続・悩む力 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
3.51
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本棚登録 : 1129
感想 : 135
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087206470

作品紹介・あらすじ

これまでの幸福像とはどのようなものだったか? 食べるに困らない収入、伴侶と何人かの子供、健康、老後のたくわえ――。それら既存の「幸福像」は、今まさに瓦礫へと化した。しかも、3・11後、神仏はおろか、現代社会の宗教とも言える科学への不信も極まり、寄る辺ない私たちの孤立はさらに深まった。ある意味、第二次大戦後よりも憂鬱なこの時代のただ中で、私たちがふたたび、幸福の感情に浸ることなど、果たして可能なのだろうか? そのヒントは、夏目漱石の100年前の予言と、「二度生まれ」というキーワードにこそある!
悩み抜いた末でなければ見いだすことのできない大切なものを、漱石、ウェーバー、ウィリアム・ジェイムズなど、偉大な先人たちの言葉を通して掴み取る。90万部のベストセラー『悩む力』の待望の続編!

感想・レビュー・書評

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  • 時代と悩みは直結するけれど。
    普遍的な悩みも勿論あるけれど。
    自分の悩みのもっと深淵を知ろうと思えるのも力なのかもしれない。
    その力が、弱くなってしまう状況も。
    簡単に解決出来るより、出来ているつもりでいる危うさも。

  • 作者は政治学者ですが、文学に情熱を持っている人だと思いました。特に夏目漱石に深い思い入れがあると感じました。作者は、例えばA・B二つの事実がある時に、それらの類似点を顕すのが上手いと思います。この作品で作者が主張している事は、文学を読んで身につく考え方と似ていると思います。「悩む事」が作品のキーワードですが、それに関連して一番気になった所は、「二度生まれ」という考え方です。「悩む事」を悩み抜いてそれを突き抜けた時、その人に新しい価値が生まれる。個人的な体験を突き詰めて真摯に引き受けていった先にすばらしい新世界がある。おそらく、文学作品でもよく素材に取り上げられる「精神的な跳躍」と関係している考え方だと思います。作者は「悩む事」に思い入れがあるのだと感じました。

  • 驚くほど、空っぽの、本。

  • 2016/11/4

  •  
    ── 姜 尚中《続、悩む力 20120615 集英社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4087206475
     
     姜 尚中  東洋政治学 19500812 熊本  /Kang Sang-jung/在日韓国人二世/通名=永野 鉄男
    ♀姜 □□   尚中の妻 195,‥‥ ‥‥  /旧姓=?
     姜 □□  尚中の長男 1986‥‥   千葉 200906‥ 26 /自殺?《続、悩む力》執筆前
     
    ── 姜 尚中《知られざる「家庭崩壊」長男の死、妻との距離 20121004 週刊文春》
    https://twitter.com/inosenaoki/status/253188867157540864
     
    (20161007)
     

  • 社会を見る目が斬新でとても良い刺激を受けた。鋭い視点で社会を読み解くが、どこか暖かい感じが文面から読み取れる。

  • 「悩む力」に続いて読んでみた。
    幸福とは何か、について書かれている。
    前作に続いて夏目漱石の小説を引き合いに出し、漱石が人生や幸福についてどう考えていたのかを、小説の主人公の語った言葉から読み解き、解説している。
    第7章で紹介されるデンマークの作家ヤンネ・テラーの「人生なんて無意味だ」と、終章で解説される、フランクルの人生の3つの価値の中の「態度」は心に残った。

  • 落ち着くことば。

  • 幸せとは?

    →人生に意味を見出せるかどうかは、その人が心から信じられるものをもてるかどうか
    過去を大事にするということは人生を大事にするということ
    唯一性のなかで生きる生きものであるため、大事なのは何をやるかではなく、どうやるかが大事
    人生とは、人生から投げかけてくるさまざまな問いに対して、答えていくこと

  • 悩む力の続編。
    東日本大震災の後に発刊された。

    楽観論・ポジティブな論調の書籍が多い中、
    人間ではどうしようもない問題もあるんだというスタンスで
    書かれており、悲観論とどう向き合うか、書かれている。

    しかし、漱石もウェーバーも読んでいない私には
    共通言語として成立していないので、本当の意味は理解できていない。

    漱石くらいは読んでみようかな。

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著者プロフィール

1950年熊本県生まれ。東京大学名誉教授。専攻は政治学、政治思想史。主な著書に『マックス・ウェーバーと近代』『オリエンタリズムの彼方へ―近代文化批判』(以上岩波現代文庫)『ナショナリズム』(岩波書店)『東北アジア共同の家をめざして』(平凡社)『増補版 日朝関係の克服』『姜尚中の政治学入門』『漱石のことば』(以上集英社新書)『在日』(集英社文庫)『愛国の作法』(朝日新書)など。

「2017年 『Doing History』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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