ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)

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レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087208153

作品紹介・あらすじ

大ヒット漫画『テルマエ・ロマエ』の作者が、もうひとつの「本業」である美術論に初挑戦。正統派の論考にして、ルネサンスの大巨匠を「変人」をキーワードに楽しく解読する、ヤマザキ流芸術家列伝!

感想・レビュー・書評

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  • ルネサンス美術に興味を持ち、ヤマザキさんの美術論とのことで読んでみた。
    当時の芸術家を「変人」と呼ぶ、ヤマザキさんならではの視点がとても楽しく、ますますルネサンス美術や当時の芸術家たちに愛着がわいた。
    フィリッポ・リッピの聖母子の絵が好きなのだけど、あの絵はブロマイド的という表現は「まさに!」という感じ。

    巻頭のカラーページの「アテナイの学堂」の写真は左右が逆では?
    本文では「右側にラファエロの自画像が描かれている」とあったので、ヤマザキさんのミスではないと思うのだけど、ちょっと残念。

  • 見たことある絵や知ってる人が出てくる記述は面白かったけど、
    初めて聞いた人のことはあまり記憶に残らす終わってしまった。自分のカタカナの弱さと教養のなさよ…

  • 江戸東京博物館にて開催される特別展
    「URLはこちら http://www.davinci2016.jp/index.html 『レオナルド・ダ・ヴィンチ−天才の挑戦 』 : 」
    <開催期間:1/16(土)〜4/10(日)>

    ⇒ URLはこちら http://sea.ap.teacup.com/pasobo/2050.html 『「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」へ行こう 』 :  〜 Myブログ「パそぼとベルルのあれこれフリーク」

    特別講演会に登場するのが、ヤマザキマリ(漫画家)
     2月19日(金)14時30分〜 「自分という小宇宙にときめく男 ダ・ヴィンチ」

    ヤマザキマリの関連ありそうな本を読んでみよう!

    ルネッサンスの変人たち=才能あり個性的 が次々と出てくる本書を読むとそれぞれの人や作品をもっと知りたくなります。
    ルネッサンス以前の重要人物、フェデリーコ2世について もっと知りたいし、
    ダンテの「神曲」も読みたくさせる。

    日本人の中には、ルネッサンス的要素はないのか?
     弘法大師空海をあげていますが、その後の日本は閉鎖的に過ぎてきて ルネッサンス的なものがなかったとのこと。

    ルネッサンス=再生、そして「克己」という言葉が当てはまるというのには驚きました。
    本書の締めは、
     自分の中でみつかった「ほつれ」を繕い直し、教養や知識を活性化させる!
     退化した感情を再生させるために、固くこわばった殻を脱ぎ捨てる!
    ルネッサンスの変人たちの生き方が、それを教えてくれるかもしれません。

    ・ジョルジョ・ヴァザーリ
    ・天正遣欧少年使節
    ・人文思想家(ユマニスト)
    ・精神と教養のメンテナンス


    内容と目次・著者は

    ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)

    内容 :
    人嫌いのダ・ヴィンチ、いい人過ぎたラファエロ、筋肉フェチのミケランジェロ…。
    イタリアで美術を学んだ著者が、新視点でルネサンスを生み出した愛しき「変人」たちの魅力を読み解く。
    ラファエロは「いい人過ぎて早死に」!?
    ミケランジェロは「筋肉フェチの完璧主義者」!?
    ダ・ヴィンチは「人嫌いの万能人」!?

    大ヒット漫画『テルマエ・ロマエ』の作者ヤマザキマリを、ただ古代ローマと風呂が好きなだけの漫画家だと思ったら大間違い。
    実は17歳で単身イタリアに渡り国立美術学校で美術史と油絵を学んだ筋金入りの美術専門家なのだ。
    そんな彼女が初の美術論のテーマに選んだのは、偏愛する「ルネサンス」。しかしそこは漫画家。
    あの大巨匠も彼女にかかれば「好色坊主」「筋肉フェチ」「人嫌い」と面白キャラクターに大変身。
    正統派の美術論ながら、「変人」をキーワードにルネサンスを楽しく解読する、ヤマザキ流芸術家列伝!

