丘の上の賢人 旅屋おかえり (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087443295

作品紹介・あらすじ

売れないタレント・おかえりこと丘えりかは、依頼人に代わり旅をする「旅の代理人」。秋田での初仕事を終え、次なる旅先は北海道――ある動画に映っている人物が、かつての恋人か確かめてほしいという依頼だった。依頼人には、初恋を巡るほろ苦い過去があって……。『旅屋おかえり』未収録の、幻の札幌・小樽編が待望の書籍化。北海道旅エッセイ&おかえりデビュー前夜を描いた勝田文さん描き下ろしの漫画も収録した特別編!

感想・レビュー・書評

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  • 前作『旅屋おかえり』未収録の札幌・小樽編
    前作品とはまた違って、私の中で違和感なく楽しめました
    そしてマハさんのエッセイ&おかえりが芸能事務所に入ったキッカケを描いた漫画が収録されていました

    北海道へ代理で旅して欲しいと依頼が入る
    北海道礼文島出身の丘えりか(おかえり)は、芸能界で成功するまでは田舎には帰らないと決めていたので、受け入れるか悩む所から物語は始まります

    旅の代理の仕事は、事情があって自分でその場所にいけない人の人生の一部分に携わる訳です
    責任は重く、大変難しい
    少し前に読んだ『ツバキ文具店』のポッポちゃんの代書の仕事と似ているなあと思いました

    作中に〝ふるさとは「おかえり」って言ってくれる人がいる所”と何度か出て来ます
    確かに生まれた場所、育った場所とは限らないよね
    「おかえり」という言葉、改めて考えると温かくて良い言葉ですね

    エッセイでは、マハさんの六花亭好きの話が面白かったです
    私はフリーズドライいちごをチョコでコーティングした「ストロベリーチョコ」が好きです
    帯広に行く機会があったらぜひ、六花亭帯広本店の瀟洒な佇まい、素敵なアートガーデンとやらを見てみたいです
    あと「さらべつチーズ工房」も
    もう、すぐ洗脳されてすっかりその気になっちゃいます

  • 「人を愛するってのは、やっぱり偉大なことだ」

    お久しぶりの原田マハさん
    やっぱいいわ〜
    マハさんいいわ〜

    主人公旅屋おかえりのふんわりほわほわな感じも良いのよね

    旅っていいよね
    いつも何かが見つかる気がする

    旅人フーテンのマハさんが描く物語は、読む者を旅に行きたくなる気にさせる不思議なちからがある気がする

  • 「旅屋おかえり」第二弾?
    帯には 「旅屋おかえり」シリーズ特別編 とのこと。

    またまたベタなストーリ展開にぐっときてしまった。
    こうした直球には涙腺弱いのよ(笑)

    本編に加えて、エッセイと漫画が掲載されています。

    本編では、おかえりが北海道へ。
    ある動画に映っている人物がかつての恋人かどうかを確認してほしいとの依頼。
    依頼人とその人物にあった過去。
    今回の旅の「成果物」は?

    人生で「一番やりたかったこと」
    そして、その人にとっての「ふるさと」とは

    うーん、じわーっと来ます。

    とってもお勧め。
    旅屋おかえりを読んでから読みましょう。

  • 大好きなおかえりちゃんにまた会える!!
    と、ずっと楽しみにしていた本。
    ついに読んでしまった。あっという間。短すぎた。
    もっとたくさん読みたかったー。

    久々のおかえりちゃんに、嬉しくてにこにこしながら読み進めていると、急にぶわっと涙が出てくる。
    まったく、油断ならない。
    後半の漫画も、おまけのようだと侮るなかれ。
    あったくてじんわり泣ける、「旅屋おかえり」の世界観そのまま。大好きだー。

    「自分の子供が、人生で一番やりたいことを実行している。親にとっては、それが何より嬉しいことなのよ」
    ほんとにそうなんだよ、おかえりちゃん。
    私も息子たちにそんな風に生きてほしいな。

  • マハさんの作品も気がつけば20冊目の読了です。

    1年半前に手にした「旅屋おかえり」の続編?というか、特別編となる本作。

    主人公の「丘えりか」が自らの故郷でもある北海道を訪れます。

    単身赴任も10年目に入り、コロナ禍で帰省すらままならずもう2年以上家にも帰れていません。

    そんな環境で旅行にも行けるはずもなく、本作の舞台である北海道に行った時のことを思い出しながら読み終えました。

    依頼を受け、依頼者の代わりに旅をする。

    旅の証拠として依頼者には「旅の成果物」を届ける。

    今回おかえりが持ち帰ってきたものは22年前の忘れ物。

    心温まる作品にマハさん自身の体験談「フーテンのマハSP」(こちらも舞台は北海道)、そして「丘えりか」が芸能界デビューする前の女子高生時代を描いた漫画までおさめられたお得な一冊でした。

    本シリーズの続編も期待して待ちたいと思います。



    説明
    あなたのふるさとはどこですか?
    幻の札幌・小樽編を収録! ベストセラー『旅屋おかえり』シリーズ特別編
    勝田文さん描き下ろし漫画も収録 いきなり文庫!

