<ヴィジュアル版> フランス革命の肖像 (集英社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087205411

作品紹介・あらすじ

世界史上、これほど多くの曲者たちが登場した時代はない。マリー・アントワネット、ルイ十六世、ミラボー、ロベスピエール、ダントン、サン・ジュスト、マラ、ナポレオンといった「主役」だけではなく、一般には知られていない「端役」に至るまで、その人生遍歴は大河小説をも超えるドラマである。そして、居並ぶ肖像画の一つ一つに、巨大な歴史の影が何と色濃く刻印されていることか。本書は、西洋歴史小説の第一人者が、フランス革命史に登場する有名無名の人物たちの肖像画およそ80点を取り上げ、彼ら彼女らの人物評を軽妙な筆致で描いたユニークな一冊である。まさに、人の顔に歴史あり。

感想・レビュー・書評

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  • フランス革命の英雄たちを肖像画で眺めようという本です。

    ナポレオンは、群を抜いて、いい男である。

    ルイ16世時代に財政がひっ迫して、革命を引き起こすに至ったのは
    マリーアントワネットが贅沢をしたからだと、何となくおもっていたが、実際はちがっていた。
    フランスは、宿敵イギリスとの対抗上、アメリカ独立戦争に膨大な戦費をつぎ込んだのが本当の理由だ。
    王妃が、ちょっとやそっとの贅沢をしたからといって、王家の財政はそうそう揺るがないのであった。
    そして、貴族や、僧侶といった特権階級からは税をとっていなかったために、王の直轄領から取らざるを得なかったのである。

    1789年 全国三部会を実施し、聖職者を第一身分、貴族を第二身分、平民を第三身分として議会をひらいた

    1791年 ヴァレンヌ事件 ルイ16世一家はパリを抜け出そうとしたのだが、王の権威が一気に失墜してしまう

      ジャコバンクラブ発足
      フイヤン派
      第1次 ジロンド派政権
      マラの死
      8月10日事件
      第2次 ジロンド派政権
      パリ・コミューン
      ヴァルミーの会戦
      フランス第一共和制 
    1793年 ルイ16世、マリアントワネットが処刑
      フランスの敗戦、ジロンド派失脚
      山岳派
      恐怖政治
      ロベスピエールの失脚
      テルミドール
    1804年 ナポレオン第一帝政

    目次
    はじめに
    フランス革命期のパリ市街図
    1 前夜の肖像
    2 国民議会の英雄たち
    3 憲法を論じる横顔
    4 王家の肖像
    5 どこか呑気なジロンド派
    6 喧しきコルドリエ街
    7 厳めし顔のジャコバン派
    8 戸惑い顔のテルミドール派
    おわりに
    フランス革命期の人物関係図
    フランス革命史年表
    主要参考文献
    肖像画索引

    ISBN:9784087205411
    出版社:集英社
    判型:新書
    ページ数:176ページ
    定価:1000円(本体)
    発売日:2010年05月19日第1刷

  • だけれども肖像画はわりと好きだ。マリア・テレジアの11歳のころとか、絵はがきを買ったくらい。
    この本ではフランス革命にまつわる、王族から政治家、庶民までの肖像を丁寧に解説、絵から見えてくる人となりに迫ってみる。
    生涯や逸話を知っていると、絵から伝わってくるものも大きい気がする。そのために学校の勉強はあるのだねえ。
    ルイ16世が意外にいい男だったり、若いナポレオンのハンサムぶりは本当かいなとか、ああ楽しかった。

  • 人物に焦点を当てたフランス革命史。肖像画から性格を読み取ったりするところが面白い。カラーページが多いのがうれしい一冊。

  • 肖像画は写真の代わり。フランス革命関係だけでこんなにあるなんて・・。説明が少ないのでよくわからない人物もいるがさっと読めた^^

  • 本当はどんな顔をしていたのだろう
    声は?背丈は?
    なんて想像するのが楽しい

    非常に興味深い時代ですよね

  • なかなか良かった。

  • 参考にはなるが、文章が読みづらい。

  • あの人物はこんな顔だったのか!歴史が立体的に見えてくる有名無名の肖像画およそ80点収録。
    世界史上、これほど多くの曲者たちが登場した時代はない。マリー・アントワネット、ルイ・十六世、ミラボー、ロベスピエール、ダントン、サン・ジェスト、マラ、ナポレオンといった「主役」だけではなく、一般には知られていない「端役」に至るまで、その人生遍歴は大河小説をも超えるドラマである。そして、居並ぶ肖像画の一つ一つに、巨大な歴史の影が何と色濃く刻印されていることか。
    本書は、西洋歴史小説の第一人者が、フランス革命史に登場する有名無名の人物たちの肖像画およそ八十点を取り上げ、彼ら彼女らの人物評を軽妙な筆致で描いたユニークな一冊である。まさに、人の顔に歴史あり。

    カラー絵が豊富であり、題名のとおりフランス革命の肖像集ともいえる。
    「小説フランス革命」と並行して読むと面白いかもしれない。

  • フランス革命に興味があったので手にした。とても面白かった。高校の世界史で教材として使えば生徒が喜んで勉強しそうだ。

  • 革命勃発からナポレオンまで。肖像画から登場人物の運命を描写するという趣向。ロベスピエールが優しそうな美男なのにはびっくり。

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著者プロフィール

佐藤賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞。98年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。99年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を、14年『小説フランス革命』(集英社/全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞を、2020年『ナポレオン』(集英社/全3巻)で第24回司馬遼太郎賞を受賞。他の著書に『カエサルを撃て』『剣闘士スパルタクス』『ハンニバル戦争』のローマ三部作、モハメド・アリの生涯を描いた『ファイト』(以上、中央公論新社)、『傭兵ピエール』『カルチェ・ラタン』(集英社)、『二人のガスコン』『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』『黒王妃』(講談社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』『象牙色の賢者』『ラ・ミッション』(文藝春秋)、『カポネ』『ペリー』(角川書店)、『女信長』(新潮社)、『かの名はポンパドール』(世界文化社)などがある。

「2023年 『チャンバラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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