江戸のセンス ――職人の遊びと洒落心 (集英社新書)

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087205008

感想・レビュー・書評

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  • 江戸というキーワード
    センスは感覚と扇子

    現代に続く粋 しかし伝統芸能と結びつくとコウカだ
    アルチザン&ギルド 自分で作る道具 の使い方
    歌舞伎の内容を知らないと 分からない 裏に何かが隠れている
    日本独特の形 デザインイメージ色彩

  • のぞき。
    見立て。
    想像と妄想。
    手ぬぐいあわせしたい。

  • 今も「江戸の粋」はこうやって残っているのか!と、感動しました。浅草・文扇堂の主人、荒井修さんのはなしをいとうせいこうさんが纏めています。

    「差し金」の使い方は驚き。西洋の数学とは違う形で発展し、職人を支えた江戸の数学と美学。あの時代が今の日本を支えているのかもしれません。

    歌舞伎や落語、芸者衆との交流も、サラッと言ってるわりにはすごいエピソードが多く楽しめました。

  • デザインやセンスは教養もいるけど、やっぱり最後は「遊び心」かなあ。

  • 著者の荒井修さんは、浅草の扇子職人。職人の技術も感心するが、それ以上に、粋な遊び心と洒落心が真髄だ。個人的には、白雪姫のキャラを2色で表現する試みが面白かったが、この程度で感心している自分が小さく感じてしまうほど、濃い一冊。江戸職人の「粋」とは真逆の野暮なことを言うと、タイトルの「センス」はもちろん「扇子」にかかっているわけで...

  • [ 内容 ]
    扇子職人の浅草文扇堂主人が語り尽くす、江戸職人、庶民のセンス、発想、そして粋のスピリット。
    江戸の職人は円周率も知らないのに、なぜ文様を描けたのか。
    「見立て」「のぞき」、そして江戸流の「粋」とは。
    江戸と京都の職人の違い。
    江戸庶民の通な遊び。
    江戸のデザインの特徴等々、江戸職人、庶民文化の生き証人とも言うべき荒井修の膨大な知識を、案内人いとうせいこうがとことん引き出す。
    江戸のセンスが身につく一冊。

    [ 目次 ]
    第1章 江戸職人のデザイン(1)技法と技術(「のぞき」―どれだけ描かないか;空き地のつくり方 ほか)
    第2章 江戸職人のデザイン(2)見立て(「見立て」という文化;玉三郎丈の扇子 ほか)
    第3章 職人の発想(日本独特の形に描く;色でどう見せるか ほか)
    第4章 デザインで遊ぶ(お年玉袋、祝儀袋の世界;会触れ ほか)
    第5章 職人の美意識(今の徒弟制度;親方と弟子 ほか)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 文化って積み重ねさんだなあと改めて思った。生活に溶け込んでいる姿がすばらしく感じた。あとうまく編集されていて、肩肘はらずに、すんなりと読みやすい。

著者プロフィール

1961年生まれ。編集者を経て、作家、クリエイターとして、活字・映像・音楽・テレビ・舞台など、様々な分野で活躍。1988年、小説『ノーライフキング』(河出文庫)で作家デビュー。『ボタニカル・ライフ―植物生活―』(新潮文庫)で第15回講談社エッセイ賞受賞。『想像ラジオ』(河出文庫)で第35回野間文芸新人賞を受賞。近著に『「国境なき医師団」になろう!』(講談社現代新書)など。

「2020年 『ど忘れ書道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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