アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち (集英社新書)

  • 集英社 (2025年2月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784087213522

作品紹介・あらすじ

LGBTに関する議論から取りこぼされてきたものがある。
それが「アセクシュアル」「アロマンティック」などのセクシュアリティだ。
アセクシュアルとは「他者に性的に惹かれない」という指向で、アロマンティックとは「他者に恋愛的に惹かれない」指向をいう。
私たちは「誰しも他者を恋愛的な意味で『好き』になったり、性的な関係を持ちたいと思ったりするはずだ」という前提で日々を過ごしがちだが、そういった思い込みは彼らの存在を否定することになる。
本書ではアセクシュアルやアロマンティックの人々の経験や置かれている状況、歴史、そして関連する用語や概念を詳細に解説する。

松浦優(まつうら・ゆう)
一九九六年福岡県生まれ。
九州大学大学院人間環境学府博士後期課程修了。
博士(人間環境学)。
九州大学大学院人間環境学研究院学術協力研究員。
専門はクィア・スタディーズおよび社会学。
共著に『フェミニスト現象学:経験が響きあう場所へ』『アニメと場所の社会学:文化産業における共通文化の可能性』『恋愛社会学:多様化する親密な関係に接近する』『入門・家族社会学:現代的課題との関わりで』。

【目次】
はじめに――「好きになる」とは
第1章 アセクシュアル/アロマンティックとは何か
第2章 Aro/Ace の歴史
第3章 Aro/Ace の実態調査
第4章 差別や悩み
第5章 強制的性愛とは何か
第6章 セクシュアリティの装置
第7章 結婚や親密性とセクシュアリティの結びつき
第8章 Aro/Ace の周縁化を捉えるために
第9章 Aro/Ace のレンズを通して見えてくるもの
おわりに

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

多様なセクシュアリティについての理解を深めることができる一冊で、特にアセクシュアルやアロマンティックの人々の存在を丁寧に描いています。著者は、一般的に抱かれがちな「誰もが恋愛や性的な関係を求める」とい...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館本

    数字的なものはなんとなくしっくりこなかった。
    細かすぎて、どこまで数字が確実に実態を捉えているのか納得できなかったというか。
    人は十人十色で同じ性格の人なんていないんだから、性の多様性を枠で仕切ることってできるのかな。

  • 知っていますか?“アロマンティック・アセクシュアル” | NHK | WEB特集(2022年3月22日)
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220322/k10013544761000.html

    恋愛的指向のひとつ「アロマンティック」とは 特徴やアセクシャルとの違い | ELEMINIST(2023.02.27)
    https://eleminist.com/article/2535

    素肉は肉より出でて、しかし肉には非らず──ヒューマノジェンダリズム批判序説 | 【公式】攻殻機動隊グローバルサイト(2024.02.07)
    https://theghostintheshell.jp/mma/column/column09

    境界線の虹鱒
    https://mtwrmtwr.hatenablog.com/

    松浦 優 (Yuu Matsuura) - マイポータル - researchmap
    https://researchmap.jp/mtwrmtwr

    アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち/松浦 優 | 集英社 ― SHUEISHA ―
    https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721352-2

  • ジュンク堂のノンフィクションフェアみたいなやつで見かけて購入。ラベルは便宜的なものである、一度使ったラベルから別のラベルに変えて良い、合わないラベルに自分を合わせなくて良い、という箇所を筆頭に、安心安全に読めた。経験によって定義されない。ジェンダー差がある。(P188)
    だれにもなにもおもわれたくね〜〜。

  • 人間は誰かを好きになるものというのはただの決めつけ、そして恋愛的に惹かれることと性的に惹かれることは必ずしも一致しない。意識してないだけで自分の中にも思い込みや偏見があって、無意識のうちに誰かを傷つけているのでは・・・とすごくドキリとした。Aro/Aceの人を尊重しましょうという単純な話ではなく、Aro/Aceの観点から性愛や恋愛に対するステレオタイプやバイアスを考えてみようという切り口が良いなと感じた。内容を完全に消化するには時間がかかりそう。これから何回も読み返していきたい。

  • 女性に性的魅力を感じ、恋愛対象も女性という、いわゆる普通の私には体感としては
    分からない世界。性的惹かれ、恋愛感情を持たない人たち。
    でも、知っておかなければいけないと思う。
    先日の参院選で躍進した政党は、男女しかありえん!と言い切る。
    少数を切り捨てる。
    そりゃ、そのほうが楽だ。いろんな人がいる、と思うと、複雑で、ややこしい。
    でも、存在しているのだ。
    流石に今は左利きの人を排除はしないだろう。1割存在する。
    それと同じことなのだ。割合はもっと少ないかもしれないが、
    性的に単純ではない人が相当数いるということは、知らなくてはいけない。
    安易に、昔ながらの家族が一番、などといってはいけないのだ。
    そんなものは実は存在しないのに。
    選択的夫婦別姓を認めないのも根は同じ。
    自分の古い、かつ、固定的な価値観を他人に押し付けるだけ。
    何が、親の苗字が違うと子供がかわいそう、だ。
    そういう形でよその子を気にするのであれば、学校給食がなくなると一日一食になる
    家庭の子を心配しろ、ケアしろ、といいたい。
    日本を愛する、などといって、実は自分の価値観しか認めていないのだ。
    なので、難しい本だったが、私は学ぼうと思って、この新書を読んだ。

