蘭への招待 ―その不思議なかたちと生態 (集英社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087200744

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  • 母親が子供のときに与えてくれた本 前川文雄著『原色日本のラン』が
    ランの世界に 足を踏み入れることになり
    母と見つけた 『モジズリ』が 秋咲きと夏咲きの品種差があるのではないか
    と思ったことが、研究レポートになった。
    子供のころの刷り込みが 植物学者になる要因でもあった。

    ランを育てたい人でなく、ランを知りたい人の本としては、
    アジアが中心であるが、幅広く押さえられていて 適書ともいえる。

    ランの花がさかさま というのは知らなかった。
    言われてみれば なるほどである。

    塚谷裕一はいう
    『生物が進化の結果、今見られるような姿になったというのは、進化「論」ではなく事実である。
    したがって、特殊な姿の生物がいるとすればそれは、そういう姿であることに、
    何らかの背景があるはずなのである。』

    ダーウィンの予言
    アングラエカム・セキスペダレ 距が30cmもある。
    その蜜を吸う昆虫がいるだろうと予言。
    ザントパン・モルガニ・プラエディクタ という蛾を見つけた。

    この本を読みながら 紫蘭先生にこのような本を書いてほしいなぁ
    と思った。

  • [ 内容 ]
    東洋蘭、洋蘭、野生蘭…ランは人気の植物だが、意外にその正体は知られていない。
    それもそのはず、今も新種が発見される蘭には、現在二万を超える膨大な種が数えられる。
    妖艶で素朴、高貴で身近、巨大にして極小、上下逆さまに咲くかと思えば、自らの生活のためにキノコや蜂を手なずける。
    その蘭に対して、人は花を愛でるだけでなく、香料に、果ては媚薬にまで利用してきた。
    その一方で、野生蘭は世界中で絶滅の危機にされされている。
    蘭、その知られざる世界を紹介する。

    [ 目次 ]
    蘭学事始め
    蘭の生物学(蘭の形態学;蘭の生活史)
    蘭の地理学・生態学―アジア野生の蘭
    蘭のエスノボタニー・蘭の経済学
    蘭の未来学

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著者プロフィール

1964年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了、博士(理学)。現職は東京大学大学院理学系研究科教授。岡崎統合バイオサイエンスセンターおよび放送大学客員教授も努める。おもな著書に、『漱石の白くない白百合』(文藝春秋)、『変わる植物学、広がる植物学』(東京大学出版会)、『スキマの植物図鑑』(中公新書)など。趣味は、植物に関するさまざまなこと、エッセイ書き、おいしいもの探索など。

「2018年 『多様な花が生まれる瞬間』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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