フランス映画史の誘惑 (集英社新書)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087201796

作品紹介・あらすじ

映画はフランスで始まった!そして、高度な文化・芸術・産業としてフランス映画はいまも、アメリカにおとらぬ重要性をもった作品や監督や技術者を生み出しつづけている。そもそもトリック撮影やアニメーション、犯罪映画など、映画の重要な分野を世界に先駆けて開拓したのもフランス映画だった。本書は、リュミエール兄弟による映画の発明から、ルノワールら巨匠たちによる往年の傑作、映画の革命ヌーヴェル・ヴァーグ、近年の大ヒット作『アメリ』まで、フランス映画百余年の歩みをコンパクトに紹介する最良の一冊である。アメリカの娯楽映画とは異なる、人間とこの世の真実への深い洞察にみちたフランス映画の世界へようこそ。

感想・レビュー・書評

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  • 「すべてを言葉にしなければおさまらないフランス人の心性」

  • 主にヌーヴェルヴァーグ以前、フランス映画黎明期(〜50年代)の話の方がためになった。筆者自身がポストヌーヴェルヴァーグをあまり良く思っていないのか詩的世界観が好きなのかわからないが、80年以降のカラー作品にはほとんど触れていないのが残念。

  • これからじっくりフランス映画を味わっていきたい。

  • フランス映画史をザーッと。
    Filmarks片手に気になった映画をクリップしながら読んだ。
    新刊?も気になる、買おう。

  • 映画監督を軸にフランス映画史を語っている。
    著者の映画への情熱が垣間見えて面白いが、一方でこの映画大したことなかったよなぁ、っていうのが、さも凄そうに語られていたりもする。
    ひとまずフランス映画が体型立てられたので、少しずつ幅を広げて見ていけたらなぁと思いました。

  • フランス映画はあまり詳しくないのですが楽しく読めました。この本で紹介されている映画を少しずつ見ていきたいです。

  • フランス映画を紹介した本。

    『アンダルシアの犬』『穴』『天井桟敷の人々』見てみたいな

  • 映画発祥の地フランス。常に世界の映画に多大な影響を与えてきたフランス映画への愛が感じられる一冊。
    これを読めば、フランス映画史の見取り図が頭に入ります。

    大分県立芸術文化短期大学 : 
    国際総合学科(フランス文化・表象文化論) 教員 永田道弘

  • フランス映画というのもまた幻想…


     誘惑は、しっかり作品と呼べるものができる前の、映像黎明期から始まります。単純に「写る」「動く」という現象に人が興奮!した時代から。
     テクノロジーの進化を、芸術に発展させる巨匠たちが現れます。ルノワールやゴダール、トリュフォーらは、いま見ても斬新な傑作を数々生み出し、後世の映画ファンまでも誘惑し続けているのです✧

     本書は、フランス映画に興味を持ち始めたころに手にとるのにちょうどいい一冊。カルチャー系新書としては平易な文章が、入門者にはありがたいです♪
     現代近くまで来ると、著者もリアルタイムで鑑賞した実感をこめて綴っているのでしょう。映画史ガイドのなかに作品評が加わってきます。近年のヒット作『アメリ』まで、仏映画の歩みが分かりやすく一冊にまとめ上げられています☆

     フランス映画に誘われる人って、その魅力をとかく「ハリウッド映画とは一線を画すところ」に求めたがる気がします。フランスとアメリカは違うのだ、というフィルターをかけてフランスを礼賛する。特に日本人は、おフランスにやたらとファッショナブルなイメージ、恋愛に近い幻想を抱きたがる傾向にあるし……★
     ところが、その変遷を追っていくと、実はアメリカ映画こそがフランス映画の形成に大きな影響を及ぼしたと分かってきます。若干複雑な心境になる人もいるかもしれません……。

     フランス映画について知るということは、これまでがっちり固定化してきたおフランス物という枠を、少しゆるめて優しくなれる機会だと思います。
     映画&ファッションの街と思いこんできたパリには、愛用のセーターに毛玉ができてもずっと着続けてる人が住まうのです。おしゃれじゃないけど、それもフランスさ★ と知ると、積年の愛着がつまった毛玉も許せるようになる。
     つまり、近づいてみると憧れと実像は違うものですが、分かってもこう言いたくなる本です。知ることは素晴らしい、と☆

  • [ 内容 ]
    映画はフランスで始まった!
    そして、高度な文化・芸術・産業としてフランス映画はいまも、アメリカにおとらぬ重要性をもった作品や監督や技術者を生み出しつづけている。
    そもそもトリック撮影やアニメーション、犯罪映画など、映画の重要な分野を世界に先駆けて開拓したのもフランス映画だった。
    本書は、リュミエール兄弟による映画の発明から、ルノワールら巨匠たちによる往年の傑作、映画の革命ヌーヴェル・ヴァーグ、近年の大ヒット作『アメリ』まで、フランス映画百余年の歩みをコンパクトに紹介する最良の一冊である。
    アメリカの娯楽映画とは異なる、人間とこの世の真実への深い洞察にみちたフランス映画の世界へようこそ。

    [ 目次 ]
    フランス映画の魅力とはなにか
    映画の始まり―リュミエール兄弟とメリエス
    映画産業の成立―フィルム・ダールと犯罪映画
    映画芸術の深化―フランス印象派とアヴァンギャルド
    フランス映画の黄金時代―詩的レアリスム
    天才と巨人―ヴィゴとルノワール
    占領と解放―一九四〇年代のフランス映画
    フランス映画の安定期―フィルム・ノワールと運命のドラマ
    個性的な作家たち―ブレッソン、タチほか
    映画の革命―ヌーヴェル・ヴァーグ〔ほか〕

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著者プロフィール

神奈川県生まれ
東京大学大学院博士課程満期退学
パリ大学文学博士
学習院大学文学部助教授
主な著書
『最後のロマン主義者−バルベー・ドールヴィイの小説宇宙』(中央公論新社)
『映画作家論−リヴェットからホークスまで』(平凡社)
『小説家になる!』(メタローグ)

「1996年 『ギル・エヴァンス音楽的生涯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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