- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087204063
感想・レビュー・書評
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日本でいう「国際化」は、世界最強の国一辺倒…と喝破するあたりが、とても身につまされた。英語圏の帰国子女として、ナショナリストと英語偏重と両方を味わったことを思い出した(第2章ら辺)。たとえとして引き合いに出される小噺が具体的でわかりやすく(第3章のシツラクエンじゃなくトシマエンでした など)、コミュニケーションについて考えさせられた。第二外国語の学習を再開したくなった。
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飛行機の中の時間つぶしに買ってみました。結局飛行機では寝ちゃって半分しか読めなかったんだけど、帰ってきて寝る前に最後まで読みました。
講演集ということだけど、わかりやすい文章で、多少のリライトはしているのかもしれないけど、しゃべりのプロだなあとしみじみ感じました。面白かった。 -
翻訳の大先輩の言葉として、大変興味深く読みました。ソヴィエト学校での厳しい国語の授業に加え、あの長年の自発的な「読書」の積み重ねが万里さんの才能と魅力の根底にあるのだと実感。もっと長くご活躍の姿を見ていたかったです。
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作家、ロシア語同時通訳者だった亡くなった米原万理さんの4つの講演をまとめたもの。この本の表題にもなった第一章「愛の法則」も面白いが、ぼくが一番興味深く読んだのは、第二章「国際化とグローバリゼーションのあいだ」。昨今の大学活性化のキーワードのひとつでもある国際化やグロバリゼーションという言葉が、いかにいい加減なものであるかを、歯に衣を着せずに鋭く指摘している。そうだよなという共感をもって興味深く読んだ。
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ロシア語通訳者としてエッセイストとして活躍された米原万里さんの講演集。男女の愛の生物学的位置づけについて、日本人の言う国際化という概念について、言葉の持つ力とその限界について、皮肉とユーモアたっぷりに面白おかしく語られている。
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彼女の頭のなかの地図を頼りに、後部座席に乗ってドライブしているような気になる。
米原万里は色んなところへ連れて行ってくれるから、退屈しない。
経験から物を言っているから、薄っぺらくない。
とても面白く、あっという間に読んでしまった。
第一章は男女の愛について語っているが、だんだんと、語学や同時通訳の話になっていく。
やはり母国語をしっかり持っていることが大事なこと。
英語だけに固執せずに、第3カ国語を身につけること。
同時通訳になるには、小説を楽しめるくらいの語学力。
文学小説を楽しめるぐらいの語学力があれば通訳できる。
外国語と日本語とこの両方で小説が楽しめるようになれたら通訳になるのは簡単。
全50巻の講談社世界少年少女文学全集が礎になったこと。
などいろいろと為になることが書かれていた。 -
半分ぐらいまで読んで、これは再読かもしれないと思ったが、違うかもしれない。講演記録なので、あちこちにエッセイで書いた内容とダブルところが多いのかもしれない。
それでも、復習になって改めて面白かった。 -
大変楽しく読ませてもらいました。
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既読