アメリカのいちばん長い戦争 (集英社新書)

  • 集英社 (2025年5月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784087213621

作品紹介・あらすじ

1975年4月30日。かつて「アメリカ史上最長の戦争」だったヴェトナム戦争が、大きな挫折に終わった日から50年。
その一部は新たな「最長の戦争」となったアフガン戦争終結までの日々とも重なる。
ケネディ政権時代に始まり、ニクソン/フォード政権期に終わったはずの戦争は、その後も長く遺恨を残していまに至る。
ふたつの「いちばん長い戦争」のあいだに起こったことは何か。そこで残されたものは何か。
現代アメリカの「分断」の源流をたどる、新たな角度から直視したアメリカの政治文化と社会の現代史。

◆目次◆
第1章 始まりのない戦争
第2章 闇のなかの星条旗
第3章 病の幻影
第4章 擬制と神話
第5章 巨塔の影のなかで
第6章 終わりのない戦争

◆著者略歴◆
生井英考 (いくい えいこう)
1954年生まれ。慶應義塾大学卒業。アメリカ研究者。2020年春まで立教大学社会学部教授、同アメリカ研究所所長。
著書に『ジャングル・クルーズにうってつけの日――ヴェトナム戦争の文化とイメージ』『負けた戦争の記憶――歴史のなかのヴェトナム戦争』『空の帝国 アメリカの20世紀』ほか。
訳書に『カチアートを追跡して』(ティム・オブライエン著)、『アメリカ写真を読む』(アラン・トラクテンバーグ著)ほか。

みんなの感想まとめ

アメリカの歴史における長期的な戦争の影響を深く掘り下げる本書は、ヴェトナム戦争からアフガン戦争に至るまでの道のりを通じて、現代アメリカの分断の根源を探ります。著者は、戦争がアメリカ社会にどのような影響...

感想・レビュー・書評

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  • アメリカ史上最長の戦争だったヴェトナム戦争を中心に、新たな最長の戦争といわれるアフガン戦争までの間に起こったことを分析することで、現代アメリカの問題点を考える。

  • ◆威信堕とした敗北の記憶[評]風元正(文芸評論家)
    <書評>『アメリカのいちばん長い戦争』生井英考 著:東京新聞デジタル 2025年6月8日 有料会員限定記事
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/410154?rct=book

    特集50/80 誰も知らない戦争? 生井英考 | 生井英考 | ほぼ日刊イトイ新聞
    https://www.1101.com/n/s/5080/eiko_ikui/index.html

    生井英考さんの書評|好書好日
    https://book.asahi.com/reviews/reviewer/11003936

    生井 英考 (Eiko Ikui) - マイポータル - researchmap
    https://researchmap.jp/eikohikui

    アメリカのいちばん長い戦争 – 集英社新書
    https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/1262-d/

    アメリカのいちばん長い戦争/生井 英考 | 集英社 ― SHUEISHA ―
    https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721362-1
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    (yamanedoさん)本の やまね洞から

  •  社会学者による、ベトナム戦争が米に与えた影響から現在まで。80年代、大衆娯楽も含めた痛みへの共感と癒し。90年代、湾岸戦争を経て表面上は「克服」。2000年代、9.11同時多発テロはベトナム戦争時代の反戦活動者をも戦争支持に変える。9.11関連の記述が多いが、これは新しい「アメリカのいちばん長い戦争」アフガン戦争に繋がる。
     新書という形態もあり、著者が心の赴くままに書いたという印象もある。政治分析か社会への影響かも混沌。それでも、同時代の雰囲気は感じられた。

  • 最近のイラン情勢をきっかけにこの本を手に取りました。読み進める中で、アメリカが世界からどのような視線を向けられているのか、少し理解できた気がします。ドナルド・トランプに限らず、アメリカは以前から同様の振る舞いをしてきたのだと感じました。

    また、本書は単なるベトナム戦争の解説にとどまらず、その背後にあるアメリカ社会そのものに焦点を当てている点が印象的でした。歴史の出来事を通して、国の在り方や価値観まで考えさせられる一冊だったと思います。

  • 湾岸戦争もアフガン戦争も、ヴェトナムの亡霊との戦いだったと思うとぞっとする。敗戦という史実の火消しのために60年以上、すなわち人間でいえば生まれてから還暦に至るまでアメリカはずっと戦争をし続けてきたことになる。しかもアフガン戦争でアメリカは勝者になっていない。あくまで負けというステータスを伴わない「撤退」である。もしも「勝ち」という最終ステータスに拘る指導者が現れたら、それこそ「いちばん長い戦争」どころか「永遠に終わらない戦争」にもなりかねない。いかんせん「ヴェトナムの教訓六項目」を掲げたにも関わらず、以降の要人はことごとくドクトリンという名のシンドロームによって理念を歪曲させた前科があるから。

  • ●ベトナム戦争から今日にいたるまでのアメリカの政治文化を分析した本。
    ●アメリカの分断はベトナム戦争から始まったと説く。とくにニクソン陣営が展開した政治戦略である「南部戦略」や「ヴェトナム化戦略」といった世論工作により、大統領自らが「分断」に関わった経緯についても詳しく述べている。しかし、現在のアメリカ社会の潮流の原点がベトナム戦争にすべて回帰するものなのかどうかはわからない。ベトナム戦争が大きな要因であろうことは本書を読むことでも察しが付くが、より大きな視野で眺めてみることも欠かしてはいけないと感じた。

  • ベトナム戦争の歴史と影響。アフガニスタン介入によりベトナム戦争を越したが、アメリカの海外介入の矛盾は1割しか実際にベトナムにはいかず彼らは多くが貧しい階層のものだった。ベトナムアフガンともに戦争に慣れており、産学でゲリラ戦が有効。アメリカは国内の支持も得られず、手を引きたいと思ってもなかなかできない状況に追い込まれた。

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著者プロフィール

視覚文化論、アメリカ研究。立教大学社会学部教授。
著書に『ジャングル・クルーズにうってつけの日』(1987、2000、2016 岩波現代文庫)、『負けた戦争の記憶』(2000、三省堂)、『空の帝国 アメリカの20世紀』(2006、2018講談社学術文庫)など

「2019年 『ナチス映画論 ヒトラー・キッチュ・現代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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