渋沢栄一 人間の礎 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087440386

感想・レビュー・書評

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  • 渋沢栄一に直接会ったことがあるという方に出会ったことがないにも関わらず、ここまで面白くかけるのは凄いです。
    ビジネス書としてだけでなく、小説としても楽しめる本だと思います。

  • 新一万円札にな?ということで読みました。実業家になる前の事までしか書いてなく、それも他の著書を読んだものとの事で、内容薄め。同じ事が何回も繰り返されていた為、苦痛だった。

  • 大河の予習で読みました。

    あまり書くとネタバレになるので詳しくは書きませんが、渋沢栄一の思想の変遷、人とのめぐり逢い、人生で大きなきっかけとなった洋行など書かれていました。
    作家さんの力量としては司馬先生に比べると普通ですかね。
    人生後半の実業家になってからについては書かれていなかったので、もう一冊読んでみようと思います。

  •  渋沢栄一という人物について、ひとつ驚いたことがありました。それは生年と没年です。1840(天保11)年に生まれ、1931(昭和6)年に亡くなっている。江戸時代に生まれた人が昭和まで生きていたことに、驚愕したのです。渋沢栄一にはそんなに昔の人ではないような印象を抱いていましたが、坂本龍馬や西郷隆盛などと同時代、つまり幕末の真っただ中を生きた人だったことを考えると、日本の歴史もまだまだ浅いものだと感じます。
     本書を読み、栄一の人生における四つの転機が見えてきました。
     一つ目は、幕臣の平岡円四郎との出会いにより、過激な尊王攘夷論者だったにもかかわらず、一橋慶喜に仕えることになったこと。
     二つ目は、慶喜の弟昭武にともない万国博覧会使節としてパリへ行ったとき、軍人ビレット(武士)が銀行家フリュリ=エラール(商人)に対し、威張ることなく礼儀正しく接しているのを見て衝撃を受けたこと。
     三つ目は、大隈重信と出会い、明治新政府の大蔵省に入ったこと。ここでの働きが、日本経済の近代化(資本主義)を促すことになります。
     そして四つ目は、明治6年、33歳のとき、井上馨とともに大蔵省を退職、実業家としての道をまっしぐらに進み始めたこと、です。
     私が心打たれたのは、栄一が〈うわべの世の中の動きと、世論の底に流れている地下水脈を見据えていた〉ために、自分の社会的立場に関係なく、すなわち攘夷派でも開国派でもない視点から、あるいはどちらの視点からでも、冷静に考え判断することができたことです。どんなときでも自分の理念を貫き、〈日本国民の生活を豊かにすること〉を第一に動いていた栄一を、心から尊敬します。
     本書では、主に渋沢栄一の前半生に力を入れて書かれています。それは、栄一の精神の原点を知ることが、この人物の理解に最も必要だと考えたから、とあります。詳しい後半生については、本が何冊が紹介されているので、いずれ読んでみてもいいかなと思っています。
     ちなみに、商業における考え方が生涯合わなかったという岩崎弥太郎との関係が、項羽と劉邦になぞらえて語られているのが、興味深くておもしろかったです。
     この評伝を読んで、『青天を衝け』がますます楽しみになってきた!

  • 出会いは偶然である。その出会いを活かさなければならない。出会いとは三通りの人間に遭遇するという事。①学ぶ人②語る人③学ばせる人
    読書は漫然と読まずに自分の人生に照らし合わせて、なるほどと感じながら読む。
    商売は知識と度胸と誠実さ、真心が必要。これは、人間社会すべてだと思う。
    そして相手の立場に立って考える事。

  • ①論語とそろばんの一致
    ②地下水脈の動きを感じて動く
    ③自己信念を持って、生涯学習

  • 2021.8.16読了

    渋沢栄一さんが実業家を目指したきっかけやその根底にある論語と算盤の考え方はいつ、どのように育まれたのか。
    実業家になる前の生涯の前半部分にスポットライトを当てて、書かれています。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00604935

    今、一番知りたい人物No.1!
    幕末から明治創成期にかけて八面六臂の活躍をした男──
    新一万円札の顔、渋沢栄一 激動の生涯を一気読み!

    「日本資本主義の父」、渋沢栄一。武蔵国血洗島村の農家に生まれた栄一は、幕末には過激な尊王攘夷青年となっていた。平岡円四郎との出会いが彼の運命を変える。一橋慶喜の家臣となり、その本質を捉えたぶれない判断力と交渉力でめきめきと頭角を現していく。パリで学び帰国した後は士魂商才を掲げ、明治維新政府で大蔵省の骨格を作り上げた後、実業界に移り、日本資本主義経済の偉大なる確立者、指導者となる。日本初の株式会社、日本初の銀行、第一国立銀行(現在のみずほ銀行)、東京商法会議所(現在の東京商工会議所)の設立など、その業績は枚挙にいとまがない。渋沢が設立に関与した会社の数は500以上。
    「論語(道徳)とソロバン(経済)の一致」という彼の理念を一貫して実践した生涯であり、精神的なものと経済的なものを両立させたという点で日本第一の人物。数々の業績を残して日本の資本主義を築いた渋沢栄一が、どのようにして偉人になりえたか、それを彼の前半生にさがして描き出す。短くて読みやすく、渋沢栄一の人物像を得るのに最適の書。(出版社HPより)

  • 20210322


    大河ドラマの主人公で、2024年には1万円札の顔にもなる渋沢栄一。

    明治維新の時代から近現代経済基盤を作りあげた大きな功績があるにも関わらず、人物について何も知らなかった。

    その素晴らしい思想に触れて、本人の著書 論語とソロバンも読んでみる価値ありと感じた。



  • 大河ドラマ青天を衝けでは、企業人としての渋沢栄一は描かかないらしい。それはどうやら、晩年の記録があまり残っておらず、描けないのだということ。この本を読んで合点がいった。
    彼の転機は3つ。
    ・尊皇攘夷派の彼が縁あって一橋徳川家の幕臣として働くようになったこと。
    ・徳川昭武のフランス留学に随行して士農工商のワク組みに囚われない近代を見たこと。
    ・大隈重信に誘われ大蔵官僚として働くも、前衛的すぎる改革が周りの反感を買って辞めたこと。
    そして凄さも3つ。
    ・時勢の本流を見極める洞察力
    ・粘り強い論理的な弁術
    ・理財(財務のセンスと経営力)

    大河ドラマというより、TBS日曜劇場のような脚本で見てみたい気もする。

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著者プロフィール

歴史作家。東京都知事秘書、広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。退職後作家活動に専念。人間管理と組織の実学を歴史の中に再確認し、小説・ノンフィクションの分野に新境地を拓く。『上杉鷹山』『小説徳川吉宗』など著書は300冊を優に越える。

「2023年 『マジメと非マジメの間で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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