    はじめに――「好きになる」とは
    第1章 アセクシュアル/アロマンティックとは何か
    第2章 Aro/Ace の歴史
    第3章 Aro/Ace の実態調査
    第4章 差別や悩み
    第5章 強制的性愛とは何か
    第6章 セクシュアリティの装置
    第7章 結婚や親密性とセクシュアリティの結びつき
    第8章 Aro/Ace の周縁化を捉えるために
    第9章 Aro/Ace のレンズを通して見えてくるもの
    おわりに

  • アセクシュアル(asexual)、アロマンティック(aromantic)という見かけることの少ない用語に興味を持って読んでみたが、学術論文の体裁を取りながら一般の人に理解できるように苦労した著者の力量に感謝です.他者に性的に惹かれないという意味のアセクシュアル、アロマンティックだが、様々な恋愛的指向があること自体ある程度知っているつもりだったが、それだけ人間の多様性が現れる分野なのだと感じた.p171で議論されていた経済システムのジェンダー構造と異性愛規範の関係を総括した「結婚制度を根拠として経済システムのジェンダー構造は構築されており、また経済システムのジェンダー構造によって結婚制度は形作られている」という文言は深い意味があると感じた.asexual spectrum=Ace, aromantic spectrum=Aroを組み合わせてAro/Aceという語句でこのような分野を表現するのが一般的である由.注意して見ようと思っている.p247に出てくるBDSMも面白い提起だと感じた.拘束と調教(Bondage, Discipline)、支配と服従(Dominance, Submission)、加虐と被虐(Sadism, Masochism)の頭文字からできた語句だが、このような分野の研究者が多いことも驚きだ.

  • Aro/Aceについての説明だけでなく、Aro/Aceの視点から(異)性愛世界において当たり前とされている恋愛・性愛がらみの諸々に突っ込んでいく内容で、Aro/Aceというトピックに縁のなさそうな人ほど読んでほしい本。
    自分自身恋愛的/性的関係性の実践に関心がないことで何か不快なことを言ってくる人々が周りに特にいなかったのであまり困ってないと思っていたが、実は今の社会構造の中で生きているだけで不利益を被ることがあるのだとわかった。
    差別は排除(「恋愛感情が無いなんて普通じゃない」という非難)されたり存在を抹消(「まだいい人に出会ってないだけ」と言われカミングアウトを否定される)されたりというコミュニケーション上で起こる差別の他にストレートに金銭や生活が絡んでくるような法や社会経済の構造による差別もあるので、個々人が"寛容な"マインドを持ってそれで解決というわけではない。
    同性婚に関しても単に可能にするだけでなく結婚に付いてくる様々な権利義務を外し、結婚を最小化する必要がある。そもそも婚姻関係単位の福祉システムそのものが(この国においては異性愛の)恋愛的指向や性的指向を持っていてそのような関係に至りやすい人々を特別扱いする不公平なもので、自立した大人二人の関係に特に保護は要らないのだから完全個人単位やケアする人―される人(親子など)単位にすべきだが、日本という極めて保守的な国でこんなコストのかかる大工事ができるのは何十年後になるのやら……と仄暗い気持ちになった。

  • アセクシャルやアロマンティックについて学べる入門書的な新書があればいいのに、と思っていたところ、こちらの本が刊行された。やったー。
    自分なりにアセクシャルやアロマンティック、Aスペクトラムなどについて学んできたつもりだったが、読んでみると、すでにわかっている部分もあれば、初めて知る内容もあり、非常に興味深かった。

    特に第3章「Aro/Aceの実態調査」にある “『性的』なるものを捉え直す” という節で、マスターベーションや性的空想について、一般的に想定されている内容を再考しようとする試みがあり、おもしろかった。自分自身でも腑に落ちる点が多くあった。

    『アセクシャル/アロマンティックとは何か』、『Aro/Aceの歴史』、『Aro/Aceの実態調査』、『Aro/Aceの差別や悩み』、『強制的性愛について』、『セクシュアリティの装置』、『結婚や親密性とセクシュアリティがいかに結びつけられているか』、『Aro/Aceの周縁化を捉えるには』、『Aro/Aceを通してこそ見えてくるもの』といった章立てで構成されており、フーコーなどの引用もあるが、やさしく再構築して解説されているため、十分に読み取ることができた。

