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本 ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784087203998
作品紹介・あらすじ
塾長、日本国憲法の話をしてください!
憲法改正論議が活発化している。本書は司法試験予備校のカリスマ塾長が現憲法の特長や意義、国民投票法、九条改正論議について一般の人にもわかるように解説。民主主義、平和主義の力を問い直す。
感想・レビュー・書評
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法学部でしたが当時は全然真面目に憲法の勉強をしていませんでした。
昨今の改憲騒動と、参院選を前にして伊藤さんの本なら、と思い手にしたのですが大変分かりやすく、読み応えがありました。
日本国憲法の存在意義、その価値、改憲するということが何を意味するのか、9条を変えると何が起こりうるのか。
そういったことが端的に、分かりやすく書かれています。
政治家の発言の漠然とした印象などだけで判断し、実際に憲法が変わったら一体何が起きるのかを深く考えていなかったことを、反省させてくれます。
当たり前のことなのに目の前の小さな問題に目を奪われて考えが及んでいない大事なこと。
理路整然と、過不足なく指摘されている一冊です。
多くの人に読んでもらいたいと感じました。
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立憲主義から憲法を解説。憲法が個人の尊厳を中核とする人権保障の体系である法規範であることから掘り下げて、民主主義、平和主義を説明し、9条、96条等の解釈を展開している。
著者に対して左翼色が強いとする批判もあるが、憲法とは国家権力に対する制限規範なのであり、政府支持者、体制側からみれば立憲主義に基づいて憲法を解釈する者を、左側の人間として評価することになるのはむしろ当然である。 -
▼福島大学附属図書館の貸出状況
https://www.lib.fukushima-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/TB00089008
憲法ってなに?−これほどわかりやすく憲法について書かれた本はありません。改憲問題をはじめとして、市民として、大学生として知っておきたい憲法の常識がコンパクトにまとまっています。大学生の必読書です!
(推薦者:行政政策学類 金井 光生先生) -
憲法と法律の違い。憲法は主権者たる国民の人権を守るもの。なので,国民に憲法遵守義務はない。
現状に合わないから憲法を改正すべしという考え方は間違っている。憲法は国の在り方の理想を掲げたもの。その理想に近づく努力が必要なのではないか。
9条と自衛隊。自衛隊が存在するのだから,9条を改正すべきという考え方もあるが,9条を変えずに自衛隊の在り方を変えるという考え方もあるはず。
憲法は,改正しなければ解決できない具体的な問題がある場合に行うべきではないか。 -
社会問題を切り口に、憲法を身近に感じられて面白かった。さくっと
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伊藤塾の塾長として知られる著者が、日本国憲法に込められた立憲主義、民主主義、平和主義の意義を分かりやすく解説し、性急な憲法改正論に対する反論をおこなっています。
著者の主張は、集団的自衛権に関する法案を整備することによってではなく、東アジアにおける集団的安全保障の枠組みを構築するべきだというもので、そうすることで日本国憲法の平和主義の理想を現実に生かす道が開けると論じられています。
個人的には、本書の議論に全面的に賛成ではないのですが、実質的に集団的安全保障のような枠組みが形勢されるという可能性も視野に入れておくべきだと思います。とくに、今後アメリカと中国が経済的な結びつきをますます強めていき、むろんさまざまな葛藤は含まれるのでしょうが、中国が覇権主義的な態度を剥き出しにすることがなくなったとき、日本がどのような外交・安全保障政策を取ればよいのかということを考えておくべきでしょう。 -
最高法規と云われる憲法は他の法律とどこがどう違うのか?今、改憲が目論まれている平和条項の9条にも触れ、その神髄を平易に解説、卒業迄に是非一読!
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
漠然と憲法を勉強し、憲法のもつ意義とは何かというのをあまりよく考えていなかった。あらためて、小学校か中学校で初めて憲法の前文を読んだときの感動がよみがえった。理想を追求しようと、少なからぬ日本人が崇高な気持ちになったはずなのだから、それをないがしろにしてはいけない、という決意が沸いてくる本。単なる司法試験予備校だと思っていたイトマコに通っていた人たちが、今更ながら羨ましくなった。感謝感謝。
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僕が学生の頃は「司法試験の神様」。いつの間にか憲法学者になったんだ?
実に平易な語り口。考え方も自分と近しく安心する。
ただあまりにまっとうすぎて、刺激に乏しい。 -
憲法の考え方を手軽に知るという点では優れた内容だ。しかし、ついてたオビやタイトルから連想されたのは、上述した様な内容。だが、大部分は著者の憲法に対する思想である。私はこういった売り方は適切ではないと考える。ミスリードする売り方は謹んでもらいたい。
著者プロフィール
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