部長、その恋愛はセクハラです! (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
3.51
  • (16)
  • (36)
  • (49)
  • (6)
  • (3)
本棚登録 : 415
感想 : 48
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087206968

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • すごく良い本だった。具体例は分かりやすいし実践的だし。勤務先でのセクハラ研修よりこの本の方がよっぽど役に立つのではなかろうか。
    恋愛からこじれるセクハラはあるから気を付けろという認識はあったけど何でそうなるかまでは考えたことなかったし,端々でなるほどなぁと思った。
    ただ「セクハラに冤罪はない」というのは,確かに真っ白という結論にはならんやろうけど,ずさんな調査に基づいたり他の意図に利用されたりで不当に重い処分にされることもあると思うので,全てにおいてそうという訳ではないんちゃうかなと思った。そんなこと言う人のところには相談に行かない方が良いと言われてしまいそうだけど。

  • どうしてセクハラする人やセクハラを擁護する人はいつも似たような言い訳をするのだろうと思っていたけど、なるほどそういうことかー。

  •  セクハラ問題の第一人者による男性へのセクハラ啓発。

     誰が見てもセクハラというものはそんなになく、大半のセクハラはグレーゾーンにある。部下との恋愛もセクハラになる危険をはらんでいる。
     セクハラにならない為に、セクハラと訴えられたらどうすべきかまで書かれていて、かなり実用的。
     自分はセクハラなどするはずがないと思い込まず、常に自身の行動、言動を全ての男性が意識する必要があると感じた。

  • 男性の勝手な妄想が、女性を傷つけることを
    もっと男性は注意したほうがよいと思った。

    ちょっとした行為、例えば食事に誘ってきてくれた時に(実は
    しぶしぶ来ただけ)ニコニコと楽しそうのしているだけで
    性的アプローチと勘違いしてしまうこと。

    鈍感はセクハラの免責にはならないこと。

    また「俺は真剣なんだ」の一方通行も、セクハラ一直線ということ。

    本書の事例ははっきり言って、すべてその通りですので
    気を付けなければなりません。
    でも、どうしてこういう行為をする、されることが日常的に
    繰り返される社会になってしまったのだろうと自問してしまいました。

  • まあ言いたいことはわかる。
    理解するところもある。
    バカな男が沢山いることも事実だし。
    別段、日本の文化が女性の我慢のもので培われて来たなんて思ってるわけでもない。
    実際、言いたいことも言えずに我慢して来た人も沢山いるだろう。
    が。
    別にそんなこと、この件に限ったことじゃないし。
    まあだから今、他にもハラハラとハラスメントが溢れ出してきて、もう言ったもん勝ちのハラスメント暴力も吹き荒れてるんだが。

    いや、男と女が違うもので、男がどうできてるかってのが全く評価されない。男の存在はどうやら、人間として外れたものらしい。
    この視点がどうにもイラつく。
    男に見せるために、セクシーな格好をしてるんではありません。
    おっしゃる通りですね。だけどセクシーなものに視線を奪われるのも男なんですよ。
    だからイラつくんや。
    女に惑わされず、何が男やねん。
    惑わした挙句に、そんなつもりはありません。

    そういう部分の「セクハラ」は、もうちょっと冷静になってもらってよろしいかと思いますよ。

    ただ、セクハラと言われたら、きちんと反省して謝ろう。
    で、セクハラと認定されたら人生終了するような風潮と、処分は考え直そう。

    んで、本としては文体が異様に気持ち悪い。

  • 現実に生じるセクハラは、お役所や会社、大学が発行している防止パンフレットや各種マニュアルの事例とはだいぶ違うものである。結局、この問題の難しさは、ほとんどのセクハラが、グレーゾーンで生み出される点にこそあるのだ。なぜ女性ははっきりとノーと言わないのか、男性はなぜ気づかないのか。恋愛がらみの二つのパターン、妄想系とリアル系の違いとは。そして、訴えられたらどうすればいいのか―。セクハラ問題の第一人者が、豊富な具体例を紹介しつつ、男が嵌りやすい勘違いの構図をあぶりだす。誰でも知っておいて損はありません!
    セクハラの定義は、「性に関わって人間性を傷つけること、職場や学校などで相手の意に反して不快で苦痛な状態に追い込み人間の尊厳を奪う性的な発言や行為や性的嫌がらせ」と広辞苑にある。
    この本では、男性の側は合意と思っていたがセクハラとされるケース、交際に至っていなくても相手の真意を取り違えたケース、男性の不用意な言葉や行為がセクハラとされるケースなどを通して、セクハラが発生するメカニズムと背景にわけいって男性が気づかない理由を解き明かしている。
    女性が喜んでいるように見えてもセクハラであるケース、相手の立場上嫌でも受け入れているケース、仕事のことでメールや電話をしているのに一対一の関係の中で恋人気取りを始めるケースなどが、多い。
    セクハラ男になりたくなければ、自分が見えている真実ではなく、相手の立場に立って事態を見るように努めることが大事。
    男性が恋愛と思っていてセクハラとされるケースには、上司や同僚の男性をまったく異性と意識しない無邪気な言動にスイッチが入るケースもある。
    何故女性のノーが伝わり難いか、それは女性が相手の報復を恐れていること、女性が子供の頃から相手の意図を伺いながらコミュニケーションするように育てられていて強い拒絶の言葉を使うことに慣れていないから。
    職場で女性と上手く仕事していく研修にも役立つ1冊。

  • ずっと同じ話。もっと掘り下げて!

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB12768660

    推薦コメント
    −もしかしてセクハラしているかもしれない…−セクハラの根源にある「無自覚」と「勘違い」。構造を知り,我が事として考え込むことになりました。

  • 読了。この本の前に読んだ本のショックが大きかったので、柔らかい感じがした。

  • セクハラ批判の先鋒が、男性側に同情的に書いた本
    結論は、職場に恋愛は持ち込むな、ということですね。
    こういうのも少子化の一因かもしれない。

全48件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

大阪大学大学院人間科学研究科教授。専門は社会学・女性学。
主な著書:『部長、その恋愛はセクハラです!』(集英社)2013年、『家族を超える社会学』(新曜社)2009年、『ジェンダー家族を超えて─近現代の生/ 性の政治とフェミニズム』(新曜社)2006年、『実践するフェミニズム』(岩波書店)2001年、『戦略としての家族─近代日本の国民国家形成と女性』(新曜社)1996年

「2015年 『改訂版 ジェンダー・スタディーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

牟田和恵の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×