新・都市論TOKYO (集英社新書 426B)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204261

感想・レビュー・書評

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  • 都市計画という分野はなじみがなかったが、具体的な地名をあげながら、隈研吾の講義が聞けるというお得な内容。実際に自分で汐留を歩いた時の違和感は、この本を読んで納得した。注文点は2点。対象の地図を書いてほしい。その方がより理解が深まる。もう一点は隈研吾の聞き手のおばさんが何かと偉そうなこと。逆にそれをうまく受容している隈健吾のふところの深さが感じられた。

  • タイトルの通り、現在の都市、都市開発について論じた本。
    納得感のある話がたくさんあった。
    <メモ>
    ・都市の巨大化は資金獲得の手法を激変させ、資金調達のテクノロジーが飛躍的に発展した。複数の主体から調達しなければならなくなった。一人のクライアントが建築家のデザインを評価して設計を依頼するという古典的関係性は過去のものとなった。顔の見えない複数の投資家から集金するために必要とされるのは、創造性の芸術家ではなく、すでにブランドとしてエスタブリッシュされた建築家。投資家は芸術品に対しては投資しないが、ブランドに対してならば割高でも安心して投資する。都市のイメージを決定するほどに重要な大プロジェクトであればあるほど、このようなやり方をせざるをえないのが今の時代。
    ・逆向きの都市計画。ルールや資本という媒介を用いずに直接自らの生活をデザインする。生活の場がおのずから都市という形をとる。生活とデザインが密着している状態。
    ・フランス人の得意。よその国の才能を買って、加工して、世界へうる というプロデュース力。アメリカ人もプロデュース力が高いが最終到達点がカネ。フランス人は文化として国家戦略にまで高める。
    ・都心の再開発と一般人を結ぶ接点は飲食を含めて「買い物」につきる。
    ・日本人は都市から「村」を排除してきた。現代は「村」が持つノスタルジーこそが余裕の証となる。
    ・伊藤滋による四つのゾーン分け
     北は明治維新の負け組の居住地。貧しい農民が住み着いた場所。南は明治維新の勝ち組(薩長)の居住地、近代的価値観を持つエリートの場所。西半分は地形的にも山の手で武家的。東半分は下町的。その組み合わせにより西北を「学者ゾーン」東北を「職人ゾーン」西南を「実業家ゾーン」東南を「商人ゾーン」と整理した。
    ・最も有効なリスク管理。それは歴史の継続性とクリエイティビティ

  • 容積率移転についての話が面白い。あと、森ビルが六本木ヒルズを開発した過程についてもっと知りたくなった。

  •  成熟期の都市にはどんな都市計画がふさわしいのか。都市計画がいるのか否か。汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田の5つの街をとりあげ、それぞれの開発経緯と特徴をまとめる。それらの事例から都市開発手法を概観し、「逆向きの都市計画」「草の根のスローな都市計画」の時代であることを示唆する。

  • 読んでいていろいろとつっこみたくなりますが,集約すると,それって結局ものごとを自分の価値観に当てはめてるだけじゃんって点につきます.芸術系の学者さんの新書にはありがちっちゃありがちですが.

    ただ,対談形式のところに入って具体的な話をするようになってからじわじわ面白くなってきます.あの都市の資金集めの方法はこうだとか,こっちの都市ではこういうい形で町づくりが進んでいったとかとか.

    でも,それならもっと適切な本もあるように思うので,まぁ,こんなものかと.もっと客観的でぱりっとした都市についての本を探します.

  • ・再開発 ⇒ 成熟化社会に与えられる
    ・汐留は旧国鉄の貨物駅跡地。第二次産業が占有していた都心の用地が不要に
    ・電通本社ビルは電通社員からも不評。オフィス部分は仏ヌーヴェル、カレッタ汐留は米ジョン・ジャーディ
    ・六本木ヒルズは森稔の執念が稔ったもの
    ・森ビルは容積率の緩和とバーターに道路を作った、恩恵を蒙ったのは麻布十番
    ・代官山は朝倉不動産がチンタラと開発した
    ・ミッドタウンは確かに完成された街。三井不の総合力。…で?誰があそこに住む?

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  • 古い本だけど、著者がそれぞれの街をよく知っている感じが良かった。知っている場所について書くべし。と改めて思った。
    まぁ知ってると思ってはいけない、みたいな話に最後なるのだけれど。パラダイスなき今、ストレンジャーを気取ってもいられない気がする。

  • 少し古い。オリンピック開催決定前の話なので、すこし状況は違うだろうが。

    東京のいろんな都市の話を、対話形式で批評していく。隈研吾という名前だけしってた人が、具体的になった感じ。

    近代の都市開発が孕む問題を、実際の結果(都市建設)からわかりやすく紐解いている。

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著者プロフィール

1954年 横浜で生まれる。1979年 東京大学工学部建築学科大学院修了 コロンビア大学客員研究員2001年 慶應義塾大学教授2009年 東京大学教授現在 隈研吾建築都市設計事務所、東京大学教授◆主な作品「森舞台/登米町伝統芸能伝承館」「那珂川町馬頭広重美術館」「サントリー美術館」「根津美術館」

「2018年 『場所原論Ⅱ-建築はいかにして都市と統合できるか-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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