一神教と戦争 (集英社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087210606

作品紹介・あらすじ

なぜキリスト教徒は戦争に強いのか? 西欧思想に通じた社会学者とイスラーム学者による、互いの立場に妥協せずに展開されるスリリングな対話から、紛争と衝突の時代を見通す智慧が見えてくる。

感想・レビュー・書評

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  • キリスト教徒とイスラム教の社会や政治のあり方への影響を比較しつつ、「キリスト教がなぜ戦争に強いのか?」とか、それぞれの国での政治の仕組みや、これからの戦争や世界システムについて、議論する本。

    対談を本にしたものなので、スラスラと読めるかと思ったが、かなり濃縮度の高い議論で、二人の著者がそれぞれの考えを述べて、共通点を確認したり、対立したり。この議論についていくのは、わりと時間と体力を要した。

    スリリンな本であるが、でも辿り着くところは、まあそうかな〜というところかな。宗教が社会に影響を与えるのもわかるけど、なんでもそれで解釈できるわけでもないだろう〜と思ったりする。

    著者のひとり中田さんの本は読んだことがないのだけど、対話形式でない「おわりに」の文章を読むと、改めて彼の考えていることが一定のまとまりを持って書かれてあり、有益であった。彼の単著も読んでみたいと思った。

  • 第1章 戦争観の違い イスラームvsキリスト教
    すべての宗教やイスラームに帰する
    キリスト教での啓示と理性
    ジハードと内戦
    第2章 ナショナリズムと戦争
    ネーション
    イスラームはネーションを形成しにくい
    神の支配と神の王国
    ナショナリズムと戦争
    第3章 キリスト教徒はなぜ戦争がうまいのか
    火薬革命→封建領主を一掃
    第4章 ヨーロッパのシステムは普遍的なのか
    イスラームは血縁を増幅
    聖俗主義vsイスラーム主義
    第5章 核の脅威と国際社会
    第6章 イスラームは国際社会と、どのように調和するのか
    歴史の経験をたどり直す
    偏見の色眼鏡を取り去る
    第7章 破滅的な核戦争を防ぐ智慧を持てるか
    ネーション・ステート=最大の暴力装置
    勝ったほうが正義

  • 橋爪大三郎氏とイスラム教の専門家の中田氏との対談。
    すれ違いも多く、分かりにくい。

  • イスラームとキリスト教は根本的に違うんだということがわかりました。

    イスラームは内向きという印象。

  • 東2法経図・6F開架:167A/H38i//K

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著者プロフィール

橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京大学大学院社会学部究科博士課程単位取得退学。1989-2013年、東京工業大学で勤務。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『教養としての聖書』(光文社新書)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『中国 vs アメリカ』(河出新書)、『人間にとって教養とはなにか』(SB新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)など、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『おどろきのウクライナ』(以上、講談社現代新書)、『中国共産党帝国とウイグル』(集英社新書)などがある。

「2023年 『核戦争、どうする日本?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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