やめるときも、すこやかなるときも (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1537
レビュー : 96
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087440447

作品紹介・あらすじ

大切な人の死を忘れられない男と、恋の仕方を知らない女。

欠けた心を抱えたふたりが出会い、お互いを知らないまま、少しずつ歩み寄っていく道のり。
変化し続ける人生のなかで、他者と共に生きることの温かみに触れる長編小説。

【著者着歴】
窪美澄(くぼ・みすみ)
1965年東京生まれ。フリーの編集ライターを経て、2009年「ミクマリ」で女による女のためのR18文学賞大賞を受賞。受賞作を所収したデビュー作『ふがいない僕は空を見た』で山本周五郎賞を受賞。12年『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞を受賞。他の著書に『さよならニルヴァーナ』『アカガミ』『すみなれたからだで』『トリニティ』『いるいないみらい』など。

感想・レビュー・書評

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  • 映像化して欲しいと思ったら、もうすでにしてた…
    キャストが想像した人と違いすぎた。

    すごい長かった…
    普段、読書しない人がオススメされて読んでも絶対読みきれないと思うくらい長かった。
    字が小さくていっぱい…
    ちょっと、端折ってもいいんのでは?ってとこもあった気がするが…

    主人公の桜子
    すごいいい子なんだろーけど苦手なタイプ。

    幸せになれてよかった

    真織ちゃんが気の毒すぎ
    桃子は、とてもいい妹

    最後の方に登場した
    真織ちゃんは、幻⁉︎

  • 家具職人の壱晴は、高校生の頃に、恋人、真織を目の前で亡くした過去があり、そのために毎年その頃には声が出なくなってしまう。
    そんな壱晴と桜子との出会いは、結婚式の2次会。その後、仕事を通じて再会し、強くひかれあっていくが、壱晴の過去の恋愛に引っ張られ、お互いうまく気持ちを伝えられずにやきもきする。
    壱晴の師匠の哲さんが、死期迫るなかで壱晴の背中を押してくれたこともあり、最後は無事(?)に一緒に暮らし始める。

    恋愛小説としても心打たれるが、大切な人の死や、生まれた環境によっては、子どもが理不尽に辛い暮らしを強いられるという現実なども考えさせられる、なかなか深い話。

  • 恋愛のもどかしさ、人とうまく心を通わせられないもどかしさ…あるある。と共感しながら読み進めた。二人の視点を交互に入れていくので、自然とどちらにも感情移入できる構成。
    どんな人にも、踏み込みにくい領域というのはあると思う。いろんな過去が積み重なった上にいまがある。その過去が簡単には踏み込めないものであっても、まずは知る、認めること。そしてまっすぐにいまの目の前の人を見ること。そういうちょっとした無遠慮さ、心の中に入っていく勇気も人を救うために必要なことだと思う。

  • 壱晴と桜子の視点で交互に語られていく物語は、二人の揺れ動く心情が気配のように伝わってきました。
    人間だからずるさや打算もある。臆病になったり傷ついたり…。戸惑いながらも相手を想い、歩みより支え合おうとする二人。
    「やめるときも、すこやかなるときも」
    他者と共に生きるってきれいごとだけじゃない。でもそれも含めて愛しいし素敵なことなんだと、しみじみと感じさせてくれる一冊でした。

    『たくさん言葉にしたいんだよ。言葉にできることはぜんぶ。桜子に伝えられるときにそれをしないと』
    痛いほどの壱晴の気持ち。
    当たり前の日常なんてなくて、それ自体がすでに奇跡。

    『私の命もいつか終わる。残りの時間が長いのか短いのか、それほ誰にもわからない。だから、すねたり、ひがんだりしている時間はない。やりたいことをやる時間しか私にはないのだ。』

  • 窪美澄さんにはめずらしい純愛ストーリー。一人称が入れ替わる構成はいつも同様、それぞれの心の中の想いを重ねていく。目の前で最愛の人が亡くなったら、人はどうなるのだろう。切ない想いが綴られている。ドラマは次回最終回。藤ヶ谷太輔、奈緒、火野正平のキャスト。奈緒さんは初めて演技を観ましたが、圧倒的な演技力。少し鼻にかかった声が感情を絞り出すようで好感。小説と合わせて鑑賞、ドラマと合わせて読んでもらいたい作品です。

  • 描写は綺麗だったし、物語も優しくてキャラクターもよかったけど、なんだか浅かった。

    というか、真織の死に方が納得いかなかった。
    主人公が何年も忘れられないくらいなんだから、そして物語の中盤まで引っ張るくらいだから。なにか壮絶なものを期待してたのかも。

    そこから集中出来なくなって、最後の方は勢いで読んだ。

  • ひとをすきになることと、死をそばに感じていくこと。それらについて、ていねいに描かれている小説を、最近特によく手に取ってしまうような気がする。

    ひとをすきになって、ともに歩んでいくということは、そのひとを受け入れることと、じぶんを受け入れてもらうことなんだろうな。

    考えたことを伝えたい、大事なことをすべて知ってほしいと感じる壱晴の行動は、エゴかもしれないけどよくわかった。

    宍道湖、みにいきたいなぁ。

  • どんな親でも、子どもにとっては大切な繋がりで。何故この家に生まれてきたのか、出て行きたい…と呪いながら同じくらい心底で親を大切に思う娘と、立派でありたかった故に情けない姿を見せた父。恋愛というより家族の物語と思って読んだ。
    結婚は家と家がするもの…という言葉に反感をもっていた若い頃。いまはその意味を私なりに理解しているし、けれどそこを踏まえながら力強く(時に妥協しながら)お互いに向き合い続けるものだと思っている。
    さて、壱晴と桜子はどんな家族になっていくのだろう。

  • すこやかなるときはいい、やめるとき、どれだけ連れ合いと向き合えるか。
    結婚式でたいてい誓うはずだ。みな、はい誓います、と言う。生きていれば、病めるときもある。壱晴は大切な人を亡くした、という心の傷を抱え、桜子は仕事は順調だが恋愛に不器用で恋人がおらず(重いのだ)、家庭環境に問題を抱える。
    壱晴は、恋人との過去が原因で声がでなくなってしまうことがある。相手を大切にするためには自分を大切にせねばと訴えてくる。
    連れ合いに寄り添いたい自分(わたし)がいて、どこかで必要とされたがっている自分がいる。

  • 通勤時間に読んだのだけど、電車のなかだったのにぐずぐずと泣けて泣けて…。最後の山本文緒さんの解説がほとんどすべて。その通り! という感じだった。
    窪美澄さんについては『ふがいない僕は空を見た』を読んだときに衝撃を受け、それ以来のファンだが、たしかに「窪美澄といえばこれ、という固定観念を軽やかに覆す本作」なのだ。でも家族だったり、生きづらさだったり、これまでの作品に通づるテーマは漂いつつ、純愛を描いている。とくに関心したのは人物描写が細かいこと。
    映像として見ているような気になった。
    ドラマ化するとのことなので、今から楽しみです。

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著者プロフィール

1965年東京都生まれ。2009年「ミクマリ」で第8回「R‐18文学賞」大賞を受賞。11年、受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』で第24回山本周五郎賞を受賞、本屋大賞第2位に選ばれた。12年、『晴天の迷いクジラ』で第3回山田風太郎賞を受賞。19年、『トリニティ』で第36回織田作之助賞を受賞。その他の著書に『水やりはいつも深夜だけど』『さよなら、ニルヴァーナ』『やめるときも、すこやかなるときも』『じっと手を見る』『いるいないみらい』『たおやかに輪をえがいて』『私は女になりたい』など。

「2021年 『ははのれんあい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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