- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087204865
感想・レビュー・書評
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化粧と人間について知りたくて読書。
化粧として人と人が生きていく社会を考える奥深い内容。要旨は論文寄稿に凝縮されている。
化粧を通して自分を認識する鏡としている。女性は異性のためではなく同性のために化粧をする。化粧は隠すこと、社会性を帯びることでもあるとしている。
難しい・・・・。
男性にはじつと鏡を見たり、化粧したりする習慣は基本的にない。男性脳と女性脳の違いだと思う。そんな男性脳にない部分を意識的に取り入れてみると、視点や見方が変化し面白いかもしれないと思う。
本書はロサンゼルスのブックオフで購入しています。
読書時間:約35分-
2012/10/28
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2012/10/31
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[メモ]
○女性は化粧をするとドーパミンが出る(脳が喜ぶ)、特に化粧をする直前の素顔を鏡で見たときの放出が顕著。それは化粧後の自分を想像してワクワクするから。キレイになれること、他者に認められる自分になることへの期待、喜びが脳への報酬となる。P44
○秘仏信仰の話。絶対秘仏・善光寺本尊阿弥陀三尊像はこの世で誰もその姿を知る者はいない(住職も見たことがないらしい!)。布でぐるぐる巻きにされたまま一度も解かれたことがない。
なんでそげなことをするのか。見えない像に臨むということは、偶像に表されたものの向こう側にある普遍(自分自身の心)と向かい合うことを意味する。つまり本質は目に見えないのだよ、ということ。p105
○女性とオバさんの違い。女性は「見せる部分」「隠す部分」の取捨選択をする。つまり見た目だけじゃなく意識や言動にも「化粧」をちゃんとできる。オバさんにはそれができない(これをズバリ「無意識の垂れ流し」という)。p108 気をつけましょう…。
○漱石の「自己本位」の話。若かりし漱石は、英国留学したはいいけど英国のすごさにひよっちゃって激しく凹んだそうな。そんなとき至った境地が「自己本位」。<価値や基準は他者から与えられるものではなく、あくまで自分が創り出すもの。自分を基準として全てを組み立てて行く>という概念。p128
⇒心の中に、自分自身を映し出す確固たる「鏡」をもつひとは、強い。周りに流されない。さらに、自分に修正・演出を適宜加えながら理想の自分像に近づいていくことができる。
なんかここまでまとめてみたら、今の自分にとってすごいためになることが書いてあることに気付いた。星ひとつupして★4にします。 -
面白いけど難しかったー。人間が人間である意味というか…ミラーニューロンがあるからこその人間臭さというか…コミュニケーション能力の個人差や人種差とか研究したら面白そう。
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とにかく面白い。茂木さん
化粧のイメージは男性にとって軽視しがちな事柄だが、これほど人間とは何か?に迫るコトものないのでは、と確信した。まだまだ、研究は始まったばかりの研究分野らしいが、今後に更なる期待が募る分野である。男性の化粧に対する偏見も大分変わった。化粧してっみかな~って
この本で一番意識させられたのは「ナチュラルメイク」って言葉です。生き方にナチュラルメイクが沿う人になりたい -
顔の化粧から入って、心の化粧、言葉の化粧、人生の化粧へ。
科学的な話なんだけど、哲学のような気がしてくる。
鏡で顔を見るように、言動や振る舞いを内面の鏡でみることが大切。 -
易しい表現で書かれているけど、内容はしっかり。脳科学はこれからどんどん広がっていくんだと思う。
学問的に化粧をするという行為を考えるよい機会になりました。 -
さらりと電車で軽く読める。
女の人が化粧をする意義とかその効果について論理的に書いてあり、自分も化粧をする一女子として楽しく読めた。
女の人は、化粧をすることで自動的に社会性を獲得しており、コミュニケーションに長けているとか、面白かった。 -
化粧することは、自己を他者として客観視する。社会に自分を適応させる。理想の自分へと近づける。メタ認知。メタ認知とは自分以外の視点にたって自身を見つめること。