- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087211504
作品紹介・あらすじ
情報を組み換え、新しい価値を創る!
梅棹忠雄の「知的生産技術」
柳宗悦の「創作的蒐集」
岡本太郎の「対極主義」
ハラルド・ゼーマンの「構築されたカオス」
新たな価値をいかに生み出すのか。
「価値」「文脈」「地域」「境界」「事故」「食」「国策」という七つのテーマごとに、現代美術に限らない「知的生産技術」としてのキュレーションの実践を読み解く。
庶民の生活雑器を収集し独自の価値体系を築いた柳宗悦の「民藝」、博物館の資料展示の見せ方を刷新し賛否両論を巻き起こしたフランスの「ケ・ブランリ美術館」、インディペンデントキュレーターの誕生によって観光資源として多くの来場者を集めるようになった芸術祭、死後見いだされたアウトサイダーアートの偉業――。
情報を組み換えることで新たな価値を生み出すキュレーションという営みは、誰もが情報生産者となりうる現代を生き抜くための創造的なヒントに満ちている。
●目次
序章 展覧会企画と情報検索
第一章 「価値」のキュレーション
第二章 「文脈」のキュレーション
第三章 「地域」のキュレーション
第四章 「境界」のキュレーション
第五章 「事故」のキュレーション
第六章 「食」のキュレーション
第七章 「国策」のキュレーション
終章 展覧会――情報処理としてのキュレーション
●著者略歴
暮沢剛巳(くれさわ・たけみ)
一九六六年、青森県生まれ。東京工科大学デザイン学部教授。
美術・デザイン評論。著書に『オリンピックと万博』『現代美術のキーワード100』(以上、ちくま新書)、『世界のデザインミュージアム』(大和書房)『エクソダス―アートとデザインをめぐる批評』(水声社)など、共著に『大阪万博が演出した未来』『幻の万博』(以上、青弓社)など。
感想・レビュー・書評
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これまで作品そのもの以外では、展示方法やレイアウトくらいしか気にしたことがなかったけれど、それ以外にも面白がるポイントがあると知ると、展覧会の楽しみが拡がる感じ。映画を監督で選ぶように、展覧会をキュレーターで選ぶ、という視点もあるかも。そして、自分自身も、自分がキュレーターになって拡張させていきたいものだ…と思ったのでした。
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「6章 『食』のキュレーション」以外は読了。
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展覧会で、作品を見ることを主眼においていたが、その企画段階での思い、ものを集める思い、そもそも何を展示するのか、といった背景を今後、考えさせられる。
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2022.12.04 とても刺激的で、多くを考えるきっかけになった。自分にとっては、とてもありがたい内容であった。価値や文脈、境界のキュレーションと、地域、食、事故、国策のキュレーションが並列に語られるべきなのか?微妙なズレを感じたが、それは読者サイドの理解不足なのかもしれない。いずれにせよとても参考になった。
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キュレーションとは何かを語ってて、それ自体はすごく目新しい考え方というわけではないんだけど、例に挙げられてる古今東西の事例が面白かった。特にヴィヴィアンガールズって初めて知ったけど、バックグラウンド含めて興味深い!いつか全編しっかり見てみたいな。
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キュレーターの仕事がよくわかった。
「物としての情報」を収集・分類し再構成して「価値を生み出す」。 -
なんとなく読書。
キュレーションという言葉も知らなかったけど、
思ったより、いい読書になった。
NOTE記録
https://note.com/nabechoo/n/n53ac997d94a0?magazine_key=m9672e1d4fe74
キュレーションは、情報を集めて整理し、
新たな価値を産み出したりすることみたい。
内容
1.価値のキュレーション
2.文脈のキュレーション
3.地域のキュレーション
4.境界のキュレーション
5.自己のキュレーション
6.食のキュレーション
7.国策のキュレーション
何でもない者でも、
何か面白い事を、
できるんじゃないかと、
思わせてくれた。
ちょっとよく分からないところも
多々あったけど、
まあ、それはいいとして、
単純に、終わりを読んだら、
上げ気分!
世界を自由に漂っていくこと! -
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