「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟 (集英社新書)
- 集英社 (2017年9月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087210019
作品紹介・あらすじ
本書は、人格的に成長・成熟した大人として「悔いなく人生中盤以降をまっとうできるよう生きたい」、そう願っている人のために心理療法家がその理路と方法をわかりやすく説いたガイドブックである。
感想・レビュー・書評
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・今の日本社会は、大人が大人になり、心から満たされた人生を生きるのが難しい。それは、「若々しく元気で活動する」という外的な価値にばかり重きが置かれ、「内面的な成長・成熟」ということを重視する価値観が育まれてこなかったから。
・心理療法家ユングによれば、「人生の午後」(中高年期)になると、内面に意識が向かい始める。自分の人生における使命や役割を問い始めるこの時、人格は成熟する。
・中高年の成熟に必要なのは、次の3つ。
①「これが自分の人生に与えられた使命だ」と思えて、自分だけでなく、社会のためになるものを見つけること。
② 1人きりで自分を深く見つめる「深層の時間」を持つこと。
③他者と深く交流しあう体験を持つこと。
・成熟した大人が持つべき人生哲学は、次の6つ。
①人はわかってくれないものである
人にわかってもらおうとする欲を捨て、内面に意識を向ける。
②人生は、思い通りにはならないものである
「自分は万能ではない」という現実を受け入れる。
③人はわかりあえないものである
自分を少しでもわかってもらえたら、それで十分と考える。
④人間は本来1人である
人間は1人で生まれ、1人で死ぬという事実を思い起こす。
⑤私は私のことをして、あなたはあなたのことをする
他人のせいにするのをやめ、今、この瞬間を生きる。
⑥仲間から孤立し1人になってもやっていけないことはない
人から嫌われても気にせず、自分の好きに生きる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何度も読み返して再認識したいと思える本だった。私の生きてる意味、使命って何だろうと思うこの頃。
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ただ認め、ただ眺める。
自分自身と大切な人を。
内なる声に耳を傾ける。
永遠の自己否定の罠
「今、ここ」を楽しむ勇気
思いのほか・偶然・予想外を楽しむ。大切にする。 -
真に内面的に成長・成熟した「大人」として、心から満たされた人生を生きるにはどうすべきか。心理療法家がその理路と方法をわかりやすく解説する。
第1章 日本の大人はなぜ未熟なのか?―「中高年期における精神的な成長・成熟」の大切さ
第2章 成熟した大人の六つの人生哲学
第3章 単独者として生きよ
第4章 人生は思うようにならないもの
第5章 うつは中高年を魂の世界へ導いてくれる扉
第6章 「思いのほか」を楽しむ
第7章 あえて本気で生きる
第8章 魂のミッションを果たす
第9章 「最高に成熟した人格」とは―その心理学的特徴 -
2階心理学:146.8/MOR:https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410164171
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「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟。諸富祥彦先生の著書。年齢や見た目は立派な大人なのに本当の大人になれない人は多いはず。未熟。未成熟。アダルトチルドレン。自分が未熟未成熟アダルトチルドレンであることをまずは認めること。本当の大人になるには自分に正直になること。
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著者は、「夜と霧」のヴィクトール・フランクルの研究、監訳などで著名なカウンセラー。
本書では、フランクルの心理学、アドラー心理学を引用し、著者独自のスピリチュアルな人生観を丁寧に解説する。対象は40代50代男性のようだ。本来は精神的に成熟するはずなのに、今の中高年は大人になれていない。世の中が便利になりすぎて我慢できなくなったことと、いつまでも現役でいることを礼賛する社会の風潮が原因と断定する。だから高齢者がキレやすいのだ、とまで展開。なかなか挑戦的な論考で、忍耐が必要。
結論としては、人生の課題、使命に目覚めてそれに打ち込むことが、人格の完成、幸福な人生に必要とのこと。ありがち… -
人格を高めるために示唆に富む内容でした。