フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453))

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1194
感想 : 175
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204537

作品紹介・あらすじ

経済協力開発機構(OECD)による生徒の学力調査(PISA)で、フィンランドの子どもたちがトップの成績を挙げて以米、その教育のあり方に注目が集まっている。またフィンランドは、世界経済フォーラム(WEF)の国際競争力ランキングでも、何度も一位に輝くなど、経済的にも発展している。充実した福祉、女性の社会進出、透明性の高い税金の使途…日本とは対極的とも言える、その成長の秘密は、どこにあるのだろうか。現地の大学院留学など、フィンランドで過ごした貴重な体験をもとに語る、"不思議で豊かな国"の素顔。

感想・レビュー・書評

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  • フィンランドをはじめとした北欧については漠然としか知りませんでしたが、その文化、そして日本よりも教育水準などが高い福祉国家がいかにして形成されたかがロジカルに説明されていました。

  • 平等な国フィンランド。周りの人に干渉することなく、皆自分のペースで生活している。また受験もなく、学びたいときに学ぶ。先の将来のことを考えるのではなく、今何が本当にしたいのかが行動の基準になっている。こんな生活ができるのも整った社会制度があるからか。
    国によって常識、非常識、礼儀正しいなどの基準が変わる。ただ、違いばかり気にしていても何も生まれない。「花は一輪でも美しい。でも、花束は、形や色の違った花々がお互いを引き立て合ってるからもっと美しい」

  • 693
    フィンランドは高校進学率が低いけど、読解力世界一位、数学的リテラシー世界二位、科学リテラシー世界一位、図書館利用率世界一位らしい。フィンランドは教育の本質を理解してる国だと思った。日本みたいに無くていい大学とか全く勉強しない大学生とかろくな研究意欲もないのに大学に行く形骸化した教育とは大違いだなと思った。

  • 女性の社会進出、育児、学校教育、リカレント教育、問題点など盛りだくさんである。
     そのなかでPISAの順位よりもウェルビーイングが重要であるというところにシフトしていった教育方針は、日本のこれからの進む道であろう。
     学校教育についての、少人数、複数教諭での授業、クラブ活動の地域化など学ぶことが多い。
     ぜひこの3章の部分を読み、日本の教育の方向性を考えるべきである。
     

  • フィンランドの魅力について述べられている
    (10年以上前の本だった)

    この本が書かれた当時から現在までを振り返るとフィンランドの凄さを改めて実感する

    教育だけでも
    教師の質の高さ、語学力の高さ、偏差値のない教育、生涯教育の充実(成人でも半数近くが職業関連の訓練や教育を受けている)
    などの特徴があって

    他にも
    福祉制度の充実(税金は高いけど運営の透明性から不満はあまり無い)
    夏休みが4週間と長い
    残業しないのに国際競争力トップクラス(2021年は11位で日本よりも20位上)
    女性が独立心旺盛でたくましい
    などなど

    もちろんだめなところもあるし、合わない人には合わなそう
    のんびりした人にはおすすめの国らしい

    かもめ食堂を読んでから、フィンランドの文字を見つけるとつい買っちゃう
    いつか行けるといいなあ

  • フィンランドと日本の違いと共通点がわかりおもしろかった。
    経済危機において、政府主導で痛みを伴いながらも、改革を実行できた話は、結構いい話。
    今の日本は非常に他責な文化になっているので、もし痛みが少しでも発生しようものなら、批判の嵐だろう。
    日本の関係依存的・人に興味があることは、長所にもなりえるのだが、
    今は,相当なウィークポイントになってしまっている。
    みんな自律心がなく、甘えが強く、他者批判的、他責。
    ただ、文化として元々そういう文化だったわけではなく,特に近年ある他責な風潮は、学生運動を経た人が親の世代になり、その教育を受けたこどもが大人になったこともあるし、週刊誌が煽りたてたこともあるし。

    ただ、それが卑怯だし、よくないということは徐々に話され始めているので、今は過渡期なのではないかなとも思う。

    フィンランドまでは行かなくても良いが、ある程度の自立心を持って生活する人が増えてこれば、日本は非常に良い国になるはず。

  • 実生活に基づいた紀行文のような語り口で、スラスラと楽しんで読めた。フィンランドが教育に力を入れていることが分かった。そして日本人の目からするとドライにも映る人間関係で、各人の自由を大事にしてるのかなと感じた。あと女性が差別されてなさそう。日本もそこは早く見習うべき。


  • 初めて読んだフィンランドについて書かれた本。
    教育制度、社会保障制度などフィンランドの豊かさが制度にあるということが分かる。
    自分がどういう社会制度の中で生きているか、それを理解した上で生活することが大切だと気付かされた。

  • フィンランド人はなぜ午後16時に仕事が終わるのか
    を読んだ後なので、あまり新鮮な情報はありません。
    さらっと読めました。
    深い内容やおもしろい視点があるわけではないので、少し物足りなく感じます。

    生涯学習が盛んで、意欲があれば学ぶ場があることは素晴らしいです。

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