    目次 :
    はじめに
    第1章 フィリッポ・リッピとボッティチェリ
    ――ルネサンスを爛熟に導いた二人
    第2章 愛しのラファエロ、ミケランジェロ、レオナルド
    ――秀抜した「変人」としてのルネサンス三大巨匠論
    第3章 型破りで魅力的な各地の「変人」画家たち
    ――シチリア、ヴェネツィア、北方の絵画
    第4章 王様から小説家まで ルネサンスの礎となった「変人」
    ――わが敬愛するルネサンス人たち
    第5章 あらためて、「ルネサンス」とは?
    ――多様性と寛容さが世界を救う


    著者 :
    1967年東京都生まれ。イタリア国立フィレンツェ・アカデミア美術学院で美術史と油絵を学ぶ。
    97年漫画家デビュー。評論、エッセイの著書も多数。
    「テルマエ・ロマエ」でマンガ大賞他受賞。

    2016/01/11 予約  2016/03/10 借りて読み始める。3/22 読み終わる。
     

  • 歴史を踏まえた丁寧な記述。偏愛とあるが、正統的な記述だと思う。

  • ハプスブルク、ブルボンときて次はルネッサンス。フィリッポ・リッピは面白かったが、知識不足から次第について行くなくなった。イタリアに行く前にもう一度じっくり読まなきゃです。

  • ビバ変人!
    ヤマザキさんの手にかかれば、どんな偉大な画家さんも偏屈で変態で、でも魅力的に描かれる。

    画家の人間臭さに焦点が当てられているので、画家のイメージをつけやすかった。

  • ルネサンス関連の本は今までたくさん読んできましたので、復習が7割。

    そしてそれらはたいてい高学歴の皆さんが大学卒業後渡欧してから書かれたものなので、ヤマザキマリさんのように高校中退して一人で絵の勉強のために留学、シングルマザーになって帰国して、その後漫画家として大ブレークというかたによるルネサンス論というのはとてもフレッシュで面白かったです。

    また、ヤマザキマリさんの本もたくさん読んだけど、今回「ついにここにきたか」と思いました。
    まだまだ、楽しみにしていますよ、マリさんのルネサンス!

  • ルネサンスの変人エピソードはどれも面白かったけど、この本の真髄は最終章。いかに人間にとって文化や創造活動が人間たらしめるものか、不可欠なものだがしかし自由な精神や寛容さ、知性をアクティブにしておかないとすぐに動物的、稚拙に戻ってしまうと説き、さらに今の日本にこそルネサンスの精神が必要だと主張する。まさに平田オリザの本で感じた、文化や教養の重要さと、懐疑的な思考力を育む必要性を再認識した。

  • 文章に引き込まれて一気読みしてしまいました。ヤマザキ氏による日本人評は必見だと思います。

  • 「創造的な活動は(中略)生命を維持するうえで不可欠な営みです。自由な精神がいつでも駆動できるようにしておかないと、すぐに動物的・原始的な状態に逆戻りしてしまいます」

  • ヤマザキマリさんが実際にイタリアで美術を学び、触れた体験からの考察です。芸術家列伝のヴァザーリが自身も画家であったことを知りました。

  • テルマエロマエのヤマザキマリによるルネサンス美術論。もともと画家である彼女自身が変人である、革新的である、と思ったルネサンス美術家を自分の言葉で紹介しており、着眼点が面白い。
    ・恋愛するならラファエロ
    ・ミケランジェロは女性が下手で筋肉質の男性にお椀を胸としてくっつけらだけである
    ・ファッションに拘ったカルパッチョ
    ・マンテーニャは天使のお尻を描きたかった
    などなど。

    絵としては、デューラーの「多くの動物のいる聖母子」に興味を持った。一度、ゴンブリッチの「美術の物語」と読み比べてみたい。また、ルネサンスをわかりやすく説明つつ、ヤマザキマリが人間と動物を分かつところの「芸術」について、教養の大切さを説いているところは共感した。

    なお、残念なのは、言及されている絵で図版になっているのがごく一部で、見にくいこと。値段がアップしてもよいから、図版をつけてほしかった。

  • もろもろ為になる

  • 借りたもの。
    ヤマザキマリ女史が愛するルネサンス画家たちは、知性と好奇心き満ち、(当時の)一般的価値観から逸脱している「変人』をキーワードに選ばれている。
    それは『男性論』の延長

