江戸の恋―「粋」と「艶気」に生きる (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 154
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087201406

感想・レビュー・書評

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  • 著者が気楽な語り口で江戸の性愛文化について書きつづった本です。

    著者の本を読むのははじめてではないのですが、ここまでくだけた調子で書かれた本ははじめてでした。思ったよりもざっくばらんなキャラクターで、テレビなどで拝見する著者のイメージとすこしズレているように感じました。80年代にエッセイや小説などを数多く発表した森瑤子が、バブル崩壊後に日本の伝統文化を「再発見」していたら、本書のようなエッセイを書いていたのではないか、と気ままな空想に耽りながら読みました。

  • 江戸時代の文芸作品を紹介しつつ著者の展開する経験談=恋バナ(恋愛論から人生論までに至る)が愉しい。それぞれテーマにそって魅力ある作品の登場人物の言動が巧みに抜き出(引用)して論考するその活きいきした語り口の妙!(芸がある)。注目度(つまりは評価)の低い山東京伝作品の重要性を熱く伝えるところなど特に興味惹かれた。「心中」の項について、日本の伝統のように思われる心中事件は貨幣経済の社会の矛盾として行われた、と書くが、背景にその一端は認められても自分は心中に至る情動の心性(その昂進)は日本的なものと思う。

  • 著者(田中優子)のエッセイ的な江戸の恋にまつわるお話し。

  • 江戸の恋を当時の書物から例を出して紹介する講義。
    1恋の手本
    2初恋
    3恋文
    4恋人達の場所
    5恋と性
    6心中
    7男色
    8めおと
    9離縁
    10りんきといさかい
    11老い、死、恋
    現代よりも死が近い江戸時代には恋はおおらかで、開けっぴろげだった。命の息吹そのものだったから。
    江戸の人々の息づかいを感じる講義。
    生々しい表現もアリ

  • 江戸の風俗だいすき

  • 恋という切り口から見る江戸の人々の様子。
    文学、浄瑠璃、あるいは関連エピソードなどをピックアップして解説し、解釈を述べる。

    エッセイ風で、読みやすい。江戸文化や風俗を知るに面白い入門書。

  • とても興味深かった。
    江戸や西鶴への興味がむくむくわきました。

  • 分かりやすい文章で読み易かった。

  • 江戸時代の戯曲や書物から、男女の仲にまつわるあれこれを拾い出して、現代の一般事情と比較・解説している。著者自身の個人的体験や感情が、多分に盛り込まれているので、文化風俗史の研究書というよりエッセイ風な内容。電車内で頁をめくると、周りの視線が気になる程の、男女の赤裸々な描写もあり、なかなか想像力を刺激される。浮気(艶気とも書かれる)、好色などの言葉は、当時は今よりもマイルドな意味合いで使われ、おおらかさが感じられるし、浄瑠璃などには離縁や心中の話が多い。特に心中という行為には、経済活動の発展の負の面が反映されているといった分析は興味深かった。テレビの時代劇には絶対に現れないテーマが、衆道(男色)で、当時はノーマルに認知されていたという。読み物として面白いが、出典が芝居や洒落本なので、どこまでが現実庶民の風俗なのかどうかがちょいと怪しく、未来の歴史学者が、21世紀のアダルトDVDやアニメを研究するようなものかも。。。

  • 大学の卒論のテーマが全然決まらず悩んでいたときに、何かの足しになればと思って購入。結果的に足しにはなりませんでしたが(苦笑)、ほとんどの人が興味を持つ男女の恋愛・性をテーマに江戸時代を見ていくこの本、興味深く読みました。
    かなり著者の意見が色濃く書かれていて、エッセイっぽかったのを覚えています。あと「その時代の文学作品にこういう描写があるから、その時代はそういう現実があったのだ」というスタンスで解釈していたことに疑問を感じました。文学作品は多くの場合において現実を正確に描写しているだろうけれども、エンターテインメントとして誇張する場合ももちろんあるわけですよね。なんだかそういうことをある程度捨象しているような気がしました。

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