    売れないタレント・おかえりこと丘えりかは、依頼人に代わり旅をする「旅の代理人」。秋田での初仕事を終え、次なる旅先は北海道──ある動画に映っている人物が、かつての恋人か確かめてほしいという依頼だった。依頼人には、初恋を巡るほろ苦い過去があって……。『旅屋おかえり』未収録の、幻の札幌・小樽編が待望の書籍化。北海道旅エッセイ&おかえりデビュー前夜を描いた漫画も収録した特別編!

  • 「おかえり」が北海道の風を運んできてくれた。北海道はとてもすきなので旅してくれてよかったです。丸井今井とかすごく懐かしかったです。シリーズ化して、他の地方でも旅を続けてほしいです。さらっとしていて旅のよさとか自由な空気感とかが感じられる作品です。

  • 今回の舞台は北海道
    北海道旅行のお供にしても良い位の短編
    サクッと終わってしまう感じ
    それでもあー帰ってきたなーこの温かい雰囲気

    本編に続いてエッセイと漫画がセットされていて北海道の乳製品、スイーツとおかえりがより身近に感じられる。

  • ビートルズの “The Fool On The Hill”
    この曲、とても好きです。
    「丘の上の愚者」こそが「孤高の賢者」って、
    なんともクールなテーマじゃないですか。
    この物語のBGMになる曲です。

    『旅屋おかえり』の続編ではなく、連載時には掲載されていたものの
    書籍にする時に収録されなかった「北海道エピソード」なのだとか。
    秋田県、角館に しだれ桜 を見に行った後のミッションだったようです。
    “おかえりさん” は、北海道でも懸命に力を尽くします。
    自分のふるさと礼文島への想いに葛藤を抱き続けながら。

    小樽の居酒屋でのこと。
    「やりたいことはやっているけれど、親孝行はできていないかな」
    そう言う “おかえりさん” に、気さくな女将さんが返します。
    「子供が人生で一番やりたいことをやっているのが
    親にとって何よりうれしいことなのよ」
    女将さん、素敵な母親ですね。

    クライアントの女性の恋と、仕事と、依頼の行く末。
    じゅうぶん大人になってしまった私には、素敵過ぎる夢物語。
    でも、現実を忘れて物語に入り込むのが、読書の幸せと心得ます。

    最後に、“おかえりさん”、いや 恵理子さんに苦言をひと言。
    意地を張らないで、さっさと礼文島に行って
    お母さんに会ってあげてくださいな。

  • ふるさとについて、帰る場所を考えました。たくさんあると良いですよね。

  • 「旅屋おかえり」に収録されなかった北海道編。
    時系列では、最初の依頼、秋田・角舘と愛媛・内子の間に引受けた依頼との事。それにエッセイにマンガまで収録されてるスペシャル版でした。

    熟年女性のハートを鷲掴みにしてしまったおかえりちゃんの事務所には依頼が殺到する。花開くまで足をむけないと固く誓った禁断の地北海道が舞台でした。札幌なら故郷の礼文島からはずいぶん離れてると思うけど同じ道内ってことでNGなんだって。それが偶然が重なって引き受けることに。
    さて、今回のご依頼はって始まりだと探偵ナイトスクープを連想してしまうのだけど、おかえりちゃんの仕事は人探しじゃなく、依頼者に変わって旅をして「成果物」を届けること。それは無茶素敵な成果物でした。丘の上の男の人が元カレかもって会ってきて欲しいって依頼が始まりなんですが2人の出会いから、おかえりちゃんが旅に出て帰るまですべての偶然が繋がってるってところも出来過ぎですが旅だからこそのご愛嬌で素敵でした。
    それにしても社長がビートルズ好きだなんて意外でした。ここは細川たかしの「北酒場」でしょて思うのですがっw

    それと、マハさんのエッセイは初めてでしたが、六花亭愛が満ちてるなかにも品性を感じられました。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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