素晴らしき哉、フランク・キャプラ (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087206111

作品紹介・あらすじ

一九二九年の大恐慌でどん底にあったアメリカ。失業者があふれ、沈滞した社会を映画で励ましたのがフランク・キャプラである。『或る夜の出来事』『スミス都へ行く』そして国民的映画『素晴らしき哉、人生!』などの名作を監督、三度のアカデミー賞監督賞の栄冠を手にし、イタリア移民としてアメリカンドリームを実現する。そして一九五〇年代に吹き荒れた赤狩りでアメリカに裏切られた男の人生。本書は、今なおスピルバーグ、スコセッシをはじめ映画人から敬愛され、色褪せることのないキャプラ映画の魅力に迫る、本邦初の本格評伝である。イントロダクションに山田洋次監督の特別談話「映画の嘘」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • キャプラを知る貴重な著作‼️
    2015/5/5

  • [ 内容 ]
    一九二九年の大恐慌でどん底にあったアメリカ。
    失業者があふれ、沈滞した社会を映画で励ましたのがフランク・キャプラである。
    『或る夜の出来事』『スミス都へ行く』そして国民的映画『素晴らしき哉、人生!』などの名作を監督、三度のアカデミー賞監督賞の栄冠を手にし、イタリア移民としてアメリカンドリームを実現する。
    そして一九五〇年代に吹き荒れた赤狩りでアメリカに裏切られた男の人生。
    本書は、今なおスピルバーグ、スコセッシをはじめ映画人から敬愛され、色褪せることのないキャプラ映画の魅力に迫る、本邦初の本格評伝である。
    イントロダクションに山田洋次監督の特別談話「映画の嘘」を収録。

    [ 目次 ]
    映画の嘘(山田洋次(映画監督))
    序 アメリカがこよなく愛する映画―なぜいまキャプラなのか?
    第1章 キャプライズム宣言―『狂乱のアメリカ』
    第2章 善意の哲学―『一日だけの淑女』
    第3章 いまなお新しいキャプラ―『或る夜の出来事』
    第4章 アメリカと社会運動―『スミス都へ行く』
    第5章 至高のアメリカ映画―『素晴らしき哉、人生!』
    第6章 赤狩り―『波も涙も暖かい』

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • フランクキャプラについて学べた。

  • キャプラとハリー・コーンとの丁々発止に笑ってしまう。学生時代あんなにもキャプラの映画観たのに、“移民”、“プロバガンダ”、”赤狩り“といった断片的なキーワードの繋がりに気を払ったことがなかったなぁ。確かに本邦初評伝にして入門書。何故いま?なのかは分からないが。

  • お気軽評伝という感。短すぎするからか。

  • とても読みやすくて、面白い評伝。イタリア移民の​子が貧乏のなか学んで、カリフォルニア工科大学をでたが、職がな​く、ギャンブラーや訪問販売員などをし、映画と出会い、​ギャグマンの仕事をし、「監督になりたい」という夢を描いて、三度のアカデミー賞をとるなど、夢​をかなえる。父の悲惨な死(農場でポンプのベルトに挟まれ二つに​ちぎれて死んだ)、セレブとの結婚、そして離婚、長男の障害・死、二度の破産、プロダク​ションの売却、後年スランプにあえぎ、農場主になったり、波瀾万​丈である。そのなかで、『狂乱のアメリカ』(大恐慌の時代に人道融資を​行う銀行家を主人公にした映画)や、『或る夜の出来事』、『一日​だけの淑女』、『オペラ・ハット』、『群衆』などの名作を生み、​民主主義の腐敗を描いた『スミス都に行く』は、ナチスに占領され​たパリで最後にかかったアメリカ映画となった。レーガンなども演​説に引いている。そして、オバマ大統領もみているという、『素晴らしき哉、人生』。これは194​6年、戦後の作品だそうだ。赤字で公開当初は失敗だったが、後年​、著作権がきれてからテレビ放送され、リバイバルヒットとなった​。「アメリカのすべてがある」とされる名画である。

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著者プロフィール

井上篤夫 いのうえあつお
作家、翻訳家。早稲田大学在学中から執筆活動を始める。欧米を中心に、時の人物を深く掘り下げた評伝を数多く出版、翻訳の分野でも活躍している。
1987年、マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長、CNNのテッド・ターナー会長などをインタビュー『若きアメリカ企業の勝利者―12人からの直言』を発表した。1990年から3年間ボストンに住んで『ボストンに友情あり』を著した。
代表的な著作にベストセラー『志高く 孫正義正伝 新版』(実業之日本社文庫)、本邦初の評伝『素晴らしき哉、フランク・キャプラ』(集英社新書)、『ポリティカル・セックスアピール 米大統領とハリウッド』(新潮新書)がある。
2011年、NHK-BSハイビジョン「永遠のヒロイン」で放映されたヴィヴィアン・リー、マレーネ・ディートリッヒ、キャサリン・ヘプバーン、イングリッド・バーグマンの4大女優の番組内容に加筆して『永遠のヒロイン~ハリウッド大女優たちの愛と素顔』(NHK出版)を著す。
翻訳に『ミシェル・オバマ ~愛が生んだ奇跡~』(アートデイズ。訳・解説)。マリリン・モンロー没後50年、遺稿集『マリリン・モンロー 魂のかけら』(青幻舎。訳・解説)。ネイティヴ・アメリカンの生き方を描いた詩『今日という日は贈りもの』(角川文庫)他多数。
配信サイト「アップストア」で最初にダウンロード数が1万を超えたのは、『志高く 孫正義正伝』(実業之日本社)である。英語版電子書籍、Aiming High - A Biography of Masayoshi Son [iBooks Edition](You Teacher)をリリース。
2017年には、児童書『とことん 孫正義物語』(フレーベル館)を出版した。

http://www.ainoue.com

「2018年 『マタ・ハリ伝<電子版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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