流浪刑のクロニコ (JUMP j BOOKS)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 66
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087032932

作品紹介・あらすじ

ジャンプ小説新人賞、初の金賞受賞作を刊行!! 永遠に世界をさまよう刑罰“流浪刑"を科せられた少年・クロニコ。彼は無数の世界で、様々な人々と出会う…。

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  • 強く願うことでその願いを叶える代償に
    「刑」を架せられて生きる人がいる世界…
    その様々な世界をさすらう旅人クロニコ。
    彼はひとところにいてはならない、
    移ろい続けなければならない「流浪刑」を
    架せられていた。

    荒野でひたすら石の塔を積み上げ続ける刑を
    架せられた名前のない少女「積石刑」

    本という本に埋もれた「図書窟」で
    物語が忘れられる事がないよう物語を発掘し
    読み続ける少女ヨミ「観測計」

    「起こりうる最悪の事態」から身を守ろうとし
    武装する民を率いる若き女王「防衛刑」

    選択する度に生じるパラレルワールドで永遠の一日を
    繰り返し続ける少女ムム「平行刑」

    定めを負った罪人達の「刑」を忘れさせる「刑」を
    架せられた七色の少女達の園「忘却刑」

    ファンタジー色を強くして毒を抜いたキノの旅というか…
    世界観は好きだし、刑を架せられた罪人が
    それぞれの世界で務めを果たしていて
    その世界をさまよい続けなければならないクロニコが
    訪れるという短編形式の話も面白いと思う。

    表紙、挿絵がとても綺麗だし可愛らしくて
    それぞれの刻印なんかもちゃんと載っていて楽しいが
    話がシリアスなのに挿絵がコミカルな感じで
    違和感を覚えるところも。

    完結してないというか名前のない少女と再会してないので
    続編の予定があるのかな、と思ったら
    今度出るようですね…短編の感じが良かったのに
    タイトルから察するに長編のような予感…
    むむむ、読むか悩む。
    個人的にはいかにも続きがあるのかな、と
    思わせるよりも、この話はこの話で一旦完結して欲しかった…

  • 世界観が凄い。まだ記述されていない他の国も見てみたい。

  • 様々な刑を科せられた罪人たちが
    それぞれの世界で、永遠とも思える務めを果たしていく。

    各世界を巡り移ろうクロニコの旅は、
    流浪刑という特殊な設定のおかげで
    銀河鉄道999のような風情を漂わせつつ
    どこか懐かしい匂いがする。

    彼らの刑に終わりはあるのか。
    その償いに意味はあるのか。
    コツコツ頑張る人を応援するような小説。

    騒がしくて、最後にちょっとだけお涙頂戴的な
    最近のライトノベルの風潮とは一線を画した
    生きていることのはかなさを描いた冒険小説。
    (なんて、ラノベ全体を語るほどはよく知ってはいないのだけれど……)

    ただ文章技術はちょっと甘さが感じられて
    『乾ききり、ひび割れた硬い土が"広がった"荒野が"広がって"いた』
    と表現が重複したり、
    『卵の殻』と表現した次の文で『ハリネズミ』と例えたりする。
    物語と関係なく、表現で突っかかってしまうのは読んでいて残念。

    完結しているようには見えないので続編があるのかな。
    個人的には何かしら終わりの形を見せて欲しかったです。

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