- 集英社 (2018年7月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784087210408
作品紹介・あらすじ
「テンプル騎士団」はエルサレム巡礼に向かう人々の保護のために設立されたが、軍事力、政治力、経済力すべてを持ち合わせた超国家組織に変貌を遂げる。西洋歴史小説の第一人者がその興亡を描く。
感想・レビュー・書評
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テンプル騎士団と十字軍の区別にも自信がないような状態だったが、だからこそ読んでみたかった。調べると、十字軍の一部として活躍したキリスト教の修道騎士団。修道士のように禁欲的な生活を送りつつ、戦士としても活動するという異例の存在だったらしい。
フリーメイソンとの繋がりや陰謀論的存在としても扱われがちだが、その事についても本書で触れられる。私の理解が浅いだけだが、その所為もあって何やら神秘的な印象だ。
テンプル騎士団は、第1回十字軍(1096〜1099年)によりエルサレムが奪還された後成立。目的は、聖地巡礼者の保護と軍事的防衛。当時、十字軍の勝利でエルサレムはキリスト教徒の手に戻ったが、巡礼路は依然として盗賊やイスラム勢力の脅威が残っていた。また、キリスト教の聖地と信徒を守るという役割も担ったという。後に教皇とフランス王の支持を得て、騎士団は急成長する。
聖地や周辺のキリスト教国家(十字軍国家)の防衛に参加したため、私が混同してしまったのだろう。ユニークだと思ったのは、その巡礼の保護を通じたビジネス的側面と、王や貴族から独立した超国家的な存在だったこと。しかし、これが後に多くの敵を生む原因にもなる。
その物語を西洋、中世史小説家が描くのだから面白くないわけがない。ただ、私にとっては学びの方が多かった気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本や映画、果てはゲームに至るまで、折にふれ登場するテンプル騎士団。名前は知れど、よく知らない。で、勉強したくなりました。
わかったのは、騎士にして修道士という二面性にとどまらず、軍隊、警察、地主、農家、商人、運送業者、旅行業者、そして金融業者と東西を股にかけ、Googleも真っ青な超国家的組織だったということ。
まさに空前絶後の存在が、ああもあっさり滅びてしまい、後の世では秘密結社だとか斜めに上の角度から語られるようになるのは歴史の無常を感じる。肥大しすぎて組織としての在り方に問題があったのか、本書からはそこまでは分からなかった。カタカナが多くて読みにくいのはお覚悟を。勉強になりました。 -
ヨーロッパ初の常備軍であり、ヨーロッパ一の大地主であり、ヨーロッパ最大の銀行。城塞を持ち、農場を持ち、銀行窓口でもあった支部をヨーロッパ中に張り巡らせた。超国家的な組織。それでもあっけなく滅びた(13日の金曜日)。ジェダイの騎士の元とも言われる。
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子供に、100万円クイズとしてテンプル騎士団とはなんだと、出した。外れたけど、後日しっかり覚えてた。質問するには、インパクトが大事。
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ヨーロッパの警察であり、銀行でもあったテンプル騎士団。漠然と十字軍の一部という印象を持っていたが、悲しい最後も含めロマンを感じさせる200年の物語。ジェダイに例えた箇所がたくさん出てきてその度さらに切ない気持ちになる。
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点と点がつながる一冊。とても歴史的に詳細に記載されている。特にテンプル騎士団の発生、すべての十字軍の経過、戦歴、そして東方での活躍をバックアップするための西方でのシステム、とても勉強になりました。中世の物理的+金融ネットワークであったことも強力な集団として理解ができました。各物語で知っていた中世のヨーロッパ史がとても良く理解できました。
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フィリップ4世のテンプル騎士団の弾圧からスタートし、歴史を遡って騎士団の結成から活躍、その富と権力の源泉まで具体の数字を挙げながら解説
入門編としてとても良い -
様々な伝説が時にオカルティックにすら語られるテンプル騎士団の実態を、細かな事実を積み重ねながら紐解いていく、まさにテンプル騎士団の総合ガイドブックのような本。澁澤龍彦の「秘密結社の手帳」でテンプル騎士団のことを知った身としては、なるほどあの事実の裏にはこういう事情があったのかと、話の辻褄が合う感覚を得られたのはよかった。
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かねがねヨーロッパを旅するときに、知っていた方がより楽しめるなと思っていた「テンプル騎士団」。これまでなんとなくしか知らなかったので、その成り立ちや滅亡の経緯、手掛けていた様々な事業などについて初めてちゃんと理解ができて、たいへん面白かった。まさか中世に国をまたいで、銀行業のようなことまでしていたとは!何世紀を経ても名前が残っているだけの団体だったのだと納得できた。(滅亡の経緯はなんだかとても残念な感じではあるけれど…)
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十字軍時代に誕生した多くの騎士修道会の一つ、空前絶後の影響力を持つ騎士団がありました。
それがテンプル騎士団で、国王や教皇だけでなく聖ヨハネ騎士団やチュートン騎士団をも凌駕するものでした。
修道会であり、軍隊であり、農地であり、銀行であり、世界最大の地主だったのです。
彼らは一体何なのか、歴史小説家の筆致によって綴られます。 -
12世紀から14世紀のこの時代の西洋の知識は全然自信がなかったが、非常にわかりやすく読めた。
この時代はキリスト教とイスラム教の対立が世界を二分しており、国という物よりもどちらの宗教を信じているかが人々の中心だった。
テンプル騎士団が常備軍であり、領主であり、銀行であったということは驚きだった。
作者の小説を読んだことがないけど、『王妃の離婚』とかおすすめらしいから読んでみよう。 -
テンプル騎士団が圧倒的な力を持ちながらもフランス王の前に屈したこと,街道や運輸を整備し守ったこと,銀行のような存在だったこと,常備軍だったことなどその特長が,物語を語るように語られ興味深かった.
