科学者は戦争で何をしたか (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
3.88
  • (21)
  • (33)
  • (20)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 263
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087207996

作品紹介・あらすじ

「戦争する国」へ突き進もうとする政治状況に危機感を抱く著者が、過去の戦争で科学者が果たした役割を分析。ノーベル賞学者ならではの洞察力で、二度と同じ道を歩まないための方策を提言する!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 科学者「益川敏英」さんのことを深く知ることができる1冊。
    師匠である坂田昌一さんの影響が大きいことがほんとよく伝わってきた。

    「科学者である前に人間たれ」
    「科学者には現象の背後に潜む本質を見抜く英知がなければならない」

    科学者の部分は教員と置き換えることもできる。
    問題の本質を理解していない、あるいは関心がないという姿勢が透けて見えること、さらには、仲間と熱く議論することもなく、非常に個人主義的なことも、教員の世界でも当たり前のようになっているので…

  • 東2法経図・6F開架:407A/Ma67k//K

  • 非常にはっきりした意見を持たれているため、自分はどう思うか考えながら読む本

  • 「科学者である前に人間たれ」
    「二足のわらじがはけなきゃ一人前じゃねえ」

    帯には政治批判と書かれているし、実際そのようなことも書いてあるのだけど、それよりも科学と政治、社会との結びつきが率直に書かれているのが印象的だった。
    科学だけしてるのが科学者ではマズイよなぁとは思うし、「選択と集中」の問題点も書かれてて大いに納得。
    面白い!

  • デュアルユース…一般の科学、技術の成果が、人々の生活にも役立つし、軍事にも利用できる両義性を持つこと。

  • GW課題図書その3。

    科学の戦争への寄与に関する話。
    言っていることには概ね同意で、戦争は悲惨なものであり、科学は戦争に転用されるのは良くないことであり。
    更に言えば、科学者はそのリスクについてある程度敏感でないといけないのかもしれないけど。

    引き続き考えていかなければいけないテーマではある。

    敢えて難癖をつけるとすれば、
    だからといって、「研究テーマが軍事転用されたことに対し科学者に責任の一部を追及する」のは100%間違っていて、それは、戦争を始めた政治と行政(軍政)と、そして実際にそれを使った軍隊(軍令)に100%の責任を押し付けるべきことかなー。そういうことに責任を取らせるためにそれらがあるんでしょうって話。それを科学者に押し付けるっていうのはそれこそ学問の自由を奪ったり、科学者が勝手に縮こまって野心的な研究をしなくなることに繋がる。

    あとできれば「戦争」と「軍事」は区別してほしい。

  • ノーベル賞科学者の立場から大東亜戦争を語っている。実用的な発明は軍事目的に応用される。科学者はすべてが平和主義者ばかりではない。

  • 安倍首相よりも日本会議と日本会議国会議員懇談会が強力な力を持ってる限り憲法改正も問題は終わらないと思うし、益々勢いが増してきている。

    それに関して益川教授がユニークな提案をしている。
    「早いとことノーベル委員会が、憲法九条にノーベル平和賞をあげて、それを安倍首相に受け取らせる。。。憲法九条のノーベル賞受賞が安倍政権の暴走を止める」
    これ、ありかも。

  • ノーベル賞を受賞したとき「たいして嬉しくない」と言った益川博士だが、受賞して本当に良かったと思う。
     理論物理学は一般人にはよくわからない人が多いから、たとえ学会で認められていても、ノーベル賞がなかったらこういう本は出せなかっただろう。世界が認める一流の科学者だからこそ、政府やマスコミなど気にすることなく言いたいことが言える。どんどん言って、益川さん!(テレビで益川さんが特定秘密保護法を批判したら、すぐにわざわざ名古屋まで外務省の役人が来て「先生が心配されるようなことは一切ない」と言ったそうだが、それ、本当に言いたかったのは「マスコミでそういうことを言わないでくれ」ってことでしょう。一般人ならそういうことをされるとビビって自粛してしまうが、益川さんは全く意に介さず。素晴らしい。)
     「科学者である前に人間であれ」という信念のもと、デュアルユースの問題ももちろんわかった上で、科学者だからこそ高い倫理観を持ち、自分の研究の利用のされ方を、未来のために考えなければならないというメッセージは、研究者にも読んで欲しい。
    自身の戦争体験だけではなく、師であった坂田昌一の教えも大きく影響したことが何度も出てきており、もし学者としては一流であっても倫理観の低い師であったらと考えると、若い時に出会う先達の重要性がわかる。高い能力で戦争に荷担した科学者のことも語られている。
     たいへん平易な言葉で語られているので、中学生でも読めると思う。
     益川さんには、元気で長生きしていただきたい。

  • 読みごたえあった。筆者の科学に対する思いを感じる。サイエンスと平和の関係を普段切り離して考えてしまっていることを気付く。このテーマを、ノーベル賞受賞者が、受賞コメントを振り返って言ってるから面白い。

全40件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1940年生まれ
理論物理学者

「2014年 『人生を考えるのに遅すぎるということはない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

益川敏英の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮下奈都
ジャレド・ダイア...
有効な右矢印 無効な右矢印

科学者は戦争で何をしたか (集英社新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×