    こうした本が存在すること自体が、Aro/AceやAスペクトラムの人たちにとって支えとなり得るし、これを読むことで、少なくとも現時点で定義されているAro/Aceについて知ることができる。
    刊行された意義の大きい一冊だと思う。

  • 自分は絶対にアセクシャル/アロマンティックではないと思う人にこそ本書を読んでほしい。特に第5〜7章。

    性に対してどのような考え方が社会で主流、そして規範とされているのかを知ると、社会の歪みが見えてくる。説明のための言葉を本書からいただきました。

  • 勉強になった。表向きはアセクシュアルとかの存在宣言と社会運動みたいなかんじだけど、セクシュアリティ/ジェンダーをめぐる社会学の入門書にもなっていて優秀だと思う。ジェンダー社会学まわりの面倒な概念を確認したい人にもよいと思う。

  • 2025.12.15-2026.02.05

    ある時期から、私の認識していた「アセクシュアル」が「性的惹かれがない人」だけを指すようになった、と感じた。はじめにこのラベルを知った時は「恋愛的な惹かれ、また性的惹かれもない人」に当てはまっていたのに、ここ数年他人に自身の性的指向を開示する機会がある場合、「私はアロマンティックでアセクシュアルである」と説明するが増えた。

    その実感から、自身の中の「Ace/Aro」への理解は古く、知識は変化しているかもしれないと思ったことがこの本を読むきっかけだった。

    結論から言えば、この本を読んだことで、改めて自分の中に漠然といた「強制的(異)性愛」という社会への疑問や不満が一気に輪郭をもった気分だった。
    ここについては本文にあった

    p214-l1
    一般的に当たり前とされてきる枠組みそのものを組み直すことが重要になるのです。

    が非常にしっくりきている。
    私には「恋愛のコード」というものを現実の中やフィクションの中で自然に捉えることができない。
    恋愛を題材にした創作物なども楽しむことができるが、ある時から私はそういった作品を楽しめている時「初めからこの物語は恋愛が発生しますよ」という条件を頭に入れてから、「その流れが来る前提」で構えて見ていることに気がついた。
    それを実感したのはジブリの「海が聞こえる」という作品をリバイバル上映で見た時だった。
    何の前知識もなく見ていたが、主人公がヒロインを恋愛のコードで好きだということを、別の第三者(映画内のキャラ)が指摘するまで一切気がつくことができなかったのである。

    それは、主人公の行動は私にとって違和感を持たないほど「当たり前に日常で起きる親切・善性」だったからである。「好きだからこうしてあげあい」という前提が日常の中で生まれていることに、気がつくことができなかった。どこでその親切心が恋愛のコードに切り替わったのか、そもそも初めからそうだったのか、今でもわからない。
    映画の感想を見たり、人に話すと「鈍感?」、「え?なんで?」と聞かれることが多く、世界というのは私が思っているよりずっと「恋愛のコード下に置かれている」のかもしれない、と気がつくことになった。

    p212-l9
    そのような戦略として、ぱっと見では「普通」であるにもかかわらず、実はそうではない(かもしれない)という気づきを与えるという実践が挙げられます。

    これは本来であればマイノリティに向けられている言葉なのかもしれないが、私の中では間違いなく社会に対してこの言葉が向けられた。
    ぱっと見では「人として当たり前の親切」であるにもかかわらず、実はそうではない(恋愛のコードかもしれない)という気づきがあったのだ。実際、異性からのコードを読み取れず嫌な思いを自分も、相手にもさせてしまってきたと思う。
    今回今本を読んだことで、前提条件をまず疑うこと(相手も自分と同じだとは限らないこと)、また、一般的に(もしくは自分の中で)当たり前とされてきる枠組みそのものを組み直すことが重要になる、というのを念頭に置いて社会と関わっていきたいと思った。

  • LGBTQ+の+に含まれる人たちの解説書。

    マジョリティーの中にもマイノリティーの中にも濃淡があって、どっちに属するかなんてわからなくなる。
    恋愛指向がないというと、運命の人と会ってないからと言われるのだと。運命の人ってそんなに沢山いるのか?会えてない時点で運命の人ではないのでは?うーん。。。

  • <学生コメント>
    みなさんは自身の恋愛や性的なあり方について考えたことや違和感はありますか? 恐らく、そういった方はあまり見かけないと思います。ですが、そういったことで自分の中で生きづらさや違和感を感じている人はきっといる思います。この本ではアセクシャルやアロマンティックの観点はもちろん、それ以外の視点についても社会への問題提起を含んでおり、幅広い点から考察がなされています。少し難しいかもしれませんがそういった悩みのある方におすすめしたい本です!!