    古代ローマとルネサンスに共通する思想、自由と寛容さによって培われたこと、

    懐古趣味に留まらない。
    ルネサンスを通して、世界の中で現代社会の問題点、日本に対しても指摘する。

  • ルネサンスに関わる人物伝。変人についてはややこじつけ過ぎと思ったが、なぜこの人物が好きかがはっきり書かれてある点は好感を持った。ギリシア・ローマの文明遺産が中世ヨーロッパで失われた時期、その火種は教会やイスラム世界に残り、やがてそれがルネサンスという形に花開いたというくだり、火種という言葉は良い表現で、今も世界のあちこちにそれは存在し、昇華する時を待ってるのかもしれないなどと思った。

  • 読みやすいし思い入れも伝わるのだが、ヤマザキマリであればこそ、芸術家1人に1ページくらいの偏愛・薀蓄漫画でも欲しいところ。

  • ヤマザキさんのルネサンス論を読んでいると、“文芸復興”という邦訳ではちょっと本質をつかみ損ねそうですね。また、イコンが面白くない理由もわかりました。記号ですか。ボッティチェリ展で見たリッピはエピソードを知って身近な人に感じます。遠近法と格闘する画家たちの物語は、これだけで本になりますね。なかなか示唆に富んだ一冊でした。

  • 私が大学の先生で、教え子がこんなレポート書いてきたら、震える。愛に満ちているからこそ、最終章が胸に響く。ヤマザキ先生、なんて魅力的な人でしょう。素敵な「変人」です。

  • わたしは10代のころからずっと、ルネサンス時期の絵が好きだった。今年はイタリアとの国交樹立150周年ということで豪華な展示会が開かれており、今月はボッティチェリ展とレオナルドダヴィンチ展に行った。
    わたしは特に聖母の絵が好きなのだが、第5章の中でヤマザキさんが書いておられることに、目から鱗が落ちるようであった。
    ルネサンス以前のキリスト教信仰の象徴であるイコン画は、宗教というものを深く考えるな、マリアとはキリストとはこういうものだ、とにかく崇拝すればいいのだ、という考え方のものであり、フィリッポリッピが聖母像をブロマイド化して描くことにより、硬直した宗教感に対して疑問を投げかけた・・
    それがまさしく”ルネサンス”ということ。
    別にいいや、考えないほうが楽だと思っていたことと向き合い、自分で教養や知識を活性化して硬い殻を脱ぎ捨てる。そして新しい芽生え、再生がまさしくルネサンスだと。
    ルネサンスを生んだ、懐疑的な精神・・本質的な思考。
    美術史や歴史を深く学びイタリアの精神に触れるヤマザキさんは、教養や知性が欠如した状態のままで放置されると人はいかに堕落し劣化してしまうかとうことに触れている。
    愛しき変人たちの話も面白かった。
    できればもう一度、イタリアに行きたい。北から南まで行ってみたいな。

  • イタリアで絵画を学んだヤマザキマリならではの目線でルネッサンス期の芸術家を語っているのが面白かった。誰もが知る三大巨匠・ラファエロ・ミケランジェロ・ダヴィンチのみならず、潮流の先駆けとなった一癖ある芸術家たちや、ルネッサンスのイタリアからアルプスを越えて影響を受け合ったドイツやベルギーの巨匠まで、肩肘を張らずに解説してくれているのが面白い。フィレンツェのウフィッツィ美術館やロンドンのナショナルギャラリーをはじめとして、ヨーロッパの美術館鑑賞にはもってこい。

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著者プロフィール

【著者紹介】 ヤマザキ マリ(やまざき まり)
漫画家。1967年、東京生まれ。17歳でイタリアに渡り、フィレンツェにて油絵を学ぶ。その後、エジプト、シリア、ポルトガル、アメリカを経て現在イタリア在住。『テルマエ・ロマエ』(KADOKAWAエンターブレイン)で漫画大賞2010、および第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。900万部のベストセラーに。他に『モーレツ!イタリア家族』、『ルミとマヤとその周辺』、『スティーブ・ジョブズ』(いずれも講談社)、『プリニウス』、『パスタぎらい』(新潮社)、『ヴィオラ母さん』(文藝春秋)、『望遠ニッポン見聞録』(幻冬舎)など。

「2019年 『地球生まれで旅育ち ヤマザキマリ流人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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