新釈四谷怪談 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204544

感想・レビュー・書評

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  • 「お岩さん」。「番長皿屋敷」のお菊と並び、怖い女の幽霊としか認識していなかった私。於岩稲荷に参詣して無知を詫びないと。お岩様が生まれた化政文化期、江戸に自前の共通語が誕生し、作者の四世鶴屋南北は賤民であった。「四谷怪談」は庶民層の文化の開花。「へぇほう」いって読んだ。面白い。

    読み終えたところで、お岩様、成仏しないでください、という気持ちになる。良書。

  • 四谷怪談の背景を知ることができるし、
    紺屋生まれで大人になるまで非人の身分で育ち、非人は歌舞伎見放題だったというけど、身分の逆転や生と死の混ぜこぜを描いたという四代目鶴屋南北にめちゃめちゃ興味を持った。とりあえず皆川博子の鶴屋南北

  • 文学

  • 2016年7月8日、読了。

  • 微妙。
    こうゆう読み方もある、ってこと。
    それぞれの立場と肚を決めて、作り上げることが大切。

  • 四谷怪談の解釈だけでなく、お岩さまひいては祟りについての解釈がされていて、とても興味深い。
    2013/08/24

  • [ 内容 ]
    親殺し、子殺し、無差別殺人の横行する現代に、時代を超えた「目に見えない世界」からの声が届く…。
    江戸時代に誕生した「お岩さま」は、何故今も恐れられ、拝まれているのか?
    「祟り」とは何か?
    なぜ怖いと思いながらも私たちは怪談話に惹かれるのだろうか。
    目に見えないものを畏れることの今日的な意味合いとは?
    鬼才鶴屋南北が江戸末期に近い文化文政の時代に世の中へ投げかけた問いが、今、鮮やかによみがえる。

    [ 目次 ]
    第1章 お岩さま誕生(お岩さま誕生 『東海道四谷怪談』命名の理由 ほか)
    第2章 四谷怪談と化政文化(四谷怪談 題材となる五つの伝説 お岩さま貞女説 ほか)
    第3章 後日上演(三角屋敷 南北のたくらみ ほか)
    第4章 「祟り神」お岩さま(お岩さまの本質 日本人の恐怖イメージ ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 四谷怪談については先行する優れた論考がいくつもあります。
    広末 保「四谷怪談―悪意と笑い 」(岩波新書)
    小池 壮彦「四谷怪談―祟りの正体 (知の冒険シリーズ) 」学習研究社
    藤原 成一「幽霊お岩―忠臣蔵と四谷怪談」(青弓社)
    高田衛「お岩と伊右衛門―「四谷怪談」の深層」(洋泉社)
    片岡 徳雄「四谷怪談の女たち―子殺しの系譜」 (小学館ライブラリー)
    などなど
    残念ながら本書はそれら先行業績に及ぶべくもありません。
    「虐げられた江戸の全女性のためになされた受難と復活の物語」
    という結論の現代的卑小さは無惨です。

    オススメ度0ゼロです。

  • 「お岩様は日本の歴史のすべてから材料を得た
     サイボーグなのです」

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