国体論 菊と星条旗 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
4.02
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本棚登録 : 216
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087210286

作品紹介・あらすじ

戦前の「国体」は敗戦で消えた? 否、戦後も「国体」は、天皇制の頂点にアメリカを鎮座させ、永続している! この異形の「国体」は我々をどこに導くのか? 二度めの破局から日本を救い出す、警世の書!

感想・レビュー・書評

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  • 隠蔽されがちな事実を把握しておかないと何に支配されているか気付けないってことなんだが、生まれた時点からそういう状況に置かれていることに対しては怒るべきだと思うんだよな。

  • 著者はこんなに激しい文章を書く人だったのか。

  • 戦後の一つの見方。
    第六章までは面白かったな。

  • 「本物の奴隷とは、奴隷である状態をこの上なく素晴らしいものと考え、自らが奴隷であることを否認する奴隷である。さらにこの奴隷が完璧である所以は、どれほど否認しようが、奴隷は奴隷にすぎないという不愉快な事実を思い起こさせる自由人を非難し誹謗中傷する点にある。本物の奴隷は、自分自身が哀れな存在にとどまり続けるだけでなく、その惨めな境涯を他者に対しても強要するのである」という言葉が現在の状況を端的に言い表している。そして、それは当たり前のようになっており、おかしいと思わない雰囲気になっているのが末恐ろしいが、希望はどこにあるのだろうか。このような書籍が出版され共感を得ていることも一つの希望だろう。

  • 日本人の深層心理を分析したような書。なぜ天皇制は廃止されなかったのかに対し、ある意味の解答を与えてくれた書。

  • 永続敗戦論の延長にある国体論。戦後は天皇からアメリカが国体となったとの展開。しかしそんなに日本人はアメリカが好きだろうか。天皇はそんなに自身を誇れるほど祈りの中心であっただろうか。興味深い話ではあるが、結論に疑問符がたくさん浮かぶ。

  • 2018/8/10読了
    ちょっと恐ろしすぎて感想が書けない。

    2018/8/23再読了。
    三十年近く前の学生時代のこと、つまり「失われた二十年もしくは三十年」が始まる頃だが、男に貢いで尽くしてセックスの道具のように使われて、捨てられそうになっても懲りずに尽くし、また抱いてもらって「こんなにいい男とセックスしている自分は他の女よりすごい」と歪んだ承認欲求の満たし方をする非常にみっともない女が主人公の恋愛小説を書いた先輩がいた。恋愛というよりも、極端に自己肯定感が低いというか自己承認ができない女のセックス依存症を描いたとしか思えないその代物を、「これ日米関係だろ」と見抜いて評価した別の先輩がいて、恋愛関係に国際関係の隠喩を込めて何の意味があるのだ、こいつら何言ってんだと当時は思ったものだった。
    ところが最近、接待ゴルフの最中にバンカーで派手に転げたにも関わらず、接待相手にそのことを気付いてももらえずに、這うように追いすがって歩く自国の総理大臣の姿を見たときに、ああこのことかと、不意にその恋愛小説のことを思い出した。ここまでマンガじみた光景で象徴してもらわなければ三十年間も腑に落ちなかった己の不明を羞じた。
    なぜこの二つがつながるのか。その理路の整然たる説明が本書には書かれている。「アメリカに抱かれる日本」のキーワードは目にしていたはずなのに、ここまで丁寧な説明を読まなければ三十年間も腑に落ちなかった己の不明を羞じた。
    それで改めて分かったのは、本書の言う「愚かな右翼」に限らず、もう少しライトかつナチュラルに天皇制とアメリカニズムを受け入れている一般的な日本人のメンタルの在り方つまり国体意識は、確かに依存型の関係に陥って捨てられがちな者の病んだ恋愛体質に似ている、ということだ。本人が端からは無自覚あるいは盲目的に見えるところ、そういう恋愛を繰り返しがちなところ、破綻期にDVのような暴力やリストカットのような激発を伴いがちなところ、などがよく似ている。誰か大統領と総理大臣のBLを書いてくれないか。

  • これは今現在の日本人に対する叱咤激励。自分の頭で考えよ、事実を直視して、犠牲になっている人たちの痛みを理解せよと、厳しく言われてる。多くの日本人に読まれますように‼️

  • 過激なことばをつかいながらも、これまで、そして現在の日本の置かれた状況をよく説明できているともう。現政権がおわってもその状況はかわらないという著者の見通しには同意せざるを得ない。

  • 東2法経図・6F開架 155A/Sh81k//K

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著者プロフィール

1977年、東京都生まれ。京都精華大学人文学部総合人文学科専任講師。一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程単位修得退学。博士(社会学)。2013年に刊行した『永続敗戦論 戦後日本の核心』で第4回いける本大賞、第35回石橋湛山賞、第12回角川財団学芸賞を受賞。ほか、著作に『未完のレーニン <力>の思想を読む』『「物質」の蜂起をめざして レーニン、〈力〉の思想』『戦後政治を終わらせる』『国体論 菊と星条旗』などがある。

「2018年 『増補 「戦後」の墓碑銘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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