水が消えた大河で ルポJR東日本・信濃川不正取水事件 (集英社文庫)
- 集英社 (2019年8月21日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087440140
感想・レビュー・書評
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三浦英之『水が消えた大河で ルポJR東日本・信濃川不正取水事件』集英社文庫。
JR東日本の信濃川の不正取水による自然破壊を描くルポルタージュ。
田中角栄の日本列島改造論以降、地方は首都圏の踏み台にされ、地方の人びとは安穏な暮らしや豊かな自然を次々と失っている。
福島第一原発事故では、何故、地方がリスクを犯してまで首都圏の電力を賄わねばならないのかと疑問を感じたが、このリスクと引き換えに地方は莫大な金を手にして来たのだから仕方が無い。地方が悪魔に魂を売ったのだから骨の髄までしゃぶられても文句は言えまい。
しかし、本作に描かれた信濃川の取水問題はJR東日本の地方をバカにしたような大量取水が原因で、しかも地方の一政治家とJR東日本との間で合意された水利権が発端なのだから事情は違う。地方が怒りを露にして当たり前なのだ。
同じことが来年の東京オリンピック開催でも起きている。復興五輪などと言って、東日本大震災や熊本地震などの自然災害の被災地の復興は後回しにし、首都圏だけで祭り騒ぎをしようと言うのだ。またも地方が首都圏の踏み台になり、犠牲になるのだ。この構図は中央と地方の関係を変えない限り、未来永劫続くのだろう。
本体価格680円
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