日本人の坐り方 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087205817

作品紹介・あらすじ

畳や床の上に直接腰を下ろして「坐る」。私たちが普段、何気なく行っている動作は、日本人が長い年月をかけて培ってきた身体文化だ。しかもそれは、「正坐」のみを正しい坐とするような堅苦しいものではなく、崩しの自由を許容し、豊かなバリエーションを備えた世界なのである。古今の絵巻、絵画、仏像、画像などから「坐り方」の具体例を抽き出して日本人の身体技法の変遷を辿り、その背後には衣服や居住環境の変化、さらには社会や政治の力学までが影を落としていることを解き明かす画期的論考。

感想・レビュー・書評

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  • 座る姿勢について読めば読むほどなるほど、という話が満載。非常に面白かった。柔術でも正座はよくとる姿勢なので座る=正座、という固定概念があったが、ちょっとものの見方を変えてみても面白いかも、と色々考えさせられる内容でした。

  • 図像資料などから、過去の日本人の床座について研究したもの

    文化を知る上で、生活形式や服装などと坐り方も非常に密接な関係であり、そういった視点での研究が興味深い。
    正座は最近のもので、膝を立てるのは失礼ではなかったとは驚きであり、
    床に座ることが少なくなっているのに、正しい坐り方として正座を強要するような現代人は読むべきである。

  • 古今の絵巻、絵画、仏像、画像などから日本人の身体技法の変遷を辿る

  • ☆正座が正しい坐り方というわけではない。

  • 歴史
    身体

  • 日本人の坐り方の多様性を教えてくれる良著。
    「正座」というもの、或いはその表現によって、随分と多様性が失われてしまってきているのだなぁと実感

  • またも最高の本を見つけてしまった。欲しかった、読みたかった情報はこれだ。日本的な座り方、日本人の身体文化とは何か。

    2017.1.24.

  • 正座が正しいとは限らない。
    日本人の床と座り方。実に様々。
    サクッと読める。

  • [ 内容 ]
    畳や床の上に直接腰を下ろして「坐る」。
    私たちが普段、何気なく行っている動作は、日本人が長い年月をかけて培ってきた身体文化だ。
    しかもそれは、「正坐」のみを正しい坐とするような堅苦しいものではなく、崩しの自由を許容し、豊かなバリエーションを備えた世界なのである。
    古今の絵巻、絵画、仏像、画像などから「坐り方」の具体例を抽き出して日本人の身体技法の変遷を辿り、その背後には衣服や居住環境の変化、さらには社会や政治の力学までが影を落としていることを解き明かす画期的論考。

    [ 目次 ]
    序章 畳と日本人
    第1章 正坐が唯一の作法ではない
    第2章 坐り方の多様性
    第3章 なぜ正坐が広まったのか
    第4章 正坐偶像論
    第5章 坐るための知恵
    第6章 坐の体験世界
    第7章 坐り方ガイド「基本十姿」
    おわりに 日本文化の基層に

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 坐り方から日本文化を見ると、新たな発見がありますね。
    正座が正しい坐り方、っていうのはつい最近決まったことだっていうのを知ると気持ちが楽になりますね。
    それと同時に色々な坐り方が、正しくない坐り方に分類されていることは寂しく感じます。

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著者プロフィール

1967年生まれ。筑波大学大学院体育研究科修了。整体協会にて研鑽を積んだ後独立し、日本身体文化研究所を主宰。武蔵野美術大学講師。大学では体操競技を専門とし全日本選手権、インカレ等に出場。選手時代の姿勢訓練が高じて日本の修行・芸道の身体技法を研究する。姿勢研究の一環として椅子のデザイン開発に着手。「身体感覚のデザイン」をテーマとしたプロダクトレーベル‟Corpus”をプロデュースし、デザイン・製作を手掛ける。椅子の販売・コンサルティング会社の顧問も務める。著書に『椅子と日本人のからだ』(晶文社/ちくま文庫)、『たたずまいの美学』(中央公論新社/中公文庫)、『美しい日本の身体』(ちくま新書)、『日本人の坐り方』(集英社新書)、『からだのメソッド』(バジリコ/ちくま文庫)などがある。

「2018年 『坐の文明論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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