あかね紫 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 59
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087442298

作品紹介・あらすじ

紫式部の娘賢子・恋多き小式部・こじらせ女子の中将。藤原道長からの密命に宮中でのライバル同士、ドタバタ三人娘が駆け回る歴史時代小説

感想・レビュー・書評

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  • 中宮彰子が歳を重ねていった後の後宮での物語です。

    面白かったですよ。

    歴史は連綿と繰り返し中で、かつて、弁えない女性たちが紡ぎあげた歴史を省みる政治家がいても良いのでは、と、笑ってしまいました。

    楽しい時間でした。

  • 後一条天皇の御世。皇太后彰子に仕えている紫式部の娘、藤原賢子。和泉式部の娘、小式部。中将の君。
    ある日、ライバル三人娘は、今光君と言われている、憧れの藤原頼宗から、妙な依頼を受ける。

    依頼内容とは、時の権力者、藤原道中の、六女《六の君》と六男《子若君》が、男女入れ替わって、生活している。それを、誰にもバレないように、元に戻して欲しい。という事。

    しっかり者の《賢子》
    浮気っぽく、要領の良い、《小式部》
    高望みばかりして、幸いを掴み損なっている《中将の君》の三人は、力を合わせ、難題に取り掛かる。

    摂政ないし関白になるには、「天皇の外戚であること」が原則。

    皇統は「冷泉天皇系」と「円融天皇系」の二流が、交互に引き継ぐことになっているにも関わらず、藤原道長は、権力を、一代限りで、終わらせない為に、東宮に、圧力をかけて、自ら、皇太子を辞任させたり、やりたい放題。

    「とりかへばや物語」も交えて、とても面白い内容。

    敦康親王を、定子死後、手元で、実子の様に、養育し、東宮に推す、《皇太后彰子》
    とても、凛とした人物像に、描かれていて、清々しい。

    賢子は、昔紫式部は、源氏物語に登場する若紫の君は、賢子の事だと言っていたが、敦良親王と嬉子のお子の乳母になる事を決めた時に、再び、母に問う。
    「今の私は、一体、誰になるのかしら?」
    と。
    ややあって、「いないわね」との返事。「つまり、あなたは私の考えの上を行く人ということよ。若紫のような少女だったあなたは、天にも続く階を上って、高みへ行ってしまう。でも、私は地上からその姿をしっかりみているわよ」と、誇らしげに答えた。

    その後、高い階を上って行く賢子を、母紫式部は、どのように、見ただろう。

  • 2021.09.25

  • 紫式部の娘、賢子の宮中での暮らし。
    とりかえばやも絡んできて、難しくなく面白い。

  • 紫式部の娘を中心に同僚3人ととりかえばやの内容を一部絡ませたお話。解説にもあったように先に出ている児童書、賢子シリーズ2冊を読むと同じように3人の活躍が時系列で繋がるので良い。
    とりかえばや問題がどう決着するかと思いましたが、史実通り収まり読後感はよいです。
    ただ史実を知るとその後の展開は...と考えてしまいますが、この終わりはこれで良いのですよね。


  • 202104/賢子(紫式部の娘)達が、とりかえばやを通して性自認・結婚・仕事など織り交ぜながら進んでいく宮廷ドタバタ物語。登場人物達も展開も面白かった。ライトなテイストで意外だったんだけど、元はジュニア小説のシリーズ作品らしい。といっても大人が読んでも楽しめる時代ものエンタメ。

  • 平安の都、一条天皇の后、藤原彰子に仕える女房三人娘に持ち込まれた藤原氏の悩みごと…。

    LGBTや働く女性の結婚問題、コネと陰謀の出世競争とか、割と盛り沢山なテーマをちょこちょこと織り交ぜつつ繰り広げられるガールズトークや恋バナや陰陽師!

    話の落ち着きどころはちっとも今的ではないので意識高い系の人は不満だろうけど、何たって平安時代ですから。


    ただでさえ同じような人名と同族の中での面倒くさい血縁関係で悩ましいところ、六の君と小若君の入れ替わりで話の筋を見失いそうになりましたが、愛される女と母娘の絆に安心して読了致しました。

  • 紫式部や清少納言が好きなので興味深く読んだ。
    道長の娘と息子を入れ替えるというとりかえばやミッションに賢子たち仲良し女房3人組が挑む!という…でもそれに関しては彼女たちの働きはそんなになかったような…肩透かしな感じ。
    外出時の牛車を誰に用意してもらうか、とか、局に集まって密談したりという女房達の日常生活や、賢子と兼隆の恋愛方面は面白かった。賢子はだいぶ可愛げがないなとは思ったけど(笑)
    彰子と敦康親王の親交も描かれていて嬉しい。

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著者プロフィール

1971年埼玉県生まれ。東京学芸大学卒業。2000年、第4回健友館文学賞受賞作『春の夜の夢のごとく 新平家公達草紙』でデビュー。19年、『青山に在り』で第1回日本歴史時代作家協会賞(旧・歴史時代作家クラブ賞)〈作品賞〉を受賞。主な著作に『義経と郷姫 悲恋柚香菊河越御前物語』、『白蓮の阿修羅』、『酔芙蓉』、『天穹の船』、シリーズ作品に、17年に第6回歴史時代作家クラブシリーズ賞を受賞した「更紗屋おりん雛形帖」ほか、「代筆屋おいち」、「江戸菓子舗照月堂」、「絵草紙屋万葉堂」、「小烏神社奇譚」など多数。

「2021年 『青山に在り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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