- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087205961
作品紹介・あらすじ
人気No.1ジャーナリストと、西洋歴史小説の第一人者が、日本の政治的混迷について、熱く語り合う。振り返ってみれば、あの「明治維新」も、第二次大戦直後の「8・15革命」も、多くの若者たちが街頭に繰り出した「1968」の熱狂も、日本の革命はすべて不発に終わった-。果たして日本の近現代史は、革命の本家本元のフランスと比べて、どこが根本的に違うのか?また、東日本大震災後の未曾有の危機に直面する私たちは、ついに残り1/2の後半戦に臨むことになるのか?本気で怒ることを忘れて久しい日本人の謎に迫る一冊。
感想・レビュー・書評
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古本で買って読む。2011年刊行。
刊行当時は東日本大震災直後で、民主党政権時代。当時、安倍晋三はまだ第一次政権時代に体調不良で退陣せざるをえなくなってしまったため、不遇をかこっていた。その後、首相となる菅義偉、岸田文雄は野党自民党の一介の国会議員にすぎなかった。干支で一回りが過ぎた令和の今、読むと、とても隔世の感がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
フランス革命を1789年と1792年の2段階として捉え、
日本での明治維新だったり発行された時期の日本の政治が抱える問題をテーマにすすめられる対談。
フランス革命が失敗とは認めつつもフルサイズの革命というものに希望を抱いた形で締めくくられていたけど、
革命といった今までのやり方をなかったことにして新たな下地でいちからというよりは、少しずついい方向に変えていけるやり方の方がというか、その下地はあるとおもうけど。
少しずつ悪い方向に進んでいっている気もするけど。
社会が熟成してきたのが、重量を増してきたと捉えるなら動いているのに急旋回するのは難しいから、ゆっくりかじ取りするしかないのかなって気はするけど。
かじ取りに妥当性があるかどうかは別として。 -
フランス革命と民主党政権交代を対比して描く。
民衆が立ち上がるプロセスにはどの時代も似たところがある。
フランス革命は成功ではなく、むしろ失敗、フランス国民は当時を触れたがらないという言及が驚いた。 -
この本を読むと改めて気がつかされるけど、明治維新で活躍した偉人のほとんどは武士階級の人々で本当の意味での平民は存在していないんだね。
2015年の大河ドラマで松下村塾が出てくるが参加者は身分が低いだけで武士だったしね。
フランス革命との違いはなんだろうか?日本とフランスが世界の中で置かれている状況が異なったためだろうか?フランスと異なり、日本は黒船という外圧をキッカケに革命が始まっているから内乱などはしている暇がなかったということかな?
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一方で中東の民主革命『アラブの春』に関する懸念が書かれていたけど2015年現在、『ISIL』という存在が台頭し、懸念していた状況になってしまっているね。 -
タイトルに惹かれて購入。
内容はフランス革命を題材としながら、日本や諸外国の革命、改革を斬るというスタイル。
フランス革命についてもっと知りたくなりました。
フランス人は「王を殺したこと(革命の後半戦)」に対してトラウマを持っていることも初めて知りました。 -
フランス革命と日本の革命(主に明治維新)とを比較しながら、現代の日本のあるべき姿を考えるという主旨の元に池上氏と佐藤氏が対談します。最初はなぜフランス!?と思っていましたが、世界の革命の多くがフランス革命の影響を受けているという指摘辺りからなるほどと思いました。言葉(マニフェスト)に政治が振り回されてはいけないという所は2015年の現在から見ても的を得てると思いました。
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池上彰の本にしては、面白くない。
フランス革命についてあまり知られていないせいなのか、二人の対談が噛み合わなかったのか、いろいろあるのかもしれないが、読後感は「つまらなかった」である。 -
自民党から民主党への政権交代時の出来事や時代背景とフランス革命のそれとの類似点を上げ、この政権交代はフランス革命の2分の一程度の革命であると述べた本。あまり知らなかった興味深いエピソードが次々繰り出され、最後まで飽きずに読み切ることができた。佐藤さんの著書の小説フランス革命も読んでみたくなった。
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フランス革命について、明治維新や2011年前半の日本と比較、考察。
2011年は3月11日に東日本大震災が発生。民主党政権、菅直人首相の時代。