を読み上げる場面に居合わせ、主席合格の玉瑛と出会う、という終わり方。その頃には尹族の女性=賢くて美しいというイメージに変わっていて、玉瑛も両親と幸せに暮らしています。


    改めて読み返すと、クルム編が1番雪媛と青嘉が一緒にいられた時間だったんだなぁ。最後の番外編を読んでしんみりと。某お姫さまがNYで自由を手にしたみたいに、自国のしがらみの中では幸せになれないのですかね。正直クルム編が始まったときはうーん…と思ったのですが今は1番好きな時間だったかも。


    なんとなく最後雪媛と青嘉は結ばれて終わると思っていたのでそこは切なかったです。

    シリーズ全体を通して印象の強いキャラは我儘な敵キャラから強かな母親に成長していった芙蓉、出てくると場面の和む瓏と燗流は好きでした。
    長年の連載おつかれさまでした!

  • そういう終わり方かー! そっちとはくっつかないで終わるのね。

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