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今の騎士団のイメージの源流となったテンプル騎士団。封建制度における常備軍としての先駆性や、経済活動、特に銀行として資産の保管と遠隔地間の為替機能を備える一種の銀行であったことなど、大変面白く、勉強になりました。十字軍は信託の母体となったとも聞きます。金融の始まりに果たした役割は大きいですね。
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国際金融資本がアメリカ軍を持っていたもの、という比喩表現で締めくくられた本書は、歴史を趣味として愛好する者にとってはこの上なく楽しい本だった。十字軍によりキリスト教徒が獲得したイスラエルへの巡礼者を盗賊から守るために組織されたテンプル騎士団は、やがて為替(両替)機能や(物理的な)送金機能を有するようになり、一大地主として国家へ相対する強力な存在として台頭していった。1307年10月13日にフィリップ4世が取った強行的な逮捕、処刑は、いかに彼らが国家権力から見て恐ろしく強大な力を持っていたがが伺える。異端審問への反対、宗教国家への反対、超国家的な思想という点でフリーメイソンと共通性があり、その起源として謳われているのは非常に心躍る。
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テンプル騎士団を中心に12世紀〜14世紀の欧州・オリエントの歴史を再確認できる。教皇の最盛期から、教皇のバビロン捕囚まで、これから絶対王政を迎える歴史の転換期。十字軍ぐらいのイメージしかなかったが、教皇直属で様々な特権を持ちグローバルネットワークを活かして金融や経済も刷新させた革新的な超国家集団だったとは、印象が大きくかわった。封建制度が根強い時代に組織的な軍事力も備わっており、その後の欧州の歴史に大きな影響を与えた。十字軍自体はイスラム世界から古代ギリシア由来の発達した科学を西方に伝え、中国の航海術が大航海時代のきっかけにも繋がった象徴的な出来事だった。イスラム勢力はセルジューク・トルコ、ファーティマ朝エジプト、アッバース朝シリアから始まってサラディンのアイユーブ朝、ホラズム朝、イベリアでは後ウマイヤ朝、バイバルスのマムルーク朝…世界史で習った懐かしい名前が多く出てくる。テンプル騎士団はフィリップ4世の策略で壊滅させられるが、唯一ポルトガルでキリスト騎士団として存続し、エンリケ航海王子も、ヴァスコ・ダ・ガマも輩出していたとは驚きだ、艦隊の赤十字にも由来があるという。チュートン騎士団はその後マリエンブルクに移ってプロイセンの元になり、チュートンがドイツの訛だとか。聖ヨハネ騎士団はロードス島に落ち着く。諸侯や封土などが国家へとまとまっていく時代の流れはタイミングこそ違えど各国で広まっていった。フリーメイソン云々というのは都市伝説に過ぎないか
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テンプル騎士団とフリーメーソンは直接関係ないのだということを理解。道中警護から銀行的な要素まで、中世のインフラとしての役割を果たしていたことがわかった。なんとなく、目的を失った組織は潰れて(この場合潰されて)しまうのだなと感じる。フランス王から狙われなければ確実に世界銀行の元になったはず。
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12世紀初頭に現れた『テンプル騎士団』。エルサレムへ向かう人々の保護を目的に、修道士による武装集団として誕生したが、その後の活躍・実力により、政治的、軍事的、政治的に超国家的な存在となったがために、各国に疎まれ、そしてフランスに壊滅させられた。小説家による新書で、どっち付かずな構成だったが、まぁ、面白かった。
『ジェダイ騎士団を彷彿とさせる。』と、書評にあったがために読んでみた。スターウォーズロスです、、、
著者プロフィール
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