  • タイトルからは分かりにくいけれど、この本はアセクシュアル、アロマンティックの観点から様々な論点を取り上げることで、セクシュアリティに関する認識や社会のあり方そのものに問いを投げかけることを目的にしている。例外的な少数者への配慮はもちろん大切だが、それを超えて社会の構造的な問題に目を向けなければならない、と著者は述べている。取り上げられている論点はひとつひとつ段階的に論じられているので、少し時間はかかったが、納得しながら読むことができた。

    ただ、アロマンティック、アセクシュアル研究のこれまでの蓄積もやや細かめに示されているので、論文調で読みにくいと感じる人もいるだろう。著者が感情的な議論がしたいのではないことが明らかになるので、これはこれで良いと思うのだけれど。

    (253ページ)ここまで議論してきたように、現状の社会は(異)性愛という特定のセクシュアリティを特別扱いする仕組みになっています。その仕組みを改めることなしに、ただ「同性愛者もいるよね」「アセクシュアルもいるよね」と言っているだけでは、構造的な問題は解消されないのです。

    新たな視点を持って、当然とされている考え方や社会の仕組みを見直してみることができそうだ。フーコーの紹介も興味を引かれたし、今後の研究の進み具合も気になる。

  • 縁あってこの本を読もうという気持ちになったのだが、その巡り合わせにまずは心から感謝したい。自分の愚かさしかり、どうしようもなく差別的な思考枠組みに支配されていた(いる)と気づかされた。私はおそらくアローかつセ・リーグとパ・リーグの区分を実感しない女だけれど、それでも当たり前にこの世界の誰も傷つけたくないし、文字通り誰も傷ついてほしくない。ただそれだけのことなのに、どうしてこんなに難しいんだろうか。私たちは幸せになれるんだろうか。幸せってなんなんだ。とまれ、有意義な本だったのでとてもオススメです。

  • 強制的異性愛がいかに親密関係のあり方を規定しているか?という、タイトルから想像したことよりももっと大きな話だった

    歴史的にセクシャリティが多数派ではないとそれは罪とされ⇨病理的なものとされるなど排除されてきた経緯がある ただもともと差別用語だったクィアや同性愛者を逆手にとって自分たちの反差別運動に流用してきた

    分類としてはラベリングできるものだけでもこんなに細かいんだっていうのにまず驚いたのと、本書では繰り返し"ひと口に〇〇といっても、様々なケースがあるため個別具体的なものとして、ラベルだけで一方的に決めつけたり判断したりしてはならない"と説く

    当事者たちが言われたりされたりして嫌だった経験は意外と身近で会話のノリでつい口走ってしまいそうなことも多かったので気をつけねばと思った

  • かなり内容の詰まった本で読み応えがあった。強制的性愛というワードなど初めて触れる、考えるテーマも多く、普段の生活で所与のものとしている概念が突き崩されるような印象。非常に興味深い。
    ガニングのアトラクションとしての映画という概念と泉信行の心の模倣論はなるほど!と思った。これらはこれらで読んでみたい。
    ガニング アンチスペクタクル 東京大学出版会 2003年
    泉信行 美術手帖第66巻(第1016号)2014年

  • 新書の中ではかなり満足度高め。アロマンテイックやアセクシャルについて基本的なところをおさえられるのは勿論だが、フーコーの基本的な解説などもあり、セクシュアリティ論入門としても◎。
    マスタべーションが必ずしも性的な動機から行われなかったり、アセクシャルの人が性的なコンテンツを摂取する際、アトラクション映画的な楽しみ方をしていたり、自分にも部分的に当てはまるところがあり、クィアな欲望のあり方の普遍性を感じた。
    また、アセクシャルやアロマンテイックの人が被る認識的不正義は他の問題にも敷衍されうるし、腐女子やSM愛好家のあり方も見直せそう。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/827738

    「他者に性的に惹かれない指向」「他者に恋愛的に惹かれない指向」。
    その人々の経験や置かれている状況、歴史、そして関連する用語や概念を詳細に解説する。

  • この本は「アセクシャル・アロマンティック」を主に扱うとしながらも、その他のセクシュアリティなどについても言及されており、かなり充実感があったように思う。
    クィアスタディーズでの重要な視点や論点についてかなり幅広く、かつ簡潔にまとめられているため、これからクィアスタディーズの入門書としても機能するのではないかと感じさせられた。

    私は本書で紹介されていた「強制的性愛」や「異性愛規範」のレンズを通すことによって、さまざまな性的な言説に対して感じる違和感や不快感の原因を可視化することができるようになったと感じた。そもそもなぜ性的な関係が特別視されているのか、「男女間の友情が成立しない」という言説はなぜ生まれるのか、など、性に関しての疑問や違和感を感じているならば、この本はかなり有意義な視点を提供してくれるだろう。

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