グローバリズム その先の悲劇に備えよ (集英社新書)

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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087208863

作品紹介・あらすじ

猛威を振るうポピュリズムは「愚民」の暴走なのか? 答えは否。「グローバル化=進歩」という欺瞞のもと自己利益拡大に走るエリート層への反乱だ。グローバル化からの脱却と、国民経済再構築への道を説く。

感想・レビュー・書評

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  • 富国と強兵は不可分
    強兵なき富国が幻想にすぎないことを、これから日本人は嫌というほど思い知らされるでしょう

  • 経済は本当に苦手なんだ。チンプンカンプンだもの。それでも本書は
    対談集なので、読みやすかったのが救いだ。

    小泉政権時代から日本は規制緩和だの、既得権益の打破だの、新自由
    主義だのを標榜して来た。それに付随するのがグローバル化。グロー
    バリズムを信奉しないと「時代遅れ」の烙印を押されるようになった。

    でも、それは本当に素晴らしいことなんだろうかとは思ってのだよね。

    「いいのか、これで」と実感したのはTPPだ。アメリカにトランプ大統領
    が誕生して交渉自体は頓挫しているが、ただでさえ食糧自給率が低い
    日本がアメリカから輸入される農産物に頼るようになったら、食べ物
    さえ手に入らぬ時代が来るかもしれないと思った。

    いつだったか、国土交通省がインフラを主体にした海外向けファンド設立
    を予定しているなんてニュースもあった。インフラを海外資本に頼って
    しまったら、生命線を渡すことになりはしないかと感じた。

    人・金・物の流通を自由にしたEUもイギリスの離脱などで行き詰って
    いやしないか?アメリカにトランプ大統領が誕生したのだって、グロー
    バル化で取り残された労働者階級のエスタブリッシュメントに対する
    反乱ではないのか?

    結局さ、新自由主義やら、グローバル化というのは既得権益と一緒で
    一部の人たちだけの懐が豊かになるだけって理解でいいのかしら。

    経済オンチの私の頭では半分も理解出来ていないんだろうが、自由貿易
    というのは相手があってこそで、その相手に非常事態でも起きればいっ
    ぺんにぽしゃって右往左往する。だから、内需の充実こそ経済を支える
    基本ってことでいいかな。金融頼みではない経済だけど。

    でも、日本が今更工業国に戻れるかは疑問だな。内需拡大にしたって、
    実質賃金は下がり続けているしね。

  • ブレクジットやトランプ政権は反グローバル化の大きな流れの一環。過去のグローバル化は大戦を招いたという歴史が示すように、揺り戻しの段階。新自由主義のエリートvs大衆、効率・画一を目指す自由市場経済vs現実的政治、影響が大きい日本なのにまだその全段階に留まっている。

    自分も結構、グローバリズム教に染まっていたなということが自覚できました。

  • トランプ政権の誕生やイギリスのブレグジットを引き合いに、グローバル化の時代は終結し新しい時代が訪れるだろう、という内容。

    政治や経済に精通した聡明なお二人が、ケインズやポラニーの理論を用いて現状を分析するのだが、いかんせん後出しジャンケン的な印象は否めない。散々語りつくした結論が、街の並木をきれいにしましょうとか、便所の天井を高くしましょう、ではチョット…高枝切りバサミを携帯すれば良いのでしょうか?

    読後感としては、「わかったけどわからない」という感じ。

  • アジアのリーダーシップをとれるような常識を手離してしまった日本。長期的な投資と若い人を育てゆく心、何事も長い目で育てる心が古きよき日本をとりもどせるのかなとおもいました。

  • グローバリズムに傾倒している世の中、とりわけ日本に対して警鐘を鳴らし続けておられるお二人方の対談形式の書籍。
    「我々は、まず国家という共同体があって、それが完成すると次にグローバリゼーションの段階に進むという単純な歴史観に捉われがちです」
    アメリカの保護主義、EU離脱は歴史的にみても必然であり、日本はこの後どうすべきかを論じておられます。
    自分の頭で考えないと、物事の本質を見失うことを痛感させられます。

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プロフィール

1971年生まれ。東京大学教養学部教養学科(国際関係論)卒。通商産業省(現・経済産業省)を経て、評論家。エディンバラ大学より博士号(社会科学)取得。主な著作に『TPP亡国論』(集英社新書)、『真説・企業論』(講談社現代新書)他。

「2017年 『[新版]〈起業〉という幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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