- 本 ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086805742
作品紹介・あらすじ
時は1989年。昭和から平成に元号が移り変わったその冬の日、しがないサラリーマンの佐久間隼人に一本の電話がかかってきた。そこで伝えられたのは、金城一也なる大富豪の死と、隼人がその孫にあたり、莫大な遺産の相続権を有するという衝撃の事実で──!?
遺言状の開封に立ち会うべく、金城家の一族が集う軽井沢の豪邸を訪れた隼人は、一也の姪である薫という女性に、どこかで会ったような既視感を覚える。実は薫の正体は、隼人の高校の同級生であり、依頼を受け替え玉として女装した探偵・村井太一だった。
そして開封された遺言状の内容が「姪である薫が一族の中から選んだ結婚相手に、遺産の全額を譲る」というものだったため、一族の男たちは薫を巡って騒乱状態に陥る。
そんな最中、薫(村井)が用意したワインを飲んだ孫の一人が服毒死しているのが見つかる。遺体のそばには「ちはやふる」と書かれた紙が落ちており、薫(村井)と隼人は不可解な殺人事件の調査に乗り出すが、犠牲者は次々と増えていき……?
昭和の気配が色濃く残る軽井沢で起こる、和歌に見立てた連続殺人。美女(女装)探偵×モーレツ商社マンが謎を追うバディミステリ!
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
時は1989年。昭和から平成に元号が移り変わったその冬の日、しがないサラリーマンの佐久間隼人に一本の電話がかかってきた。そこで伝えられたのは、金城一也なる大富豪の死と、隼人がその孫にあたり、莫大な遺産の相続権を有するという衝撃の事実で──!?
遺言状の開封に立ち会うべく、金城家の一族が集う軽井沢の豪邸を訪れた隼人は、一也の姪である薫という女性に、どこかで会ったような既視感を覚える。実は薫の正体は、隼人の高校の同級生であり、依頼を受け替え玉として女装した探偵・村井太一だった。
そして開封された遺言状の内容が「姪である薫が一族の中から選んだ結婚相手に、遺産の全額を譲る」というものだったため、一族の男たちは薫を巡って騒乱状態に陥る。
そんな最中、薫(村井)が用意したワインを飲んだ孫の一人が服毒死しているのが見つかる。遺体のそばには「ちはやふる」と書かれた紙が落ちており、薫(村井)と隼人は不可解な殺人事件の調査に乗り出すが、犠牲者は次々と増えていき……?
昭和の気配が色濃く残る軽井沢で起こる、和歌に見立てた連続殺人。美女(女装)探偵×モーレツ商社マンが謎を追うバディミステリ!
平成になったばかりの時代の話と聞いて、少しワクワクして読んだ。あの時代ってなんか好き。まだ携帯電話もスマホもWi-FiもSNSもない時代。一体、どうやって過ごしていたのか忘却の彼方にあるあの時代が読めるのかとワクワクした。しかし、あまり平成初期感をかんじることはなく、淡々と事件が進んでいくのは悲しかった。いや、サクサク進んでいいとは思うけど、なんか物足りない!平成初期を感じたのは、最初の本当に最初の平成になるときだけだよ。平成初期はあまり作中からかんじないし、この時代に電話をスピーカーにできたのかな?とかこの時代にペットボトルの水(たぶん500ml)ってあった?とか細かいことを疑問に思ってしまった。
まぁ、そんなことはどっちでも良く、話の内容としてはサクサク進んでいく。遺言書で、晩年の自身の世話をしてくれた姪と結婚した者に財産を譲るというもの。金田一シリーズじゃんと思い、主人公の隼人くんも薄っすら思い、話は進んでいくと思いきや、いきなりその花婿候補の1人が死んだ。あっけなく死んで、びっくりしてる間に、どんどん死んでいく。え、マジで犯人は誰なの?って思った。そして、トリックは?と気になって夢中になってしまった。
犯人はまさかな人だったけど、こりゃ仕方ないのかなと思った。殺された孫3人には罪はないが、病死した祖父は殺されて当然な人だったし、正直な話、あのまま犯人を死なせてあげた方が良かったんじゃないかなと思った。これから行われる裁判で、犯人が経験した地獄の日々を晒させることを考えると死なせてあげたほうが良かったのかな…と。
これから隼人くんがどう人生を歩むのかは分からないけど、村井くんとの経験で人生を豊かにして欲しい。しかし、これから起こるバブル崩壊やリーマンショックを考えると村井くんと一緒に仕事をした方がいいのかも?
2025.3.16 読了 -
しょっちゅうアイコンタクトしててそんなすんなり意思疎通できる?!と思いつつサクサク読むにはちょうど良かったかと(^^)
次回作もあれば2人でまた活躍してるところ読みたいです!
著者プロフィール
愁堂れなの作品





