- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087206265
作品紹介・あらすじ
生き抜くことに立ち向かった奇跡の避難所
行政の支援網からこぼれ落ち、食料さえ枯渇する状況で、高齢者や子どもを含む136人はどう闘ったのか。傑出したリーダーのもと不思議と笑い声の絶えない避難所に長期密着した感動のルポルタージュ。
感想・レビュー・書評
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#笑う、避難所
#頓所直人
12/1/17出版
●なぜ気になったか
なぜ10年以上この本の存在を知らなかったのだろう。震災発生後10ヶ月ほどで出版されているのが驚き。笑い声が絶えない避難所が存在したなんて信じられないのだが、どんな流れで生まれ、どう運営されていたのか知りたい
●読了感想
「笑う、避難所」の誕生と成長を知ることができた。有事の際は、千葉さんのようなキャラのリーダーシップや子どもの笑顔が苦しい中にも希望を灯してくれるのだなと実感。ここへ避難されたみなさんはいい経験をされたのだと思う
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風に立つライオンからの流れで。まさに引き寄せの法則。実際すごい話で、こんな風に行動できる人達は尊敬しかない。
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表紙のバイクの意味が読んで判りました。すごい!さすがです。
震災時の石巻の話はいろんな本が出ているのですが、これら1つ1つで繋がりがあったのか、なかったのか、全体から俯瞰して「石巻モデル」を整理されたような本が出るのを期待します -
3.11を迎えて、後学に活かすために当時の様子を知りたく読了。
東日本大震災は、2011年(平成23年)3月11日14時46分18秒。今から11年前。この時の揺れは今でも覚えている。この日行こうとしてた飲み会を待つ家でおきた。わたしへの影響は、この飲み会がなくなったことと、大学の卒業式が延びたくらいだった。かなりの幸運だったといえる。
この本を読んで1番驚いたのは、力強く生きようとする人が多く登場すること。この人たちがいたからこそ、復興が進んだと感じる。
逆説的に、大人の今この本を読むと、かなりいろいろな問題があることがわかる。これは今後災害が起きたときに対策されていることが望まれる。
日本で生きてく上で、東日本大震災は忘れてはならないことだろう。その上で、この本はすべての日本人が読むべき本なのかもしれない。
学校ではこういうことを学ぶべきだと思う。ただ、教科書にこういう災害がありました、こうなりました、ではなく、この教訓から自分はどう行動すべきか?、社会や親に働きかけるか?。この能動性が今を生きる若者や現代人に必要とされている。
災害は対岸の火事ではない。明日自分に起きるかもしれない。起きたとき自分はどう行動するか?それを実例から学べるいい教訓を与える本だ。 -
こんな奇跡的な避難所があったのか?! 行政の救援が届かない自主避難所に、リーダー千葉氏がいたからこそ起きた奇跡だったのではないだろうか。被災地で読み始め、あっという間に読了できた。
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さだまさしさんの小説『風に立つライオン』の、
第3部/東日本大震災編の原案、舞台となった、
石巻の自主避難所「明友館」の数ヶ月を追った、
実録レポです…。
「ウンコをしたら、水で流す」
人間らしぃ生活のため作られた唯一のルール。
この「人間らしぃ生活をする」といぅことが、
災害の避難所で欠けている、最も大切なこと!
そのために必要なことは、「柔軟性」です。
80個のケーキを、70人でどぅ平等にわけるか?
50個のケーキを、70人でどぅ平等にわけるか?
有事の際には、的確な不平等こそが、平等!!
明友館では、段ボールの仕切りをなくしたり、
飲酒をしたり、麻雀をしたりと…、意図して、
避難所マニュアルから逸脱していましたが…、
その結果、避難所での「人間らしぃ生活」を、
唯一実現し、現在も形を変え存続しています。
驚くべきは、避難所にも係わらず、
周辺の避難所や子供たちの施設に、
支援物資を、供給し続けたこと…!
そして、さらに驚くべきは、
物資が不足しているにも係わらず、
それを断る避難所があったといぅこと…↓
行政やボランティア団体が運営した避難所の、
「施し」の悦に入って機能不全になっていた
実態なども触れられており、ここでの記録は、
首都直下地震や、東海・東南海地震に対する、
グッド・ケーススタディの1つだと思います。
実際には、いくつかの幸運も重なっての、
グッド・ケーススタディではありますが…、
避難所でのコミュニティ形成の成功例ですね。
それだけに、
もぅ少し丁寧な検証が欲しかったとこですが、
その点が、本作品の不満点だったかな~とも。
因みに、小説『風に立つライオン』の第3部は、
ケニア人の青年医師が絡むエピソードを除くと、
ほぼ、本作品から引用している感じでしたね…。 -
指定避難所ではない避難所の物語
それぞれが考えて行動し 力を合わせていくところは指定避難所と大きな違いがある
これからの災害に向けて参考になるような気がする -
[ 内容 ]
旧北上川の河口から約3キロ上流に位置する宮城県石巻市不動町。
3月11日、川を逆流し町を飲み尽くす大津波を逃れて、人びとは勤労者余暇活用センター・明友館に集まった。
指定避難所と違い行政の支援が届かないこの自主避難所は、わずか数週間後には在宅避難者や児童施設に救援物資を届ける「支援する避難所」に役割を変える。
行政のシステムが機能不全を起こし被災者の困窮に追い打ちをかけ、ボランティアグループさえ十分に機能できない状況のなか、高齢者や子どもを含む136人は生き抜くためにどう闘ったのか。
傑出したリーダーのもと不思議と笑い声の絶えない避難所に長期密着した奇跡のルポルタージュ。
[ 目次 ]
第1章 自主避難所「明友館」誕生
第2章 「役割」を果たす避難民
第3章 リーダー・千葉恵弘
第4章 支援する避難所
第5章 奇跡の避難所
第6章 明友館に集う人々
第7章 これからの明友館
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ] -
市図書館。
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3.11東日本大震災の石巻被害は甚大なものだった。そのなかで指定されていない避難所・明友館の自治と、他の避難所への中継などを担う拠点となっていった。
とにかく人の資質なのだと納得。人間的に素晴らしい人たちの周囲にはよきコミュニケーションが生まれ、それが良い意味で伝染する。人間って素晴らしい。