王様は裸だと言った子供はその後どうなったか (集英社新書 405B)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204056

感想・レビュー・書評

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  • ここのところブクログというものを利用して読書記録を残している。

    できるだけ粗筋を書かないように、
    できるだけ作者の意図を汲み取らないように、
    自分が感じたことだけをかけないものかと、
    やってみていたりする。

    もちろん作者の意図を汲み取るような読み方も面白いものです。

    さてこの本はそんな話にちょうどいい。

    森達也さんが古典の童話等に独特な視点で解釈を加えている感じですね。

    本を読んで何を感じるかは自由だ
    好きにしていいんだってね。

    人間生きていれば社会性は必ず必要です。
    その社会性のなかには過剰なものが多いのでないでしょうか。

    もっとフラットな自分の見方を発露していいんだとおもう。

    そんな感じ。
    おかげで、どんどん変な人と思われちゃいますけどね。

    ははは(苦笑)

  • 話があちこちに飛んでしまうところはあるものの、童話などの話から飛躍させて裏の裏を想像する手法が面白かった。芥川龍之介の猿蟹合戦の手法をさらに輪をかけたような内容になっている。
    とは言うものの、全体的に飛躍していく方向がだいたい同じ系統になってしまっているのが少々残念。でもまぁ大団円な方向にもっていかないところが逆に良かったと思う。
    いわゆる雑学的なものを求めている人は読んでも意味がない。おとぎ話などからいかに想像して裏を考えるかが楽しめる人なら、とても楽しめる。

  • 誰もが知っている古今東西の15の物語を、森達也が痛快にパロディー化。

    本のタイトルだけだと、いかにも「おはなしのつづき」を集めたように見えますが、実際はそうでもありません。他の方のレビューにもあるように、原作にかこつけたエッセイという感じ。
    原作の登場人物に現代的な役割を与えたり(「桃太郎=正義感に燃えるジャーナリスト」とか)、あえて穿った見方をする(赤ずきんの母親は赤ずきんを消したくてわざわざ危険な森に行かせたのでは、とか)ことで、全く違ったものが見えてくる。こういうの大好き。とても面白かったです。

    出版に当たって割愛したという「星の王子様」の回、読んでみたいなあ。

  • 著者の基本的な考え方を、昔話のパロディという形で表現している。先に「世界が完全に思考停止する前に」を読了しておいた方が良いかも。僕は「桃太郎」と「仮面ライダー」の話が好き。

  • 読みやすいのと読みにくいのがあったけど。誰でも知ってる物語(知らないのもあった)の登場人物に色をつけて、現代世界を皮肉った物語に。
    世の中の色々に不満や疑問を持ってない人が読んだらどんな感想を持つのだろう。そういう人とこういう話をするのは難しいけど、本を読んだこととかをきっかけに話してみたいなぁ。

  • 大人になってから童話を読んで、それはさぁ・・・と突っ込みたくなることはある。またニュースをみて、ニュース解説には収まらないぼんやりした疑問を感じることもある。両方を結びつけて読ませる趣向というのは、なかなか楽しかった。泣ける童話をブラックに揶揄するってのもまぁ、オトナノ楽しみかもしれないね。

    裸の王様や桃太郎、赤ずきんちゃん、幸福の王子などなど、子どもの頃に慣れ親しんだ童話を題材に、あれこれ考察する。本書には連載時にあった『星の王子さま』や『パンドラの箱』『うそつきの子ども』が割愛されているそうな。テーマが重複するからということだけど、いずれ読んでみたいな。

  • 「同調圧力に屈しない、K.Y.を再評価」

    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=072757

  • 視点と考察が非常に興味深い

  • かなり偏り妄想で
    純粋に楽しむには…だった。

  • 王様は裸だ!と指摘したその後がより悲惨な状況になってるてのは辛いな〜(^_^;) 実際問題としてどうなんだろな…欺瞞のままに忖度して誰も何も言わない方がいいのか…う〜ん…
    でなかったら都合よく担ぎ上げられたりするってことかな〜う〜ん…
    蜘蛛の糸面白かった。

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著者プロフィール

森 達也(もり・たつや)
1956年、広島県呉市生まれ。映画監督、作家。テレビ番組制作会社を経て独立。98年、オウム真理教を描いたドキュメンタリー映画『A』を公開。2001年、続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。佐村河内守のゴーストライター問題を追った16年の映画『FAKE』、東京新聞の記者・望月衣塑子を密着取材した19年の映画『i-新聞記者ドキュメント-』が話題に。10年に刊行した『A3』で講談社ノンフィクション賞。著書に、『放送禁止歌』(光文社知恵の森文庫)、『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』『職業欄はエスパー』(角川文庫)、『A2』(現代書館)、『ご臨終メディア』(集英社)、『死刑』(朝日出版社)、『東京スタンピード』(毎日新聞社)、『マジョガリガリ』(エフエム東京)、『神さまってなに?』(河出書房新社)、『虐殺のスイッチ』(出版芸術社)、『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ』(ミツイパブリッシング)、『U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面』(講談社現代新書)、『千代田区一番一号のラビリンス』(現代書館)、『増補版 悪役レスラーは笑う』(岩波現代文庫)など多数。

「2023年 『あの公園のベンチには、なぜ仕切りがあるのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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